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2006年5月24日号掲載記事より

ライオンが機能性食品市場に本格参入、新ブランドで清涼飲料水を発売

ライオンが機能性食品市場に本格参入、新ブランドで清涼飲料水を発売

 ライオンは5月15日、機能性食品事業に本格参入することを発表、併せて機能性食品における新ブランド「健美創研」を立ち上げ、6月6日から、天然系快眠サポート飲料「グッスミン」及び美容サポート飲料「キュプルン」の2品を発売し、ドラッグストア、CVSを中心に販売、今後はトイレタリー、一般用医薬品(OTC)と並ぶ事業分野として育成・拡大するとともに、生活者の“健康”“美”を実現するための快適な生活提案を目指す。
 新ブランド「健美創研」は、機能性食品分野への本格的参入における核ブランドとなるものであり、今後は特定保険用食品(特保)を中心に事業を展開していく方針。
 同社の機能性食品に対する考え方・開発視点については、①基礎代謝の改善②活動力の維持向上③抗酸化④全身健康にも影響する口腔内の清浄化――といった、独自の技術を駆使したより高機能な商品を開発していくこととしている。併せて、今後の機能性食品分野において、来年以降は特定保健用食品(特保)の展開も視野に入っていることも発表した。
 本年度12月までの売上目標は3品で20億円、当初1年間では30億円を見込んでおり、また、中期経営計画の09年度に薬品事業で800億円を計画しているが、機能性食品でそのうちの1割を占めたい考えである。

全卸連が18年度通常総会を開催、新理事長に森友徳兵衛氏(森友通商)が就任

全卸連が18年度通常総会を開催、新理事長に森友徳兵衛氏(森友通商)が就任

 全国化粧品日用品卸連合会(略称全卸連、清水俊吉会長/麻友)の平成18年度・第32回通常総会が、5月18日開かれ、任期満了に伴う役員改選では2月の常任理事会で内定していた森友徳兵衛氏(森友通商)が正式に第9代会長に選任された。就任あいさつの中で森友新会長は会員卸に対して「地域密着卸・各県単位組合と全卸連の距離感を縮め、地域密着卸が“夢やビジョンを持つことができる”取組みを展開する」と力強く宣言。さらに全卸連の運営では、新任5名を含む計8名の副会長とともに「抜本的改革に取り組む」ことを表明した。
 清水会長はあいさつで、流通大変革による各県単位組合の会員数激減、全卸連活動に与えている影響などを指摘した後に「日本経済が回復基調にある中、当業界品は販売単価下落に歯止めをかけられずにいる。今こそ製配販が一体となって意味のない価格競争による消耗戦を脱却し、業界全体を通じて適正利益を確保できるビジネスモデルを構築しなければならない」と指摘し、後継の“森友全卸連”に対する一層の支援、協力を要請した。
 森友新会長は「全卸連は、10数年前から課題を抱えており、これを解決することは簡単ではないが、やり方を変えなければならない時期にきている。ただ、清水前会長が推進した“全員参加型の全卸連”路線は踏襲する。活性化事業を通して、全卸連を身近に感じてもらいたい。現在地域密着卸抱える問題は、その多くが家業であり、後継者は父親の背中を見ながら育っているにも関わらず、その子供が『継ぎたくない』、あるいは現経営者が『継がせたくない』という業績しか上げられない点にある。これでは卸売業に夢や希望はない。自分や未来は創ることができる。会員企業に“100年後のビジョン・夢”を持ってもらいたい」と述べた。

花王、洗濯に求められる5つの機能を集約した「アタックALL in」を新発売

花王、洗濯に求められる5つの機能を集約した「アタックALL in」を新発売

 花王は6月17日、ナンバー1衣料用洗剤「アタック」から、洗浄・漂白・除菌・防臭・柔軟が1つになった粉末洗剤「アタックALL in」(1㌔㌘)を新発売する。
 仕事や育児に忙しい主婦は家事も効率よく行いたいという意識が高く、洗剤においても汚れ落ち以外の様々な付加機能を求めている。同社の調査では、約6割以上の主婦が洗剤に対して「汚れ落ち」はもちろんのこと、それ以外の「漂白成分入り」、「消臭・防臭」、「柔軟・やわらかさ」、「除菌ができる」、などの機能も重視しており、できれば洗たくに必要な機能が1箱に入っている洗剤を使い、効率よく洗たくをすませたいと考えている。
 「アタック ALL in」はこうした簡便ニーズに応えて、洗浄・漂白・除菌・防臭・柔軟が1つで実現できる画期的な洗剤である。
 特長は①洗浄・漂白・除菌・防臭・柔軟が1つになった②漂白成分と柔軟成分を配合③色柄物にも安心の漂白活性成分が、食べこぼしのシミを落とす④除菌までするから、お部屋で干してもイヤなニオイがしない⑤天然柔軟成分の働きで、やわらかく吸水性のある洗い上がりに⑥さわやかなフレッシュフローラルの香り。「アタック」とは併売となる。

