2006年3月22日号掲載記事より
全日ブラシ工業協組、歯ブラシの「品質推奨マーク」の組合自主規格を策定
全日本ブラシ工業協同組合(佐野清理事長)は、歯ブラシの使いやすさ、衛生面での安全性など消費者保護の啓蒙を図り安全で高品質な歯ブラシを消費者に提供するため、安全性を示す「品質推奨マーク」制度を採用し、同組合の自主規格を制定した。同組合では4月1日からの施行を前に、3月10日、マスコミ関係者に対して記者会見を開いた。
稲田副理事長が、国内で発売されている歯ブラシは、日本工業規格及び家庭用品品質表示法に基づき製造及び販売し、それぞれJIS規格に定められた試験を行い、法に基づく品質表示を行っていることを説明。現状では、公的指定試験機関の試験を受けずに品質表示をしている歯ブラシもあり、年々輸入増加の傾向のある海外製品を含め、粗悪品が出回っていることから、歯ブラシ業界のイメージダウンにつながりかねない状況であることを指摘。このような中で「粗悪品を排除し、使いやすさ、衛生面での安全性など消費者保護の立場に立った啓蒙を図ることを目的に、安全性を示す『品質推奨マーク』制度を採用し、消費者の安全確保を図るため、当組合の自主規格を制定した」と述べた。
今回の自主規格制定の内容は以下の通り。
適用範囲では、JIS規格に定める歯ブラシについて規定し、電動式のもの及び一時的に使用するものは除いている▽試験機関(同組合及び試験機関)、試験機、試験方法、試験結果、ロゴマークなどについて規定▽施行期日は06年4月1日で、経過措置として施行日から3年間の猶予期間を設けている。
ロゴマークについては、組合自主規格に定めた試験に合格した歯ブラシ及び、ロゴマーク使用規格2条第2号・第3号で「品質推奨マーク」制定委員会の審査に合格したものが使用できる。
プラネット18年7月期中間決算、EDI事業、DB事業の伸長で増収増益に
プラネットは3月13日、平成18年7月期中間決算短信(非連結)を発表した。
同社は、主要サービスである「基幹EDIサービス」の利用率の更なる向上を図るべく、データ種ごとにキメ細かく利用促進・拡大を進めるとともに、利用業界を拡大すべく、ペット関連、理美容、介護、家庭紙、大衆薬各業界への「基幹EDIサービス」の普及促進も積極的に展開。これらの活動に加え、同中間会計期間における各利用メーカーの荷動きも比較的活発だったこともあり、通信処理量を計画以上に増加させ、昨年12月には月間ベースで過去最高の通信処理量を記録した。
さらに、昨年8月に稼動を開始した、国際標準基準のインターネットEDIサービス「SMOOTHEDI」については、稼動標準ユーザーとの連絡体制を構築し、普及へ向けての活動を継続。情報系サービスの「バイヤーズネット」については、積極的な営業、啓蒙活動を進め、徐々に各流通段階で認知が広がり、メーカー、卸売業、小売業を結ぶマーケティングネットワークとして本格的利用に向けて、機能強化を図った。
その結果、売上高11億4171万1000円(前年同期比7.2%増)、営業利益2億2133万5000円(同44.7%増)、経常利益2億2605万2000円(同42.7%増)、中間純利益1億3142万2000円(同19%増)と増収増益を達成した。
事業別の売上高を見ると、EDI事業9億7002万1000円(同6.3%増)、データベース事業1億5895万3000円(同9.9%増)、その他事業1273万6000円(同44.7%増)。
通期の見通しについては、売上高22億3000万円(同2%増)、経常利益3億9000万円(同10.3%増)、当期純利益2億6000万円(同11.5%増)、1株当たり年間配当金5000円を目指す。
ライオン、AEパワーシステムズと共同で環境対応型変圧器用絶縁油を開発
ライオンと日本AEパワーシステムズは、「地球環境への配慮」と「絶縁油としての高性能」を両立する新しいタイプの絶縁油の開発に共同で取り組み、植物油脂を原料とする「パームヤシ脂肪酸エステル」の共同開発に成功した。
