2006年7月5日号掲載記事より
石洗工6月度定例会見 「容器包装プラスチック使用量」削減目標を発表
日本石鹸洗剤工業会は6月23日、定例記者会見を開催。1~4月度の販売統計を発表するとともに、環境委員会が「容器包装プラスチック使用量削減に向けた自主行動計画」を発表した。
それによると、95年の「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(通称=容器包装リサイクル法)」制定を受け、同工業会では、同年から、主要8製品群(①ボディ用洗浄剤②手洗い用洗浄剤③シャンプー・リンス④洗濯用液体洗剤⑤柔軟仕上げ剤⑥台所用洗剤⑦住宅用洗剤⑧漂白剤・かびとり剤)における業界全体でのプラスチック使用量の実態把握に取り組むとともに、会員各社では内容物を濃縮した「コンパクト化」や「詰め替え用製品」「付け替え用製品」の開発などで、プラスチック使用量の削減に努めてきた。その結果、04年の会員全体のプラスチック使用量は、95年実績と比較して27%(実量約2万㌧)の削減を達成。また、原単位(容器と内容物を合わせた製品重量)あたりの使用量でも25%の削減を実現した。
今回、同工業会では、95年を起点として2010年までに製品あたりの容器包装プラスチック使用量(原単位)を30%削減することを目標に設定。この目標を達成するため、会員各社では、自主行動計画を策定して①詰め替え・付け替え製品の更なる普及②容器の薄肉化・軽量化③製品内容物の濃縮によるコンパクト化――の3項目を中心とした施策を推進していく。
日本家庭紙工業会、家庭紙3品の需要予測調査結果3項目を発表
日本家庭紙工業会は6月27日、東京・銀座の畜産会館に会員らを招き、昨年度重点目標だった「需要予測調査」結果の全容説明会を開催した。
この日は宇高会長(泉製紙)が病気療養を理由に欠席したため、司会の益永専務理事が「会員各社には、今回の調査結果を経営の指針にしてもらいたい。家庭紙の今後について各社が共通認識を持ち、それを共有化することにより家庭紙業界のさらなる発展の礎になるものと確信している」とあいさつを代読。次に、調査を担当したインテージ担当者から、①中期の需要予測②世代、加齢、時代効果からみた需要構造の把握③パネルデータによる購入実態の把握――の調査結果の概要が発表された。
なお同工業会ならびに機械すき和紙連合会は同日、同所で定時総会を開催。両工業会で会長を務める宇高道男氏が病気療養中であることから、会長代行に久保田隆三氏(春日製紙)を選出したほか、機械すき和紙連合会では、担当者変更に伴い平松秀明氏(王子ネピア)、鹿野秀人氏(クレシア)、井関哲氏(大王製紙)の3氏を副会長に、日本家庭紙工業会ではティシュペーパー委員会委員長に井関氏をそれぞれ選出した。久保田会長代行は「会長が回復されるまでの間、会員各位のご協力を頂きながら、職責を果たすべく努力する所存なので、よろしくお願いする」と述べた。
第二金曜会が特別セミナー クスリのアオキ青木社長が企業方針を報告
中京地区に本社または営業拠点を置くメーカーの有志が集い、業界の課題や展望などについて地道な研修活動を続けている第二金曜会(稲熊勝美会長)は6月23日、名古屋市内で特別セミナーを開き、会員並びにメーカー各社から162名が出席した。
今回のセミナーでは、石川県白山市内に本社を置き、石川・富山・福井の北陸3県並びに新潟県へ積極的に出店しドミナント戦略を展開している北陸のドラッグストアの雄・クスリのアオキ首脳陣を招き、営業方針並びに事業戦略などの説明を受けた。
セミナーに移り、クスリのアオキ青木保外志社長が同社の23期営業方針について報告。
同社長は初めに、「小売業が製・配に何らかの圧力をかける時代は終わった。これからは我々がメーカー・卸と一体になってマーケットをつくっていく時代である」とし、今年2月の東証2部上場は「あくまでスタートラインに立ったこと意味する」と述べた。
