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2006年2月15日号掲載記事より

マツモトキヨシとミドリ薬品が業務・資本提携に合意、グループ強化に注力

マツモトキヨシとミドリ薬品が業務・資本提携に合意、グループ強化に注力

 マツモトキヨシ(千葉県松戸市)と、ミドリ薬品(鹿児島県鹿児島市)は2月2日会見を開き、業務・資本提携に関する基本合意書に締結したと発表した。
 マツモトキヨシは、昨年10月の同社九州物流センター稼動に伴い、センターの稼働率向上を図ることなどを目的に九州地区における「お互いに信頼できる」(松本社長)提携先を検討。その過程で、介護関連品の対面カウンセリング販売で定評があり、また日本ドラッグチェーン加盟社でもある旧知のミドリ薬品が浮上、今年1月に申し入れを行った。
 この申し入れに対して、高齢化が進展している九州・沖縄地区で、1月31日現在で計130店舗を展開しているミドリ薬品でも「卸、メーカーの集約が進んでいる中、介護や医薬品に強みがあるものの、ドラッグストアに必要な化粧品、調剤などの点が弱い当社でも、物流、商品などで『お互いに補完関係を築ける、よい提携ができれば』と考えていた。マツモトキヨシさんは女性の集客、化粧品、調剤、そして物流面が強いことから、交渉を前向きに進めた」(百崎社長)ことで、この日の発表に至った。
 なお、今回の業務・資本提携により、マツモトキヨシグループの規模は業務提携先14社、資本・業務提携先7社(伊東秀商事含む)、FC4社となり、単純に売上高を合計すると約1兆2000億円、衣料などを除いたドラッグストア部門では約6200億円となった。

ライオン、敵対的買収の防衛策「信託型ライツプラン」を導入へ

 ライオンは、2月6日に決算取締役会を開き、敵対的買収に対する防衛策として新株予約権と信託の仕組みを利用した「信託型ライツプラン」の導入を決め、また、取締役・従業員に対するストックオプション及び取締役・監査役・執行役員に対する株式報酬ストックオプションを目的とした新株予約権の発行を決議、さらには役員人事・組織改正なども行い、3月30日開催予定の定時株主総会に提案する。
 信託型ライツプランは、同社があらかじめ信託銀行に対して新株予約権を発行し、将来、同社のステークホルダーの利益を害する買収が行われて場合、全株主に対して新株予約権が交付される(1株に対し1株を無償)というものだが、原則として3年間の有効限定であり、継続する場合は再度株主の決議を得る。また、信託型ライツプラン発動の必要性の有無などにいては、社外者のみで構成される「企業統治委員会」が取締役会に勧告する権限を有している。
 これに関して絹笠専務はLPC決算発表会見で「5月にも施行される会社法では、買収防衛策の内容や運用方針が事業報告に事前開示が義務付けられることから、3月期決算企業もそれなりの対応をしてくると思われるが、当社は12月決算であり、1年延ばすことはできないことから、早めの開示となった」と説明した。
 さらに、同取締役会では組織の改正も決めたが、VIPⅡ計画の達成に向け、家庭品事業における事業本部構成・機能の再編、営業体制の変更、統括機能の一本化を行い、事業の戦略一貫性並びに事業運営に関わる機動性の向上を図る。

全卸連の次期会長に現副会長・森友徳兵衛氏(森友通商社長)が内定

全卸連の次期会長に現副会長・森友徳兵衛氏(森友通商社長)が内定

 全国化粧品日用品卸連合会は2月9日、平成17年度第3回常任理事会で、次期会長に現副会長の森友徳兵衛氏(森友通商社長)を内定した。
 席上、相澤選考副委員長(ときわ商会社長)から、森友氏内定に至る経緯について、「昨年12月、全卸連規約に基づき、清水会長から、選考委員長に三木田社長(パルタック)、選考副委員長に私が指名された。1月19日、同じく指名された井田社長(井田両国堂)、森友社長(森友通商)、畑中社長(シスコ)、米田社長(松江共和物産)の各氏と、東京プリンスホテルパークタワーで選考委員会を開催し、森友社長(森友通商)を推薦し、同氏の内諾を得た」ことが報告され、当日出席の常任理事が同意し、承認された。
 この結果、次期本部役員人事は、新会長を中心に進めていくことになるが、正式には5月18日の総会の承認を経て決定される。

