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2006年6月21日号掲載記事より

あらた、中央物産、シスコが合併の合意を解消、あらたとシスコは合併推進

あらた、中央物産、シスコが合併の合意を解消、あらたとシスコは合併推進

 6月15日、あらた、中央物産、シスコの3社は「合併の基本合意解消」を発表。あらたとシスコは同日、改めて2社間で「合併の基本合意書」を締結した。
 今回の合併解消について3社は、連名で発表した「合併の基本合意解消に関するお知らせ」文書の中で、「合併の諸条件に関して3社間の意見の隔たりが埋まらなかったこと」を理由に挙げている。ただ詳細は不明で、この日、決算説明会を開催したあらた・伊藤社長も「文書以上の説明は控えたい」とだけコメントするなど、発表当日の時点では、真相は見えていない。しかし、5月22日付け決算短信には“3社による合併効果”が記載されていることを見ると、いずれにせよ急に決まった話であることだけは確かなようだ。
 なお、あらたとシスコは、①高付加価値サービスの実現②専門化されたマーチャンダイジング機能の提供③財務体質の強化④フレキシブルな物流体制――などを目的に、改めて2社で「合併の基本合意書」を締結、存続会社をあらたに、会長・大公一郎氏、社長・伊藤昌弘氏、副社長・畑中伸介氏という「3人代表取締役制」で船出する予定。合併成立後の規模は5300億円(あらた4500億円、シスコ500億円、ジャペル8カ月分300億円)を計画しており、それを実現するため「適正な人員戦略」「営業拠点・物流拠点の統合」(商流と物流の分離、支店統廃合)「ジェネシス・システムへの1本化」「不採算取引の改善」などに取り組んでいく。
 今後は、両社の合併契約書承認取締役会並びに締結を7月中旬に、合併契約書承認株主総会(臨時株主総会)を8月に予定しており、合併効力発生日は10月1日。登記は10月2日に設定している。また、合併完了後の10月には、“新生あらた「中期3カ年計画」説明会”の開催も計画しているとのこと。 

JACDS政治連盟が緊急セミナーを開催、改正薬事法の解説と業界対応を説明

JACDS政治連盟が緊急セミナーを開催、改正薬事法の解説と業界対応を説明

 日本チェーンドラッグストア協会政治連盟(松本南海雄会長)は6月13日、赤坂プリンスホテルで「緊急セミナー『改正薬事法の解説と業界対応』~改正後の可能性と対応すべき課題は何か」を開催した。
 第1部は、お茶の水女子大学理学部数学科教授・藤原正彦理学博士を招いた特別講演「国家の品格」が行われ、第2部には、日本チェーンドラッグストア協会の宗像守事務総長を講師に「緊急セミナー『「改正薬事法の解説と業界対応』~改正後の可能性と対応すべき課題は何か」が行われた。
 セミナー終了後の懇親会では、松本会長が「協会設立から7年が経過し、我々の主張が通った形で薬事法が改正されたことで、最大の課題である『薬剤師不足問題』に解決の目処がついた。ただ改正薬事法は『省令』など依然として不透明な部分が多いことから、今後は薬業5団体で設立した“薬業界運営基準及び資質向上検討委員会”として厚労省と協議を重ね、医薬行政を生活者と我々の双方にとって良い方向に導けるよう活動したい」と、今後の活動の方向性を示すとともに、「我々が“10兆円産業”に成長するためには、今回の改正薬事法をどのように取り込むかが鍵になる。規制緩和は競争激化を招くが、そこには成長するチャンスも包含されている。薬剤師の配置に余裕ができれば、念願だった調剤併設型店舗の増加、すなわち面分業の拡大と“地域のかかりつけ薬局化”の達成にも繋がる」と述べ、会員企業に対して専門性を打ち出すことを要請した。
 なおJACDSはこの日、同所で第7回通常総会を開催。事業計画や役員改選など全議案が満場一致で決議された。

あらた18年3月期連結決算、予想以上の経費増が影響し増収減益に

 あらたではこのほど、平成18年3月期連結決算について、売上高4559億8600万円(前期比7.3%増)、営業損益25億1800万円、経常利益10億4100万円(同51.0%減)、当期純利益2億1300万円(同65.8%減)と発表した。
 会計年度中、同社はますます広域化する小売業の多店舗展開に対応するため、4月に完全子会社の木曾清およびその子会社と、9月に完全子会社のテクノカネカと合併して営業・物流で効率化を図ったほか、12月にはペット関係用品卸売業のジャペルを株式交換により完全子会社化するなど、グループ内の再構築を実施。「化粧品」「トイレタリー」「家庭紙」「ペット用品」「家庭用品」の5大カテゴリーの品揃えを全国に同一の品質・コストで届ける体制を整えた。
 その一方で、拠点統合と人材の流動化施策を実施。「卸機能の強化」、「間接費削減による利益向上」、「適材適所による人材活用」を図ったが、①売上げ拡大に伴う物流関連経費の増加②拠点統合に伴う従業員臨時退職金の増加③減損会計導入による遊休資産の減損損失の特別損失計上――など、経費が予想を上回ったことで減益に終わった。