23期(07年5月期)の営業方針では、成長と利益ではまず「成長を優先させる」と語り、石川2店(更なるドミナント化)、福井4店(同)、富山3店(県内でナンバー1へ)、新潟4店(上越・中越で基盤を構築)と計13店舗を展開することを発表した。
また出店戦略については、420坪~500坪の大型店舗出店を中心にして、早い時期に500億円を達成する目標を掲げた。次に企業スタンスとして、門前薬局から医薬分業の時代に対応した調剤市場を取り込んだ基礎構造を強化することに言及、「利便性と専門性」をキーポイントに人事並びに組織力強化の重要性を語った。最後に「知識労働者育成企業が成長企業である。3つの『お』(おもいつき・おもいこみ・おしつけ)を排除して、ソリューションへの挑戦を北陸から発信できる企業になりたい」と結んだ。
衣料用洗剤市場 付加価値商品で活性化も価格下落は依然課題に
衣料用洗剤市場は、付加価値商品の活発な導入で活性化しているが、メーカー間、小売業の競争は依然として熾烈で、販売単価の下落には歯止めがかかっていない状況が続いている。また、店頭価格とは反対に原料の価格は高騰を続けており、これがメーカーの収益にも影響。製品価格の値上げに踏み切ったメーカーもあるなど、市場の最も大きな課題は適正な価格での販売といえる。
05年の衣料用合成洗剤の市場は、数量75万8520㌧(前年比102%)、金額1788億9500万円(同99%)となり、数量は2ポイント増となったが金額は1ポイント減じた。この内、粉末洗剤は数量62万3738㌧(同97%)、金額1402億8800万円(同93%)となり、金額の減少が目立った。要因は店頭価格の下落によるものと見られる。
注目すべき点は、人口が伸びない中でも数量は伸びたことであり、その反対に金額が減っていることである。これは、生活者の間ではほぼ毎日洗うという習慣が定着しているほか、洗濯物量は徐々に増加する傾向にあり、洗濯物をためておくことの抵抗感、着たら洗うという習慣の拡大などが洗剤の使用量を増加させていると見られる。
一方、液体洗剤の市場は数量13万4782㌧(同133%)、金額386億700万円(同127%)となり、数量・金額ともに大幅な伸びを示した。洗剤市場に占める液体の構成は数量で17.76%、金額で21.58%に及んでいる。「液体アタック」「液体ふんわりニュービーズ」(花王)、「リキッドトップ」「液体部屋干しトップ」(ライオン)、「アリエールイオンパワージェル」「ボールドフレッシュジェル」(P&G)が人気を集めている。
また、カジュアル服をオシャレ着として着こなすトレンドの増加などから、ライト洗剤(中性)の需要が拡大しており、05年は数量9万7319㌧(前年比137%)、金額271億1800万円(同129%)と大幅な伸びとなった。
2006年7月5日号 記事一覧
経営・施策
- P&G、「ゴールデンストア・プログラム」発表記者会見 質疑応答
製品・サービス
- 東芝ライテック、従来の電球ソケットで使えるLEDランプ発売
- 旭化成L&L、東北・四国限定で夏祭りデザインしたサランラップ発売
- 伊勢半、ヒロインメイクからマスカラとフェイスパウダーの新製品を発売
- J&J、RoCゴールドシリーズから新スキンケア品3品発売
- コーセーCP、TVCMと店頭連動しサロンスタイルヘアワックスを拡販
- 花王、ソフィーナレイシャスからなりたい印象で選ぶベースメークを新発売
- マーガレットジョセフィン、飲むサプリメント「サプリパレット」を新発売
- ニトムズ、夏の快適ライフを提案する住まいのメンテナンス品を発売
- ユニチャーム、マミーポコパンツL及びBigサイズのデザイン・入数を変更
