2006年6月14日号掲載記事より
プラネット、国際標準規格AS2準拠の「SMOOTH EDI」を花王販売と開始
プラネットは、6月から国際標準規格の1つである「AS2」に準拠したインターネットEDIサービス「SMOOTHEDI」の実稼動を開始した。ファーストユーザーは、花王販売。両社は、経済産業省、流通システム開発センター、日本GCI推進協議会等、日本国内でEDIの標準化を推進している団体の成果に鑑み、両者間のEDIを「SMOOTHEDI」に移行することに合意、6月から完全切替を行った。
切り替えに伴い花王販売は、従来の通信手順である「JCA手順」を国際標準の「AS2」に変更し、データフォーマットも固定長から可変長に対応した。
プラネットは、「SMOOTHEDI」と現行サービス間のデータ交換がスムーズに行えるよう固定長から可変長へのフォーマット変換サービス及び文字コード変換サービスを無償で行う。このため代行店である卸店は、システムを変更する必要がない。
花王販売は今回の完全切り替えにより、データ交換速度の大幅アップ、国際標準への対応、インターネットEDI実用化などをメリットに挙げている。
「SMOOTHEDI」については現在、ライオン、P&G、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど数社が切り替えを検討している。プラネットは、ユーザーに09年までにインターネットEDIへの切り替えを勧めており、小売業の次世代標準EDIへの取り組み動向も踏まえながら、日本国内におけるインターネットEDIの早期普及に貢献したいとしている。
ショーワ、「ショーワグローブ」に社名変更、新コーポレートマークも制定
手袋最大手のショーワは6月8日、「ショーワグローブ(株)」に社名を変更した。これを機にCI戦略を推進、新コーポレートマークも制定した。
社名変更を契機に、「手袋を通じ、世界の人たちに安全と安心をお届けすることで社会に貢献する」という企業理念のもと、「技術中核型『手袋』多角化企業」を基本戦略として、更に独創的で高品質な手袋の開発・販売に邁進する方針だ。
同社では4月1日に、一般職・地域職の社員で構成される「ソアネクサス(株)」を分社化し立ち上げており、総合職で構成されるショーワグローブの誕生で、06年度からは、社員それぞれが目指す「自己実現」の度合いや家庭環境の変化により、ショーワグループ内の会社への転社や同じ社内での職場変更が何度でも自由にできる「柔軟な企業集団」を新たなビジネスモデルとして、両社が互いに連携する歩みをスタートさせる。
三裏社長は、「結婚や出産でやむなく休養をとらざるを得ない、また夫の転勤などで、どうしても居住地を移さざるを得ないという場合に、企業がそれらの人の復職や、転居後も同じ会社で働きたいという希望を実現することはなかなかできなかった。今回、ソアネクサスをグループ会社として立ち上げることで、彼らが当社で安心して働ける条件を整えることができる」と語る。
カネボウ18年3月期連結決算、ホームプロダクツ事業は減収増益に
カネボウは5月31日、平成18年3月期の連結決算概況を発表した。既に5月1日からホームプロダクツ事業及び薬品事業を3投資会社が運営、出資するカネボウホームプロダクツ、カネボウ製薬に営業譲渡し、カネボウフーズの株式もファンドなどに譲渡し、コーポレートスタッフ部門をカネボウ・トリニティ・ホールディングスに運営を譲渡しているが、今回の決算はそれ以前の3月までの実績である。
売上高は1394億2200万円、48.1%減、経常利益マイナス40億8300万円、当期純利益マイナス22億3600万円となっている。
事業別売上げでは、ホームプロダクツ事業が371億500万円(前年比3.6%減)、薬品事業が180億7400万円(同9%減)、食品事業が294億4900万円(同47.6%減)、ファッション事業が176億2400万円(同28.6%減)、繊維事業が255億5300万円(同68.9%減)、その他事業が121億2500万円(同66.7%減)など。
ホームプロダクツ事業は、ブランド戦略の明確化とコスト削減に注力。また、収益性の高い基礎化粧品を拡充し、薬品事業とのシナジー(アンチエージング化粧品の和漢花)など、さらにはプロフェッショナル事業(業務用品関連)の理容業界・レジャー業界向けの独自提案により、前期比減収も増益となった。
クロバーコーポがISO9001の認証を取得、さらなるOEM受注先を開拓
クロバーコーポレーションは、昨年11月と今年2月に審査登録機関「JCQA」(日本化学キューエイ㈱)の審査を受け、4月10日付で同社の品質マネジメントシステムがISO9001に適合していることが認定された。