メーカー6社の出展による「第12回コラボレイト21商談会」が大阪で開催

 ショーワグローブ、キクロン、白元、日本香堂、カネヨ石鹸、牛乳石鹸共進社のメーカー6社による合同商談会「コラボレイト21 12th」が、6月13~15日の3日間、大阪・天満橋のOMMビルで開かれ、小売業者、卸業者ら約1000名が来場した。
 会場は、各社の今秋の新商品を一堂に集めた「新商品展示コーナー」、出展社ブースに加え、「暮らしのソリューションコーナー」、出店各社の新製品パンフ配布コーナーで構成されていた。出店社のブースでは、先ごろCI戦略と新しいコーポレートマークを制定したショーワグローブが、新社名でのスタートを発表するとともに、白元と営業統合したキング化学、大三の2社とマザーズは「白元グループ」として一体化したブースで商品を提案。
 また、特別企画展示コーナーでは「暮らしのソリューションコーナー」として、今春の「花粉対策」「ゴミ対策」「カビ対策」のテーマに続き、「地球温暖化」「防災」の2つのテーマについて取り上げ、地球温暖化では、地球温暖化のメカニズムと弊害、京都議定書発行の経緯と日本の削減目標の策定、個人でできる取り組みなど、災害では地震・水害対策、防災の心得、緊急時の連絡方法と防災対策品の準備などを詳細に説明したパネルが設置(パネルの内容をまとめた小冊子を配布)され、来場者の関心を集めていた。
 白元営業本部阿部部長は、「今回提案した、地球温暖化、防災といったテーマは、今後売り場提案に必要な考え方の1つとなってくると思う。防災コーナーの『非常持ち出し品等チェックリスト』は店頭の販促ツールとして活用することにより、来店者に防災用品の準備を促し、次回来店時の商品購入のきっかけとなる。今後も新しいテーマと店頭展開に生かせる事例を紹介していきたい」と語っていた。

イオン、柏ショッピングセンターを開店、環境配慮高めたエコストアを実現

イオン、柏ショッピングセンターを開店、環境配慮高めたエコストアを実現

 イオンは5月10日、千葉県柏市に、ショッピングセンター(SC)「イオン柏ショッピングセンター」をオープンした。同店は、核店舗の「ジャスコ柏店」と、100の専門店で構成されている。フロア毎の専門店舗数は、1階レストラン街とフードのフロアが42店舗、2階フードコートとファミリーファッションのフロアが33店舗、3階メンズファッションとアミューズメント・サービスのフロアが25店舗となっている。
 同店に着くと、まず目に飛び込むのが、同店の最大の特長である“エコストア”による店舗デザイン。太陽発電のソーラーパネルが建物壁面に設置。壁面緑化で、みどり豊かな景観を演出するとともに、外壁にかかる日射熱を緩和し、空調負荷の軽減が図られている。さらに、省エネとして再生木材を利用するなど、人と地球にやさしいシステムを数多く導入。店内には、そうした環境活動の取り組みを説明する「エコインフォメーション」が設置され、来店客に環境配慮に関わる情報を紹介していた。
 同店の核店舗「ジャスコ柏店」のコンセプトは、「お客さまが選びやすく買いまわりしやすいフロア構成で、地域の生活スタイルにあった商品とサービスを提供、暮らしのお手伝いを目指していく」とし、食料品売場は、地域最大級となる3300平方㍍の面積で「選ぶ楽しさ」を提案。また、ジャスコ1階にある当業界関連の日用品売場は、各種カテゴリー毎に豊富な品揃えがされていた。
 イオン柏SCでは、「『上質な都市生活をサポートするワンランクアップの品揃えやサービスを提供する便利なSC』をコンセプトに、地域最大級の直営食品売場とちょっと上質な食品専門店や皆さまの憩いの場としてのこだわりの飲食店で“充実した食の世界”を提供するなど、上質な都市生活をサポートするSCを目指していく」としている。


2006年6月21日号 記事一覧

M&A・設立

  • 医薬品通販等の法規制に関する専門家集団「薬事法有識者会議」が発足

会合・発表会

  • カイロ工業会18年度定時総会が開催、06年度カイロの日キャンペ企画を決定
  • 資生堂、メーキャップとスキンケアの新メガブランド発表会を開催
  • SMACが「一般用医薬品販売の今後」をテーマに東京で特別セミナーを開催
  • KHP販売が新商品商談会を大阪で開催、新ブランド「いち髪」等15SKUを発表
  • ビーバンジョアが新製品&ケアメイク発表会を開催、アイケア美容液を発表
  • 家洗工・安対協が通常総会を開催、家洗工の新会長に金井裕氏が就任
  • 長野卸組が第46回通常総会を開催、大越理事長(五幸商会)の再任決まる
  • 愛知県卸組が第50回通常総会を開催、山口理事長「夢とビジョンを持って」
  • 宮城県卸組第46回通常総会、寺嶋理事長「機能磨き上げ感動される仕事を」
  • 神奈川卸組が第32回通常総会を開催、岩崎理事長「地域卸の地位向上図る」