両社が共同開発した変圧器絶縁油は、“環境への配慮”と“高性能”を両立する植物油脂を原料とした「パームヤシ脂肪酸エステル」。
その特長は、①環境にやさしい(炭酸ガス増加抑止と生分解性)②優れた供給安定性(生産量が豊富なパームヤシが主原料)③大容量変圧器への適用や変圧器のコンパクト化を実現(優れた絶縁性能と冷却性能を実現)④耐久性に優れ、高寿命(熱劣化しにくく変圧器に好適の材料)。
両社は3月13日、東京都中央区の鉄鋼会館でライオン・奥山化学品事業本部油脂化工品販売部長、日本AEパワーシステムズ・天野変圧器事業部副本部長らが出席して、共同記者会見を開き、前述の内容について説明した。
大木、「春夏メディカル・スキンケア提案商談会」を大阪で開催
大衆医薬品卸・大木(松井秀夫社長)の「棚割提案商談会」が3月14、15日の2日間、グランキューブ大阪で開かれた。これは第9回目を迎えた「春夏用健康食品棚割提案商談会」に、今回初めて「春夏メディカル・スキンケア提案商談会」の冠を重ねて開催されたもので、名古屋以西の西日本各地からドラッグストアをはじめGMS、SM、HC、SuC等、異業種を含む約200名(延べ2日間)の販売店が来場した。
会場は新製品コーナーを中心に、総合健康食品、機能性食品、生活習慣病対策、ストレス解消等がそれぞれゾーンで区分され、機器を使った診断コーナー(脳年齢測定、骨強度測定、体脂肪&身体組成測定、健康サプリナビ等)も設置。
医薬品流通ならではともいうべき「話題の素材」コーナーでは、かつて注目を集めた大豆イソフラボンやウコン、グルコサミンに代わる、コラーゲンペプチドやゲルマニウム、ヘスペリジン、オメガ-3、オキシカイン、アスタキサンチン、ビオチン、ラフマ抽出エキス、リカメン、アルガンオイル等の耳慣れない新素材、また難病克服に細胞レベルで身体全体を正常にする「糖鎖」、また「ハタケシメジ」という期待の素材もパネルや学術資料で紹介、併せてそれらが配合された新製品群も展示していた。
新設の「化粧品提案」コーナーでは、大木と業務提携したウエキがドラッグストアの活性化につながる装粧品を中心に展示したのをはじめ、最適メディカル・スキンケアを提案する子会社のリブ・ラボラトリーズが、各種健康化粧品や機器類、肌の状態と体調をマトリックスにして、最適のサプリメントを判定できる「サプリメント・ファーマシー」を紹介。他に自然派化粧品を中心とした多数の化粧品メーカーも出展した。
花王、上海市郊外に新設した研究施設「花王中国研究開発センター」を披露
花王は、かねてより中国上海市郊外(紫竹科学園区)に建設中の花王中国研究開発センターが完成し、3月9日に開所式が行われた。
同センターは、同社の現地統括会社である花王(中国)投資有限公司の下、04年末に上海市から会社設立許可証の発行を受け、上海市郊外の紫竹科学園区内の5000平方㍍の敷地に建設された。研究分野としては、スキンケア、ヘアケア、化粧品などのビューティケアに重点を置くとともに、生理用品、住居用洗剤などの家庭用品全般に対象を広げていく予定。
今後、中国と日本、アセアン、欧米など世界16カ所の花王の研究開発拠点とグローバルなネットワークで結ばれ、今後とも着実な成長が見込まれる中国市場において、消費者ニーズに適応した商品開発を一層加速させる役割を果たしていく。
なお、本年1月31日に花王グループに加わったカネボウ化粧品は、3月8日に上海で佳麗宝化粧品(中国)有限公司の開業式を行ったが、当研究所においては「花王ソフィーナ」、「カネボウ化粧品」などのプレミアムビューティケアの研究も強化していく予定である。
樋口董事長は「中国のビューティケアや、家庭品の市場は今後とも順調な拡大が見込まれており、花王中国研究開発センターの完成により、『清潔・美・健康』の事業領域において、中国の消費者の消費者に満足いただける優れた花王製品を、届けられるものと確信している。当研究所は中国国内に止まらず、世界に向けた花王グループの重要な研究拠点としての役割を担っていく」としている。