同社では99年に、化粧品会社やOEM受注先から、GMP診断やISOによる協力メーカーQAシステム監査を受け、一応の評価を得ていたが、その評価を確実に保つために、毎年「5Sの徹底、手順書整備。記録保存でISO挑戦!」のスローガンを掲げてきた。
04年からは、ISOを取得したOEM受注先や仕入れ先が同社に協力する中、ISO取得への挑戦が始まった。1月に「常に創意工夫に努め、高品質の製品と満足感を与えるサービスによりお客様の信頼を得て、社会の発展に貢献する。」を品質方針に制定。続いて3月=手順書原案作成、4月=品質マニュアル・手順書・作業指示書レビュー、5月=従業員基礎教育、6月=手順書類に即して実施、7月=内部監査、8月=文書審査というようにスケジュール設定し、管理責任者(ISO推進委員長)に清島技術部長を、また同副委員長に半田製造部次長、長井監査役を選任した。
05年5月には、品質方針の4項目(①お客様の要望またはその他の要求事項を満たすため、品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善する②品質方針に沿って、品質目標を設定し、進捗状況を管理し、レビューする③この品質方針を組織全体に周知・理解させる④品質方針は、マネジメントレビューにおいて適切性をレビューする)が公表された。
今回のISO9001取得の大きなメリットは、品質マネジメントシステムを機能させることで、顧客の要求を商品開発から製造に至るまで一貫してトータル管理ができる点だ。特にOEMに関しては、「これを機に、さらに顧客の信頼を得て、受注増加につなげる」(永井正一会長)可能性が広がった。同社では、今回のISO認証取得を、プロパー部門の強化とともに、OEM受注先の積極的な開拓にもつなげていく方針だ。
花王元社長・会長丸田芳郎氏逝く、先駆者の多彩な生涯終える
花王・元代表取締役会長・社長丸田芳郎氏が、5月30日、肺炎のため逝去した。91歳。
通夜、密葬についてはご遺族の意向により近親者のみにて執り行われたが、花王では「お別れ会」を執り行う予定で、日取りについては未定。
同氏は大正3年(1914年)12月、長野県長野市川中島で生まれ、昭和10年に桐生高等学校応用化学科を卒業後、花王石鹸㈱長瀬商会の傍系会社である大日本油脂に入社した。その後、同31年11月常務取締役、同43年5月代表取締役専務、同44年5月代表取締役副社長を歴任し、同46年10月に伊藤英三・前社長の死去を受けて代表取締役社長に就任。平成2年6月代表取締役会長、同6年相談役、同10年6月相談役を退任した。
この間、同氏は卓越したリーダーシップと鋭い先見力、徹底した合理主義、豊富な見識で、販売体制の確立、研究開発体制の強化、新規事業の開拓、情報システムの構築など次々と経営改革を行い、昭和51年から4年間、自ら研究開発本部長を兼任し、研究・技術開発の強化に注力、また、原料から最終製品まで自社で生産するバーティカル・インテグレーション体制を確立するなど、既存分野の強化と共に紙おむつ、生理用品、化粧品、入浴剤、全身洗浄料、洗顔料などの分野で、従来にない新しい技術を開発し、市場を拡大・活性化させた。
また、花王製品を専門に扱う販売会社制度による強力な販売網を確立し、革新的な物流システム、情報システム、近代的マーケティングなどの実現を可能にしたほか、花王のグローバル化でも東南アジアをはじめ、北米、ヨーロッパに拠点を確保するなど、海外事業活動の基盤を築いた。
また、平成7年には花王の事業発展に尽くした功績と、日本化学工業会会長などの業界活動での功績、通産省などの公職を通じての功績、日独協会会長としての国際貢献などが高く評価され、春の叙勲で「勲2等旭日重光章」を受賞した。
2006年6月14日号 記事一覧
会合・発表会
- 日石工組東日本支部が研修会を開き、クレハ、ミツエイの2社の工場を見学
- 三重卸組合が第46回通常総会を開催、新理事長に今村佳央氏(元三)が就任
- マンダムが新製品発表会を開催、クレンジング化粧水、ベースメイクを発表
- マックスファクター、SK-Ⅱエアータッチファンデーションの改良を発表
- リツビ、PHA配合のスキンケアブランド「ネオストラータ」の発表会を開く
経営・施策
- ニッサン石鹸、価格改定の近況を説明、マーケ部門新設し商品開発部と連携
- ハーバー研究所、100株以上の株主に対する株主優待制度の内容を変更
- プリンス電機が「チーム・マイナス6%」に参加、6つのアクションを実施
製品・サービス