メディパルHD18年3月期連結決算、パルタックとの統合効果等で増収増益

メディパルHD18年3月期連結決算、パルタックとの統合効果等で増収増益

 メディセオ・パルタックホールディングスの2006年3月期連結決算会見が5月15日に開かれ、売上高1兆9217億円(前年比115.4%)、経常利益327億円(同141.2%)の大幅な増収増益で、その他の項目もすべて前年実績を大幅に上回り、計画対比でも目標を上回った。同社は2000年にクラヤ三星堂として発足以来、売上規模では薬系卸ナンバー1であったものの、中身を伴っていなかったが、これで売上・利益共に実質的な日本一となった。この内、パルタックの寄与は昨年10月以降の半期分だが、パルタックとの経営統合による合理化効果は、早くも全社にわたって現れ始めている。
 熊倉社長はこれまでの推移と今後の針路について、まず昨年10月の経営合同(業態化)により「規模を確立」し、1つの会社として①両社のシステム統合②出向者転籍を進めることで「組織を固め、統治力をアップ」する流れが出来たとし、その上で経営革新推進委員会が設定した88億円の経費削減、中期連結経営計画で示した“顧客指向型ビジネスモデルの構築”に向け、業務改革・IT戦略を軸とした「ビジネスモデルの改革」を主要なテーマとして進めたいとした。
 2兆円を超えるメディパルHDの事業は、すでに医療用医薬品等卸売を展開するメディセオ事業が1兆6000億円、化粧品・日用品に一般用医薬品(OTC)卸売を加えたパルタック事業がすでに5000億円規模に達しており、将来的にはメディセオ事業で2兆円、パルタック事業で1兆円(M&Aを含む)の合計3兆円を想定した事業統治を進める方針も明らかにした。

小林製薬18年3月期連結決算、製造販売事業等の伸長で8期連続増収増益に

小林製薬18年3月期連結決算、製造販売事業等の伸長で8期連続増収増益に

 小林製薬は5月15日、平成18年3月期決算記者発表会を開いた。
 18年3月期連結業績は、売上高2468億5200万円(前年同期比14.4%増)、営業利益168億7900万円(同7.5%増)、経常利益151億5100万円(同7.0%増)、当期純利益74億7400万円(同11.1%増)で終了した。家庭用品製造販売事業においては、積極的な広告投資とブランド買収を行なうとともに恒常的なコストダウンを実施、家庭用品卸事業ではOTC卸事業の買収(スズケン)などが寄与したことにより、8期連続の増収増益を達成したことを明らかにした。
 また、単体では売上高937億3000万円(前年同期比4.7%増)、営業利益141億8600万円(同4.8%増)、経常利益129億5900万円(同2.2%増)、当期純利益62億6100万円(同9.1%減)となった。

マンダム18年3月期連結決算、売上高は0.8%増、海外事業は順調に拡大

 マンダムは5月15日、18年3月期連結決算説明会を開いた。
 連結売上高は479億2300万円(前期比0.8%増)で、内訳は国内350億円(同98.2%)、海外129億円(同8.5%増)だった。グループの単純合計は553億円で0.4%減。
 営業利益は60億6500万円(同9.5%減)、経常利益61億2000万円(同2.6%減)、当期純利益30億9900万円(同3.5%減)で、営業利益、経常利益の減益は連結発表以来初のことで、原油価格高騰などによる原価の上昇、下期から「ギャツビー」に対する販促を強化したことなどが影響した。
 ブランド別概況は、まず「ギャツビー」は245億2300万円(5.3%増)と、ほぼ計画通りに推移した。「ルシードエル」は42億3700万円(0.7%減)となった。国内は、トップシェアを奪還するなどワックスは好調だったが、ファッションカラー、ヘアメーク剤は苦戦したが、海外は中国を含めて展開国が拡大している。
 これをカテゴリー別に見ると、フェイス&ボディは、126億1800万円(13.1%増)。国内では昨年夏の猛暑が売上に貢献した。ヘアカラーは59億1200万円(0.8%増)。女性コスメは事業再編が影響して48億600万円で17.9%減。バラエティストアの売上トップ10にランクインするなど順調なスタートを切っている。
 今期の計画は売上高506億円(5.6%増)、経常利益520億円(15%減)、当期純利益25億円(19.3%減)。


2006年5月24日号 記事一覧

会合・発表会

  • 東京卸組が「第26回通常総会」を開催、森友理事長(森友通商)を再選
  • 花王、特保初のスポーツドリンク「ヘルシアウォーター」を5月27日に発売
  • カメヤマ、商品説明会を名古屋で開催、代替エネルギー使用商品などを提案
  • 大阪卸組が定時総会を開催、新理事長に河野義和氏(アケボノ物産)が就任
  • エステバン、トスカーナを表現した新コレクション「オーブイリゼ」を発表