イトーヨーカドー亀有店を核店舗とする巨大SC「Ario亀有」がオープン
イトーヨーカ堂は3月3日、東京都葛飾区にショッピングセンター(SC)の開発・運営事業第4号店目となる「Ario(アリオ)亀有」並びに「イトーヨーカドー(IY)亀有店」をオープンした。同店は、「IY亀有店」を核店舗とし、122店舗の専門店街「アリオモール」から構成。「アリオモール」では、41店のファッション専門店をはじめ、生活雑貨等31店の飲食店等が出店し、テナント数においてもイトーヨーカ堂最大となる。
同店の主な特徴は、様々な金融機関の取次ぎサービスを行うセブン銀行の有人店舗「みんなの銀行窓口」をはじめ、アリオ・アイワイカードのポイント紹介を行う「アイワイ・カードサービス」、各種保険紹介の「ハトの保険屋さん」、公共料金収納業務などを行う「セブン―イレブン」などのサービスを1カ所に集めた「イトーヨーカドーサービスカウンター」、公共スペースでは年齢、性別、体格、障害に関係なく、誰もが使いやすいよう、「ユニバーサルデザイン」が施されており、身体の不自由なお客の買物を手伝う「お買物介助サービス」や、赤ちゃん連れ家族の休憩室「赤ちゃん休憩室」などを設置している。
業界関連品は、1階フロアに日用品売場、介護関連商品を集めた「あんしんサポートショップ」が、2階フロアには医薬品、化粧品売場、が3階フロアにベビー関連品売場が展開されていた。日用品売場では、各種カテゴリー別に豊富な品揃えと、棚の高さは背の低い女性でも最上段の商品に手が届くように配慮されていたほか、それぞれに島陳列可能なスペースが設けられ、買いやすい売場となっていた。なお、主な衣料用合成洗濯洗剤売場の状況は、大手メーカーの粉末衣料洗剤がお買得商品として198円で売られていたが、それ以外では、決して最廉価というわけではなかった。化粧品売場では、“美と健康と癒し”をトータルに訴求するべく、自然派化粧品、サプリメント、化粧石鹸、バスアロマ(入浴剤)、ハーブティー等の売場が隣接されていた。
2006年3月22日号 記事一覧
会合・発表会
- RETAIL TECH JAPANフォーラムで、電子タグ実証実験結果などが報告
製品・サービス
- 白元、業界初となるスプレータイプで肌に直接塗れる蚊用虫よけ剤を新発売
- 小林製薬、脱臭ファンデリッチ、ファンデリッチ除菌プラス等を新発売
- ハート電報の絵柄に「ピーターラビット」「パディントンベア」が新採用
- 大王製紙、生理時の肌トラブル軽減するナプキン「elis新・素肌感」を一新
- ピジョン、ママメイクシリーズから「UVカットミルク」を新発売
- 丸富製紙、「プリント花束」を改良、天然ローズエキスを新配合
- 白十字、軽度失禁パッド「遊遊レディケア」を改良、製品の個装化を実現
- ブロックコミュニケーション、革製品用洗剤「レザーウォッシュ」を新発売
- オカモトのロングセラー除湿剤「水とりぞうさん」が世代を超えて人気
- 大王製紙、「テークケア」から尿モレ症状別パッド等の新製品を発売
- ツムラ、小包装タイプの漢方薬「ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒」を発売
- 花王、ビオレふくだけコットンから「さらさらオイルin」を新発売
- 伊勢半、高機能アイメークシリーズ「アクティブガール」を新発売
- 資生堂、銀イオン配合制汗デオドラント「エージープラス」に2香調を追加
- J&J、化粧品ブランド「RoC」からピーリングマスクを新発売
- 白元、コットンパックに最適な「めくるコットン大きめサイズ」を新発売
- 花王、肌ストレス感フリーの日焼止め「ソフィーナパーフェクトUV」を発売
