2006年2月1日号掲載記事より
小林製薬が春の新製品商談会を開催、ヘルスケア分野中心に18品目を発表
小林製薬は1月24日、近畿地区の卸店、販売店を招き「2006年春の新製品商談会」を開催、同日、報道関係者を集め記者発表を開いた。
今春の新製品は計18品目で、20種類の消臭成分で家独特の生活臭をイオン消臭する芳香消臭剤「クリエアーお部屋用」のほか、気になるお腹の内側の脂肪の分解・燃焼を促す内服薬「ナイシトール85」、効果的に血液中のヘモグロビンを造る貧血改善薬「ファイチ」などのヘルスケア分野の新製品も数多く発表された。18品目の初年度売上目標の合計は過去最高の92億9000万円となっている。
別室で行われた記者発表では、小林マーケティング室長が、①製品事業の業績②カテゴリー別業績③05年秋の新製品の近況④新製品寄与率の推移⑤製品事業方針について説明。
販売高(メーカー出荷ベース)については、05年12月現在で前年同期比104%で推移していることを踏まえ、06年3月期には936億円(前年同期比103.5%)で終了する見込みであることを明らかにした。
カテゴリー別の実績(05年4月~12月)では、芳香消臭剤(前年同期比101%)、医薬品(同108%)、衛生雑貨品(同109%)、食品(同103%)、口腔衛生品(同105%)、家庭雑貨品(同94%)となった。
ヘルスケア分野への注力では、08年3月期においてヘルスケア部門(医薬品・食品・口腔衛生)の売上高を総売上げの50%超を目指し「総合健康メーカー」としての体制構築を図ることを表明した。
関西地区金鳥製品説明会が大阪で開催、06年売上目標は前年比108%に設定
大日本除虫菊は1月26日、平成18年度関西地区金鳥製品説明会を開き、約350名の卸・販売業者が出席、今期は売上目標を前年比108%に設定し、店頭マーケティングに注力し、金鳥製品のみならず殺虫剤全体の拡大を図る提案を行なっていくことを表明した。
今春は、3倍ジェット噴射で離れたところからハエ・カを撃退するスプレー殺虫剤「水性キンチョールジェット」、世界最軽量でスリムデザインを採用した携帯用小型電池式虫よけ「蚊に効くおでかけカトリススリムタイプ」、狭い所にもたくさん置ける薄型ミニタイプのゴキブリ用殺虫剤「コンバットαミニ」、疲労感を緩和する「緑の香り」成分配合の芳香・消臭剤「ストレスガード」をはじめとする新製品(12品目20SKU)が発表された。
上山社長はあいさつで、昨年の同社業績が殺虫剤で前年比107%、家庭用品で同108%、トータルで同107%となり目標を達成したこと、殺虫剤市場はゴキブリ用が減少傾向となったが、ハエ・カ用が大きな伸びとなったことを報告した。
今年度の方針については、今期の売上目標は殺虫剤が前年比109%、家庭用品が同104%、トータルで同108%を設定していることを表明。この実現に向けて、殺虫剤では①ハエ・カ用エアゾールトップシェアのキンチョールのさらなる強化②伸びる電池式市場でのカトリスのブランド強化③積極的な新製品開発と豊富なラインアップ④早期導入による先手必勝と長期商戦(100日商戦→180日商戦)への対応⑤店頭支援の強化について、また家庭用品では、①主力既存品の底上げ②06年新製品の拡売などに取り組んでいくと述べた。
ユニチャーム、春の新製品発表会を東京で開催、協働で業界総資産拡大へ
ユニ・チャームは1月25日、750名を超える首都圏の卸、小売関係者を招き、2006年春の新製品発表会を開催し今年度のスローガン「チャームChallenge2006」を紹介した。
高原社長は、今年度スローガン「チャームChallenge2006」について、「顧客視点の製品開発を進めるとともに、成長市場、成熟市場別にセグメンテーションを行う『製品のセグメンテーション』、消費者の満足拡大を目的としたプレミアム化と、使用者・使用量をともに拡大させる販売を提案する『アップセリング』を軸に、ナンバー1シェアメーカーの使命として、専業メーカーならではの切り口でビジネスチャンスを確実に開花させるべく、商品開発、販売方法の開発にまい進するが、これの実現には消費者との接点である『流通の皆様との協働』が不可欠だ」と説明、同社提案に対する協力を要請した。
さらに“日用品カテゴリーのパリティ化”についても触れ、「生活者の1日の生活時間を過去20年間に渡って検証すると、睡眠や食事など生理的に必要な『1次活動』の時間は大きな変化はないが、仕事や育児・家事など社会生活を営む上で必要な『2次活動』の時間が増加傾向にあり、その分余暇(3次活動)が減少している。
我々の商品は1次、2次活動に関わっている。商品を通じてより快適な生活を実現するとともに、豊かな生活に必要な余暇の創出にも貢献するという大きな価値を持つ仕事に携わっているわけで、今後も商品や環境変化に先手を打つことで、消費者の意識や生活習慣を変え、同時に『日用品のパリティ化現象打破』に挑戦したい」と決意表明した。
花王が06年重点施策を発表、家庭用品事業の強化と化粧品事業の成長を加速
花王は1月25日、マスコミ各社を招き、尾崎元規社長から春の新製品並びに今年度の重点販売戦略などについての説明会見を開いた。