ユニチャーム18年3月期連結第3四半期決算、海外事業売上高が21.3%増に

 ユニ・チャームは、18年3月期第3四半期の財務・業績の概況を発表した。
 当期の経営成績の進捗状況は、通期業績予想に対して概ね順調に推移。国内事業では、それぞれの主力事業分野で高付加価値製品の市場投入や、積極的な販売・マーケティング活動を展開し、業績の回復に取り組んできた。
 特に、ヘルスケア事業やペットケア事業は、市場の成長を上回るスピードで業績の拡大を継続している。一方、海外事業では、アジア市場において着実なブランド浸透策の展開によって売上高は53億(前年同期比21.3%増)増加。成長著しい中国では、迅速な製品開発によって常に製品の優位性を確立するなど、新たな価値提案を継続したことによって大幅な増収増益を達成した。また、タイにおいてはベビー用紙おむつが好調に推移し、引き続き売上げと利益の拡大をした。
 以上の結果、売上高は前年同期より149億円増えて2009億円(前年同期比8.0%増)となった。利益は、原材料価格の上昇などの影響により、営業利益は前年同期より9億円減少して211億円(同4.4%減)、営業利益率10.5%、経常利益は6億円減少して218億円(同3.0%減)、経常利益率10.9%、同第3四半期純利益は10億円減少して118億円(同7.9%減)となった。

ライオン17年12月期連結決算、オーラルケア分野の売上高が11.2%増に

 ライオングループが主に事業を展開する国内日用品消費材業界及び成長戦略を推進している一般用医薬品業界は、当期の連結業績は、売上高3317億9800万円(前年比7.2%増)、営業利益60億6600万円(同0.7%増)、経常利益85億1400万円(同2.9%増)、当期純利益54億7300万円(前期は47億2300万円の純損失)となった。セグメント別では以下の通り。
 【家庭品事業】の売上高は2372億4100万円(同3.0%増)、営業利益は84億3400万円(同25.0%減)となった。また、家庭品事業における主要分野の売上高状況は、オーラルケア事業分野504億3100万円(同11.2%増)、ビューティケア事業分野359億900万円(同2.3%増)、ハウスホールド事業分野1509億円(同0.6となった。
 【薬品事業】の売上高は503億1500万円(同56.4%増)となった。営業利益は36億1900万円(同62.2%増)となった。
 【化学品事業】の売上高は338億9800万円(同2.4%増)、営業利益は10億2000万円(同37.1%減)となった。
 【その他の事業】は、売上高は103億4300万円(同25.3%減)となり、営業利益は前期の2億5800万円から9700万円の損失となった。

パルタック、元気と輝き創造市テーマにストアソリューションフェアを開催

 パルタックのストアソリューションフェア2006が2月7、8日の2日間、大阪で開催された。メディセオ・パルタックHDグループとして最初の開催となる今フェアでは、『元気と、かがやき創造市』をテーマに、小売業の店舗運営や売場づくり効率化に直結する最新のマーチャンダイジング、ロジスティクス機能の紹介をはじめ、取扱い領域の拡大をふまえたヘルスケアとビューティケアのコラボレーション提案やグループとしての機能紹介も充実。近畿エリアを中心に、全国から集った得意先小売業は500企業2500名にのぼり、メーカー関係者も合わせると2日間で延べ5000名が来場した。出展メーカーは91社。
 フェアに先立って行われた記者会見で、専務執行役員近者営業本部長は「第30回目となる今回のフェアは、昨年10月にメディ・パルHDとして経営統合以後、初めて開催するフェアでもある。会場ではパルタックグループの機能の紹介はもとより、ヘルスケア事業やビューティケアの拡充など、充実した提案と統合の成果をご覧頂けると思う。薬系業界にはこのようなフェアはないが、お得意先は共通しているため、今回の提案は喜んで頂けると思うし、来年以降は薬系業界からも出展企業が増え、いよいよ業態卸として本格的な取り組みが出来るようになるだろう」と述べた。


2006年2月15日号 記事一覧

会合・発表会

  • ライオン会総会東日本が開催、ECO LION前面に営業方針「3強政策」を推進
  • 日石工組が平成18年新春懇親会を東京で開催、会員、賛助会員ら50名が出席
  • フマキラーが06年新製品発表会を東京で開催、卸・小売業者ら450名が出席
  • 大日本除虫菊が関東地区金鳥製品説明会を開催、卸・販売店ら650名が出席
  • 日本香堂が新春懇親会を開催、小仲社長「独創性発揮し企業価値を向上へ」