- ハーバー研究所、夜用集中美溶液「ナイトリカバー」等の新製品を限定発売
- 資生堂、「&FACE」からまつ毛を黒く、太く、多く見せる美容液を新発売
- GIZAヌボール、新アンチエイジング化粧品、韓国女優を起用したTVCMを投下
- シェイプアップハウス、ダンディハウス化粧品をWebサイト上で発売開始
- 大王製紙、エリエールハーブガーデンを改良、カモミールの香りを追加
宣伝販促
- アイスタイル、たしろ薬品とクチコミとPOSデータ活用した販促活動を展開
- ユニチャームほか2社が運営する子育て支援サイトにソニー生命が参加
- カイロ工業会、「カイロにまつわるエピソード」の受賞作品を発表
- シックジャパン、クアトロ4フォーウーマンのTVCMに女優の片瀬那奈を起用
人事・組織
- ユニリーバの代表取締役会長にアルン・アディカリ氏が3月1日付けで就任
- コーセーコスメポートの新社長に小林孝雄氏が3月21日付けで就任
- パルタック、4月1日付けで代表取締役の新任・退任を含む人事異動を発表
- ニトムズ、チェーンストア営業本部の発足等を含む組織変更を発表
- プラネット、3月13日付けで執行役員及び部長級の人事異動を発表
- 小林製薬、3月11日付けで執行役員及び部長級の人事異動を発表
- メディパルHD、事業改革・IT戦略委員会の設置を含む組織変更を発表
- ユニチャーム、4月1日付けで機構改革・人事異動を発表
- マンダム、役員の担当変更、人事異動及び機構改革を発表
調査・統計
- P&G、現代の妊娠・子育て期のママの意識調査を実施
- 歯磨工17年1-12月度歯磨出荷統計、出荷数量、金額ともに増加傾向に
- @cosmePROがiMSニュース3月号を配信、クレンジング製品のクチコミを分析
- ライオン、働く女性305人対象に下痢と仕事の関係について調査を実施
イベント・展示会
- アジア最大級の物流システム総合展「国際物流総合展」が9月に東京で開催
- ビジネスガイド社、「第62回東京ギフトショー秋2006」の開催概要を発表
- 能率協会、第34回国際ホテル・レストランショーを含む3展を東京で開催
- ライオン、マタニティ&ベビーフェスタに出展し、歯科相談コーナーを設置
施設・店舗
- カイインダストリーズのベトナムの生産拠点「カイベトナム」が本格稼働へ
- プロロジス、西友専用の物流施設「プロロジスパーク三郷」の竣工式を開く
訃報・葬儀
- 故マスター会長・奥中喜一郎氏の「お別れ会」に業界関係者ら320名が参列
時評・コラム
- 時評 メーカーコラボと企業規模の適正
- 独り言 讃岐うどんを食す 奥深い文化に感動
連載・講演
- 進路一考(60) 稲垣重久
その他
- PRページ マンダム 人の「心地よさ」探求し、より高い地平へ
- ポーラアネックス4月の催事、カフェトーク「ピカソ5つのテーマ」等を開催
- ポーラ美術館、企画展「ピカソ5つのテーマ」を3月18日から開催
- 工研だより第630号
特集 【防虫・消臭・芳香剤】
- 防虫剤市場、ピレス系の8割が1年モノに移行、単価ダウンで金額微減続く
- 芳香消臭剤市場、置き型消臭剤に各社が参入、大型新製品の導入で活性化
- エステー化学、家中まるごと衣替キャンペ実施、衣類カバーの認知度を向上
- P&G、置き型ファブリーズが好調に推移、ペット用ファブリーズも新発売
- ニッサン石鹸、香りカプセル配合の布製品用消臭剤「スプレシア」を新発売
- 繊維製品防虫工・鈴木会長インタビュー 「市場規模縮小傾向は一段落へ」
- 大日本除虫菊、超とろとろゲル採用の芳香剤「カラーフローG」を新発売
- 小林製薬、生活臭に対応した新タイプの消臭剤「クリエアー」を新発売
- 白元、虫食い被害を補償する「ミセスロイド虫食い保険キャンペ」を展開
特別企画
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