- ワイマック、日本初の肌専用イソフラボンを配合した美容液を新発売
- 川西商事、水だけでも磨ける「イオン&抗菌ハブラシ」を販売
- ライオン、「グロンサン強力内服液」「グロンサン内服液」をリニューアル
- サンスター、Vo5 for ARTIST LINEからカラーヘア・白髪用ジェルを新発売
- マーガレットジョセフィン、「namika(菜実果)」から新製品2品を発売
- 宇部フィルム、光触媒で脱臭力が再生する脱臭剤「におわん棒」を新発売
- ライオン、紫外線吸収剤配合洗剤「ブルーダイヤUVカット」を数量限定発売
- クレシア、「クリンドゥ流せるトイレのお掃除シート」を改良
- 旭化成L&L、特殊不織布採用した「水切りのいいバススポンジ」を限定発売
宣伝販促
- 白十字、創業110周年を記念し、サルバで2種の消費者キャンペーンを実施
- エステー化学、協賛ミュージカル「赤毛のアン」のTVCMを1週間限定で放映
人事・組織
- 日清紡、萩原伸幸氏の紙製品事業本部家庭紙営業部長代理就任を発表
- 岐阜県高山市の老舗卸・丸由商店の新社長に奥洞寧氏が就任
研究・開発
- 環境経営研究所、高美白効果の新化粧品素材・ハイドロキノンの普及に尽力
調査・統計
- トイレタリー・医薬業界の接近目立つ、ヘルスケア切り口に商品展開増加
- 花王ヘアケア研究所が頭皮の健康状態を調査、男女とも7割以上にトラブル
イベント・展示会
- 全日本ブラシ工協組、大阪・近鉄八尾駅前で「歯ブラシ感謝祭」を実施
- ピジョン、「赤ちゃん誕生記念植樹式」を茨城県常陸大宮市で開く
施設・店舗
- 小津産業、6月12日付けで大阪支店を大阪市中央区瓦町へ移転
- プロロジスの「プロロジスパーク北京空港」が北京五輪の公式物流施設に
時評・コラム
- 時評 まさに巨星堕つ 丸田芳郎氏逝去によせて
- 泡沫 村上ファンド・村上世彰氏の逮捕に思う
連載・講演
- 進路一考(66) 稲垣重久
その他
- アイスタイル、@cosmeの商品検索機能を改良、「クチコミ検索」等を追加
- 油脂工業会館、油脂産業における最近の中国事業についての報告書まとめる
- ポーラアネックス、アート講座「日本近代洋画と薔薇」を7月26日に開催
- PRページ トータルマネジメントビジネス 店頭支援をより効率的・効果的に
- クレシアマガジン3号
- エステー化学がニュース番組「ワールドビジネスサテライト」で紹介
特集 【コスメティックレポート夏号】
- コスメ関連品が夏期商戦に本格突入、マーケ戦略と店頭の連動がカギに
- pdc、UVケアに特化した「シフォンデュエタニーステイ」等を積極投入
- コーセーCP、ヒアロチャージ美白タイプを拡販、JJモデル起用し広告展開
- ペリカン石鹸、人気の石鹸ブランド「泥炭石」などスキンケアラインを展開
- ニベア花王、8×4を全面改良、わきをキレイにみせる「8×4Kirei」を発売
- J&J、「ジョンソンベビー・ベビーローションUVケア」を新デザインに改装
- SSLヘルスケア、「コパトーン」で市場活性化、サンブロック製品を拡販
- ライオン、バンパウダースプレーに新成分配合、速水もこみちのTVCMも好評
- 王子ネピア、業界初の「水に流せる汗拭きシート」を新発売
- ラッシュジャパン、東京・城東エリア初の「LUSHオリナス錦糸町店」を開店
- ユニリーバ、ポンズフレッシュシリーズを追加、会員サイト美肌CLUBを開設
- シンカテック、「トルマリンと備長炭の美肌シリーズ」を展開
- プライムハーバー、実感主義ぷるぷるエステサプリ、同アイサプリを新発売
- ユースキン製薬、「ユースキンS UVシリーズ」で紫外線対策を提案
- ユニリーバ、新ヘアケアライン「ラックススーパーダメージリペア」を発売
- レキットベンキーザー、除毛・脱毛剤ブランド「ヴィート」を積極展開
- ジャパンコーポ、洗顔補助パフ「バフパフ」等のニッチコスメを展開
- 資生堂、アクアレーベル保湿ラインを追加、美白ラインカテゴリーNo.1獲得
- ドクターシーラボ、低刺激処方コスメ「スーパーセンシティブ」を展開
- 伊勢半、サンキラー8アイテムを拡販、サンスクリーン・アクエリアも注力
- 佐藤製薬、仏製・温泉水スキンケアシリーズ「ユリアージ」のラインを強化
- カネボウHP、肌美精シリーズを全面改良、和漢花も順調に育成
- CCT、肌への有効成分を贅沢に配合した「5%配合石けんシリーズ」を新発売
- 牛乳石鹸、肌に大切な潤い守る「カウブランド無添加フェイスケア」が好評
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