尾崎社長は、“よきモノ作り”を基本姿勢とする花王の考え方について「消費者の生活の現場、使用の現場、購入の現場に密着し、その変化の本質を捉えていくことに力を注ぎながら、商品の“高付加価値化”を図り、利益ある成長を目指す」とし、「変化する消費者の価値観や商品に対するニーズ(機能的/情緒的価値)に的確に応えていきたい」と述べ、今春の新製品などを例に上げ説明した。
また、今年度の重点施策について、第1は《国内家庭用製品事業の強化発展を図る》ため、従来の形にとらわれないで“ブレークスルー型”の高付加価値商品を開発するとし、第2は成長市場である《ビューティケア(化粧品)事業の成長加速》であり、特にカネボウ化粧品とソフィーナについては、「それぞれの強みを1つにして、日本だけでなく世界の消費者から共感と感動を得られる存在感ある企業を目指す」としている。第3は《欧米・アジアの家庭用製品の充実》で、欧米については花王ブランズ社を通じた“プレミアムビューティ”に絞り込んだ活動を、アジアについてはアセアン、中華圏ともに経済成長が著しい中で、花王として多くの課題を持っており、グループの総合力で“アジアと日本の一体運営”の形で取り組んでいくことを強調、「今までの準備段階を今年からは実行に移す」と述べた。
2006年2月1日号 記事一覧
会合・発表会
- 花王、06年東日本地区有力販売店会を開催、販売店とのWIN-WIN関係を構築
- アース製薬、06年方針発表会を大阪で開催、殺虫剤分野のシェア拡大目指す
- シーボンが創業40周年記念発表会を開催、金子靖代氏の新社長就任も発表
- 堺線香組合、経営研修会・新年会を開き組合員ら約20名が出席
- ライオン商事、06年度ペット新製品説明会を開催、ペットキレイ等を発表
- プラネット物流、環境問題と物流テーマにロジスティクスフォーラムを開催
- クレハが06年度販売方針説明会を開催、NEWクレラップを3年連続で改良
- 丸三産業が春の新製品発表会を開催、セレナパフ等16品目を発表
- 大日本除虫菊が業界紙懇談会を開催、上山社長「製品開発が順調に進む」
経営・施策
- メディセオパルタックHD、自己株式の市場買付で285万株を取得
- 資生堂、チャネル別営業体制に再編、2メガブランド投入しセルフ領域強化
製品・サービス
- GSX、ISO/IEC27001新規構築・移行コンサルティングサービスの提供を開始
- 大日本印刷、阪急百貨店と共同でICタグを応用した新POPシステムを開発
- P&G、「レノア」が防臭効果と選べる香りの提案でファン層を拡大
- サンスター、カリオロジーをコンセプトに「Sunstar Doシリーズ」を新展開
- ジャックス、黒の特殊毛を採用した「フレッシュブラックハブラシ」が好調
- ライオン、「ピンキージェントルウォッシュ」を同社Web通販サイトで発売
- ジレット、新プレシェーブ剤「ジレットピュア&センシティブ」を新発売
- 小林製薬06年春の新製品、内蔵脂肪を分解・燃焼する内服薬等を新発売
- 花王、新地肌ケアを訴求し「メリット」をリニューアル、新保湿成分も配合
- 花王、弾力感ある泡の洗顔料「ビオレマシュマロホイップ」を新発売
- 花王、「リーゼサプライシリーズ」から新スタイリング剤2品を発売
- 花王、プレミアムトリートメント「アジエンス濃密ヘアマスク」を新発売
- 花王、「ファミリーキュキュット」から、手洗用及び食洗器用洗剤を新発売
- 花王、ブローネシャイニングヘアカラースタイリッシュクリームを新発売
- ニベア花王、「ニベアフォーメン」からCoQ10配合の男性用化粧水を新発売
宣伝販促
- エステー化学、「ムシューダ家中まるごと衣替え」キャンペーンを実施
- 白元、虫食いの見舞金支払う「ミセスロイド虫食い保険キャンペ」を実施
人事・組織
- カネボウが新執行役員体制を発表、新社長に小森哲郎氏が就任へ
決算
- 花王18年3月期連結第3四半期決算、売上高、経常利益、純利益とも前年増に
- 小津産業18年5月期中間決算、不織布、洋紙・紙製品部門が低調も増益に
研究・開発
- 資生堂、繰り返し嗅ぐことで嗜好性が高まる香りを発見
- 渋谷油脂、画期的な粒状粉石けんを開発、他メーカーに技術を無償供与
- ポーラ化粧品研究所、新光学効果粉体「中空チタンチューブ」の開発に成功
調査・統計
- 西化工17年1~11月出荷統計、セットローション、トリートメントが好調
- コンビニ17年12月度統計調査、全店ベース店舗売上高が2カ月振りに増加
イベント・展示会
- 第11回コラボレイト21春季商談会が東京で開催、流通関係者ら1000名が来場
- 流開センター、川一男氏を講師に迎え食品市場の展望をテーマに講演会開く
- FDK、今年初の「ミニ四駆PRO」の公式レースに富士通乾電池でバックアップ
- JACDS、第6回JAPANドラッグストアショーを2月10日から幕張メッセで開催
時評・コラム
- 泡沫 企業存在の意義
その他
- ポーラ美術館、「大正の画家たち」をテーマにギャラリートークを開催
- 2月6日開催の「札幌雪まつり」に高さ3mのピーターラビット雪像が登場
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