- 東芝ライテック、ネオボールZからシャンデリア用電球を追加発売
- 小林製薬、お部屋の消臭元から限定で琉球シークヮーサーの香り発売
- ライオン「きれいのミスト」シリーズ、発売2カ月で300万本突破し市場創出
- ポーラ化粧品、トリプルアクティブ配合の栄養補助食品「気美参」を新発売
- 東レ・ダウコーティング、化粧品用アクリルポリマー2品を発売
- 大日本印刷 通信距離長いUHF帯ICタグの量産を6月から開始
- ドクターシーラボ、医学的見地から開発されたスキンケア・サプリ品を発売
宣伝販促
- 資生堂「TSUBAKI」、荒川静香ら起用しTVCM第3弾をオンエア
- ユニチャーム、生理用タンポン情報サイトを大幅リニューアル
- ライオン、美容サポート飲料「キュプルン」TVCMに元宝塚の檀れいを起用
人事・組織
- 花王販売、代表取締役専務執行役員に宮内一氏の昇任など役員人事決める
- ニトムズ、6月20日付けで今村幸孝社長ら役員を選任
調査・統計
- 再開発進む名古屋地区、都市再生特別地域の名古屋駅前周辺中心に動き
- チェーンストア18年5月統計、天候不順で総販売額は前年同月下げる
- ライオン、お父さんのオーラルケア意識調査 「口臭や体臭」に気をつけて
- 石洗工18年1~4月期販売統計 洗浄剤は再度デフレ傾向見せる
- フマキラー、夏の子供の過ごさせ方と虫さされに関する調査を実施
- 資生堂、生活者と美の白書06年版発行 ジュニア世代の化粧品使用が増加
- 花王、女性の冷えの意識実態調査発表 4割以上の女性が夏冷えを実感
- SSLヘルスケア、紫外線と子供の肌への影響を調査、9割が紫外線対策を実施
- コンビニ18年5月度統計調査 店舗売上高全店は2カ月ぶり増
イベント・展示会
- クロバーコーポ、恒例の「クロバー祭り」開き来場者1000名超える盛況に
- 日本能率協会、10月に大阪で約100社出展する食品・飲料見本市開催
- ポーラ化粧品、「綾木いづみ・日本画展」レセプションをアネックスで開催
- 第41回スーパーマーケットトレードショー、来春2月に東京で開催
- 世界の紛争地域から子供招きピースキッズサッカー大会8月に広島で開催
施設・店舗
- プロロジス 中国市場で物流施設必要な日本企業向けに相談受付窓口を開設
時評・コラム
- 時評 人気家電と洗浄剤の考察
- 泡沫 不可思議な財務省の金勘定
その他
- ポーラ美術館、7月10日に「ピカソ5つのテーマ」ギャラリートーク開催
- パレスホテル箱根、「ピーターラビット」採用したサマー宿泊プランを開催
特集 【洗濯用品】
- 衣料用洗剤 10年前との価格比較 デフレ影響大きく価格下落進む
- 洗濯仕上げ剤3品市場 柔軟剤が牽引し過去最高を更新
- 花王、柔軟成分配合した「液体ふんわりニュービーズ」新発売
- カネヨ石鹸、作業衣専用洗剤シリーズ好評で定番化が進行
- P&G、アリエール3品改良、ファブリックケア分野は2ケタ成長に
- ハイネリー、純植物性液体石けん「はな」新規ユーザー開拓に積極的
- ライオン、新トップで活発なマーケティング活動を展開
- 日本合成洗剤、液体洗剤「ホワイトバイオジェルタイプ」が好調に推移
- 三協油脂、光触媒成分配合した「ピュアッシュ」を新発売
- サラヤ、衣料用洗剤「パウ」省資源パックを採用し新時代のエコ洗剤訴求
- 第一石鹸、新柔軟仕上げ剤「ファンスエッセンス」を拡販
- ニッサン石鹸、「UVカット洗剤」夏商戦に向け積極展開
- UYEKI、柔軟仕上げ剤「ラグジュランス」気品ある香り楽しめて好評
- ミマスクリーンケア、緑の魔女ランドリーに注力し夏の拡販に期待
- ウェルコ、風呂水ポンプ専用洗浄剤で効果的な洗浄方法を提案
特別企画
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