経営・施策

  • 常磐ティシュが6月末で製紙事業撤退、飲食事業・スポーツ事業へ重点投資
  • 中央物産に今中元動向を聞く あらゆるギフトチャンス生かせる商材を開発
  • 資生堂、美容職社員の育児時間取得を支援する制度を10月から導入へ

製品・サービス

  • 資生堂、毛穴目立たない弾む肌を保つ「アクアレーベル保湿ライン」を発表
  • マンダム、メイクアップブランド「クレージュ」から秋の限定色を発売
  • 常盤薬品、唇用美容液「サナスーパーボリュームリップ」から新製品を発売
  • エステー化学、「冷蔵庫用脱臭炭」の使用期間表示を変更
  • P&G、おしゃれ着洗剤「ルミネス」を6月下旬から全国拡売へ
  • 常盤薬品、ワセリン配合の「サナワセリーナラッピングクリーム」を新発売
  • ライオン、洗剤ギフトを大幅改良、部屋干しトップ、ブルーダイヤを拡販
  • クロバーコーポ、手軽なリゾートスパを提案する「ローズスパ」を拡販
  • 花王、アタックギフト等を積極提案、エコナギフトに新ラインアップを追加
  • カネボウHP、一般用ギフトセットの絞り込みを実施、今期は12品種を展開
  • 資生堂、「サボンドール」の石鹸・ボディソープシリーズのセットが人気
  • マスター、枠練り透明石鹸「五漢シリーズ」が話題を呼ぶ
  • クレシア、主力家庭紙製品の詰合せセット「夢・響・愛」シリーズを展開
  • シックジャパン、世界初チタンコート4枚刃「クアトロ4チタニウム」を発売
  • 王子ネピア、それ作りますプロジェクトの第2弾シューズ型ティシュを発売
  • 資生堂、微粒子パール配合口紅を含む「マキアージュ」の秋の新製品を発表
  • ライオンとフレンテが「乳酸菌LS1高配合タブレット」を共同開発
  • 王子ネピア、「地球の夢をかなえるトイレットロール」などを新発売
  • P&G、香ばしいチーズ風味の「プリングルズグリルドチーズ」を限定発売
  • 常盤薬品、睫毛を1日中保つ「サナエクストララージマスカラ」を新発売

宣伝販促

  • カメヤマ、毎月300名に商品券5000円が当たる夏の感謝キャンペーンを実施
  • 日本香堂、お盆・秋彼岸の宣伝販促企画を発表、キャンペ、TVCMも積極投下

決算

  • プラネット18年7月期連結第3四半期決算、前年同期売上高は5%増に

研究・開発

  • ライオンと太田睡眠科学センターがトマト酢による睡眠の改善効果を確認
  • カネボウHP、平安時代のヘアケア習慣に着目、米のとぎ汁に髪の改善効果
  • ライオン、かゆみ等の一因となる肌と衣類の摩擦抑える技術開発に成功

調査・統計

  • 東家同18年5月度市況調査、ティシュペーパーメーカーが価格修正を発表
  • 2006年度中元期カタログ調査 11社が石鹸関連ギフトの掲載品目数を増加
  • AGF2006年主婦のお中元意識調査、キーワードは高品質、健康、安心

イベント・展示会

  • 第5回東京ファッショングッズトレードショーが開催、3日間で5089名が来場
  • 伊化粧品産業協会などが主催しイタリア化粧品メーカー6社の商談会を開催

施設・店舗

  • プロロジス、さいたま市岩槻区の岩槻工業団地内に物流施設用地を取得

時評・コラム

  • 時評 3社合併から2社合併へ
  • 日雑談 温泉ブーム到来でお土産品に脚光

連載・講演

  • 企業探訪 不二ラテックス 女性のための避妊具「ウー・マン」を積極展開

その他

  • サラヤのボルネオゾウと森を守るプロジェクトが日本環境経営大賞で表彰
  • PRページ マックス 「パーソナルギフト」付加価値への挑戦
  • 寺岡精工 「NEW BALANCE」 53号

特集 【電気メディア関連】

    特別企画

    • 電気関連製品、魅力的な新製品・改良品で活性化、電池市場は回復傾向に
    • 松下電器、パナソニック電池シリーズが好調、オキシライドでキャンペ実施
    • 富士フイルムイメージング、ライト付きアルカリお買い得パックを限定発売
    • FDK、アルカリ乾電池「G-PLUS」中心に用途別提案、G.D.Rシリーズを展開
    • 三洋電機、買ってすぐ使える次世代ニッケル水素電池「eneloop」が好評
    • 東芝ライテック、電球型蛍光ランプ「ネオボールZ」に新ラインアップ追加
    • 東芝CM、アルカリ1をリニューアル、名産品等が当る夏季キャンペを実施
    • 松下電器、最後まで明るく目に優しい丸形・直管蛍光灯「パルック」が好調
    • 松下電器、使いやすさと上質な映像の「ビエラPX60」シリーズ3機種を発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。