経営・施策

  • 日本精蝋、6月1日出荷分からワックス製品を1kg当たり20円値上げへ
  • メディパルHD、「業務の適正を確保するための体制」の基本方針を決議
  • メディパルHD、株主総会での「定款の一部変更」の付議を決議
  • メディパルHD、医療用医薬品卸会社など8社を対象に希望退職者500名を募集

製品・サービス

  • FDK、富士通アルカリ乾電池の3ラインを「G.D.R」シリーズとして展開
  • ライオン、くすみ除去成分配合の食洗機洗剤「チャーミークリスタ」を発売
  • ライオン、女性の健康と美を支援する新ブランド「健美創研」等を新発売
  • マードゥレクス、「VC×100」から新型ビタミンC配合洗顔料を新発売
  • アンチエイジングドクターズ、ドクターズサプリメントを医療機関等で発売
  • セブン-イレブン、白元と共同で「ケータイ酸素缶オーツーサプリ」を開発

宣伝販促

  • エステー化学、トイレの消臭ポットのTVCMで「支店長ズ」を再結成
  • 貝印、BSフジのワイン情報番組「辰巳ワイナリー」をスポンサード
  • 王子ネピア、浅田真央をTVCMに起用、絵本プレゼントキャンペも実施
  • P&Gほかが母の日を前にWomamaキャンペーンのイベントを東京で開催

人事・組織

  • 小林製薬、田中常務の製造カンパニープレジデントを含む新役員人事を発表

決算

  • 大王製紙18年3月期連結決算、衛生用紙・紙加工事業が伸び悩み増収減益に
  • セイジョー18年9月期連結中間決算、医薬品等の伸長で経常利益4.6%増に
  • 攝津製油18年3月期決算、化成品部門は伸長も油脂・その他部門は伸び悩む
  • メディパルHD、5月12日付けで決算公告のホームページによる開示を終了

調査・統計

  • P&G、「子供の遊びと手洗い」に関する実態調査の結果を発表

イベント・展示会

  • 日用品メーカーの合同商談会「コラボレイト21 12th」が全国4都市で開催
  • 花王芸術・科学財団、「第8回花王研究奨励賞」の贈呈式を開く
  • マックスファクター、2006年度ビューティーカウンセラーコンテストを開催
  • ビジネスガイド社、「第2回福岡ギフトショー」の開催概要を発表

施設・店舗

  • セイジョー、5月22日から東京都府中市美好町の新本社で業務を開始
  • ピジョン、本社及び事業所を統合し東京都中央区日本橋久松町へ移転

時評・コラム

  • 時評 全卸連の広報活動を業界紙に
  • 独り言 歴史の妙 「満場一致」の伝統
  • らいたあ 日本人の宗教観とは 「最澄と天台の国宝」を見る
  • コラム 大将の戒め 部下にほれさせる経営者の「心」

その他

  • 資生堂、生活と美の流行をまとめた「生活者と美の白書2006年版」を発行
  • ライオン、「日本水大賞」「日本ストックホルム青少年水大賞」に協賛
  • 工研だより第632号
  • 排泄関連用品が検索・購入できる総合サイト「まるnavi」がオープン

特集 【ヘアケア】

    特別企画

    • ヘアケア市場、プレミアム品普及で単価下落に歯止め、大手品の寡占化進む
    • 花王、アジエンス、メリット、エッセンシャルの3ブランドの強力展開図る
    • マンダム、ギャツビー、ルシードエルの黒髪用ヘアカラー剤に新色を追加
    • ユニリーバ、ラックススーパーリッチシャインを発売、TVCMを大量投下
    • 資生堂、TSUBAKIが計画の2倍の売上げを達成、顧客接点拡大ブランドに
    • 牛乳石鹸、ミルクとタマゴの「セレブヘアパック」シリーズを展開
    • P&G、パンテーンで透明感ある美しい髪を提案、VSカラーケアは改良
    • KHP販売、ターゲット層明確化したブランド戦略、海のうるおい藻を一新
    • 美香園、「ビコウエントニックシリーズ」に詰替用を追加
    • ベセルインターナショナル、「T&C」ブランドで夏コスメに参入
    • サラヤ、「ヤシノミ自然派ダメージケアシリーズ」が好調に推移
    • ライオン、高い補修効果のダメージエイドスペシャルトリートメントに注力
    • 日本合成洗剤、ウインズシャンプー&リンスが好調に推移
    • ヘアカラーリング市場、05年市場規模は横ばい、白髪用安定も黒髪用は苦戦
    • ダリヤ河合幹夫副社長インタビュー 「ポイントカラー市場を牽引へ」
    • コーセーCP、サロンスタイルナノチャージヘアワックスの拡販に注力
    • pdc、養毛スタイリング剤「セレストレディアクティブ」を積極展開
    • ホーユー、「ビューティーラボヘアカラーシリーズ」を7年ぶりに大幅改良
    • 東邦、新「桃湯物語」の愛用者が拡大、従来品比50%増の売上見込む


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。