製品・サービス

  • ユニチャーム、生理用品事業を強化、全分野から新製品、改良品を発売へ
  • ユニチャーム、シルコットからボトルタイプの除菌ウェットティシュを発売
  • エビス、カラフルでおしゃれな歯ブラシ「オラクルフィール」を新発売
  • シックジャパン、女性用カミソリ「シックイントゥイションプラス」を発売
  • 白元、ソックタッチから期間限定デザイン「ミッキー&ミニー」を発売
  • ジョンソン、虫よけ剤シリーズ「スキンガード」を改良、むせにくさを向上
  • フマキラー、特定外来生物アルゼンチンアリ専用の殺虫&侵入防止剤を発売
  • ジレットジャパン、「ブラウンオーラルB」から3種の電動歯ブラシを発売
  • 白元、ダニ退治マット「ダニハーブふとん圧縮袋用」を新発売
  • ピジョンのロングセラー商品「哺乳びん野菜洗い」が発売30周年迎える
  • ライオン商事、ペット用品ブランド「ペットキレイ」から新製品を発表
  • 三洋電機、エアウォッシュ機能搭載のドラム式洗濯乾燥機「AQUA」を新発売
  • 東邦、「桃湯物語」を大幅リニューアル、3つの美肌成分を新配合
  • ユニリーバ、スポーツ向け制汗防臭剤「レセナスポーツ」を新発売
  • ニベア花王、「ニベアボディ」からボディジェルとレッグシートを発売
  • P&G、ヴィダルサスーンカラーケアシリーズを改良、3月上旬から全国発売へ
  • 花王、「メンズビオレ瞬間ドライスプレー」から新2香調を発売
  • マーガレットジョセフィン、ボディソープ一体型ボディケアスポンジを発売
  • 資生堂、「マジョリカマジョルカ」から春の新製品を発売
  • ラッシュジャパン、赤ちゃん向けシャンプーを含む春の新製品15品を発表
  • ライオン、「キレイキレイ薬用ハンドソープ」を改良発売
  • ニベア花王、ワキをキレイにみせる「8×4キレイパウダースプレー」を発売
  • 白元、ミセスロイド防虫カバーから「スーツ・ジャケット用」等を新発売
  • マスターフーズ、猫用フードブランド「カルカンウィスカル」に新味を追加
  • 花王、エコナドレッシングソースから「味わい爽味」を新発売

宣伝販促

  • 貝印、特製百式グッズ等が当たる「GET! Z GUNDAMキャンペーンⅢ」を実施

人事・組織

  • 長谷川香料、取締役及び執行役員を含む新役員人事を発表
  • ライオン、高橋会長の相談役就任を含む新役員人事(予定)を発表

決算

  • マンダム18年3月期連結第3四半期決算、海外事業は増収基調を維持

研究・開発

  • 花王、「カテキン」のアレルギー性鼻炎症状の改善効果を確認
  • ポーラ化粧品研究所、透明感の高い肌を演出するイゲタ型ファイバーを開発

調査・統計

  • 石洗工17年1~11月期販売統計、衣料用液体洗剤への移行進む
  • 石洗工第50回クリーン調査、入浴行動の実態・意識調査の結果を発表

イベント・展示会

  • ポーラ化粧品、「光の造形-月の意匠・森の装い」展のレセプションを開催
  • 流開センター主催の「大阪新春セミナー」でサプリコ秋葉社長が講演
  • アクアシティお台場、「バレンタイン&ホワイトデー」のイベントを開催
  • 小津産業主催の「第1回書初め大会作品展」が小津ギャラリーで開催
  • 東京卸組、ライオン久保常務を講師に迎え中小卸向けセミナーを3月に開催
  • HCI主催の第4回店舗開発ショウを含む4展合同展示会の記者発表会が開催
  • シルバー関連の総合展示会「シルバーサービス06」が3月2日から横浜で開催
  • 自動認識技術・機器の専門展示会「自動認識総合展」が9月に東京で開催

時評・コラム

  • 時評 敵対的買収への事前対応策
  • 泡沫 花粉飛散シーズンを前に
  • 日雑談 メイドカフェを体験 「萌え」現象を考察

連載・講演

  • 進路一考(57) 稲垣重久

その他

  • ポーラ伝統文化財団、伝統文化記録映画の上映会を東京・神奈川で開催
  • 花王・尾崎社長 質疑応答 「カネボウ化粧品の価値と独自性を尊重する」
  • ユニチャーム・高原会長の寒中見舞 「3つの国家像実現へ向けて」
  • 「ミセスの助かりました大賞」にライオンの液体部屋干しトップが金賞受賞


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。