2006年1月25日号掲載記事より
ハリマ共和、第55回第一線会開き241名参加、業績は微減収増益で推移
ハリマ共和物産の第55回第一線会が1月13日、メーカー・総務会員など150社166名、ハリマ共和物産75名の合計241名が参加して開かれた。
津田社長は39期中間決算の概要と平成18年度(第40期)の運営方針を説明。ブルームを含めた連結売上高147.7億円(前年同期比0.3%減)、経常利益4.9億円(同5.8%増)はほぼ予定通りながら、固定資産の減損会計に係わる会計基準の適用により特別損失2.9億円を計上し、中間純損失は0.9億円であった。
3PL、ブルーム、新機能開発部門等の受託物流は2ケタ成長で、今期の通過物量は650億円、卸部門と合わせると約900億円となる見込みとし、増加する物量に対応するため本年2月には長浜センターを3倍規模の2万2770平方㍍に拡張、また6月下旬には兵庫県・福崎物流センターを新設。通期の連結業績見込みは売上高283億円、経常利益10.5億円の見込み。
18年度(第40期)は、①2センターの順調な立ち上げと各センターの中身の充実のため、今期から来期にかけて約25億円の大型投資を実施、ハード面だけでなく人への投資も積極的に行う②地域密着卸としてお得意先にいかに貢献出来るかを最大のテーマに、西日本共和各社との連携を強化する③創業100周年を迎える来年に向け、節目の年とすべく業績向上と中身の充実を図る、を重点方針として運営に努めたいとした。
松下電器、オキシライドほか乾電池新製品発表し世界統一デザインも採用
松下電器産業は1月16日、「オキシライド乾電池・アルカリ乾電池新製品発表会」を開催し、従来比約1.2倍の長持ちを実現した「オキシライド乾電池」および「アルカリ乾電池」の改良新発売にあわせ、「充電式ニッケル水素電池」を加えたパナソニック電池3ラインに、オキシライド乾電池のデザインを基調とした“グローバル統一デザイン”を採用すると発表した。
松下電池工業一次電池社・梶川陽二社長は、今後のグローバル戦略について「世界的なアルカリ需要の増加に対応するため、世界主要5地域に設置したアルカリ生産拠点を中心にマンガンからアルカリへのシフトを加速する。その推進の基軸としてはオキシライド、アルカリ、ニッケル水素充電池の3ラインで世界同一性能・デザインでの同時立ち上げを行うとともに、機器動向を先取りした差別化商品の先行開発で世界をリードしたい。また、全世界に一次電池の利便性を訴求して、ヘビーユーザーにはニッケル水素充電池の使用を提案していく。今後は“パナソニック電池”を世界ナンバー1ブランドとするため、マンガン、アルカリ、オキシライドのトータルで、08年までにグローバルブランドシェア20%の獲得を目指す」と述べたほか、新デザインについても「この統一デザインは、約2年の歳月をかけて、世界13カ国のユーザーの声を聞きながら、ブランドビジョンを作り、具体化した」と述べて、各新製品の特長、性能実験結果などを紹介した。
マスク工業会、安心使用のための「マスクの表示・広告自主基準」を制定
日本衛生材料工業連合会傘下の全国マスク工業会(池澤紀一会長)は1月19日会見を開き、本年1月1日付けで「マスクの表示・広告自主基準」を制定したと発表した。
家庭用マスク市場は現在、SARSや鳥インフルエンザなどへの注目の高まりとともに“医療機器”的に拡大しているが、“雑品”であることから、現在は表示が野放し状態のままで販売されており、厚生労働省からも指導を受けていたという。そこで、生活者が安心して使用できるよう表示を統一することを目的に、工業会発足直後に自主表示委員会を設立、以来13社のメンバーが協議を進めてきた。
今回の自主基準では、マスクについて「口と鼻を覆う形状で、花粉、ホコリなどの粒子が体内に侵入するのを抑制、また、かぜなどの咳やクシャミの飛沫を抑制することを目的に使用される、薬事法に該当しない衛生用製品」と定義した。
今後については、「当工業会は38社の加盟社で構成されているが、未加盟社もほぼ同じぐらい存在する。未加盟社に加盟してもらうことが、自主基準に基づく表示がなされた製品の増加にも繋がるので、会員増加に引き続き注力したい」(池澤会長)と話している。
ユニリーバ、コミッション取引の割合高まる中新たなマーケ手法導入へ
ユニリーバでは、取引制度として「シンプル」「オープン」「機能重視」を基本にした“カスタマー制度”を採用しているが、全取引に占める“コミッション取引”のウエートが高まっているという中、同社は新たなマーケティング手法の開発・導入に着手した。
同社では、シンプル、オープン、機能重視の3点を流通制度の基本に置いた「カスタマー制度」を採用している。最大の特徴は、販促金の支払いは小売業への直接払いとし、事前合意に基づく透明性の高い販促金の活用を行うことにある。
「コミッション取引」とは、製配販3者の機能を明確にして、3者合意の下で進めるビジネスのことで、最大の特徴は、小売業が同社の伝票価格で仕入れることが出来る点にある。この「コミッション取引」は、05年末時点で、同社売上げに占める割合が32%にまで高まっており、今まではクローズな形で進めていたものを、今後はオープンな取引制度として、製配販の3者合意を大前提として、随時拡大を図っていく方針だ。
これに伴い、今後はよりブランドを強化すべく、取引先を通じてブランドを育成する「カスタマーマーケティング」に注力する。さらに、今年は「ブランドブロッキングディスプレイ」と「ショップインショップ」の導入を目指す。
これらについては、まだ取組みを開始したばかりだが、昨年実施した「ユニリーバフェア」において、ブランド認知向上以上に販売に注力したように、これらを通じて得意先の目的達成に貢献したいとしている。
カネボウ、新社長にユニゾンキャピタルの小森哲郎氏就任で新体勢を指揮へ
1月31日付で3ファンドの支援により再建を目指すカネボウは、産業再生機構から派遣されていた小城社長の辞任に伴い、新たにユニゾン・キャピタルから小森哲郎氏を社長に迎えるなどの新役員候補人事を内定、2月16日開催予定の臨時株主総会で正式決定する。
同社は1月20日、記者会見を開き、臨時株主総会後の取締役メンバーとして中島章義代表執行役会長、小森哲郎代表執行役社長のほか3名の社外取締役を発表、中島会長・小森新社長のコンビによる“成長に向けた戦略への取り組み”体勢を指揮することとなった。
中島会長は、同社が「1月末で公的機関である産業再生機構の支援を離れ、新たに3投資会社による純然たる民間会社の体制で、事業の再生から事業の成長戦略へとギアチェンジすることになった」とした上で、小城社長の後任としてユニゾン・キャピタルのマネジメントアドバイザー・小森哲郎氏が決定したことを報告。アスキーを再建した“経営のプロ”として卓越した識見と経験を持つ同氏を迎えることができた喜びを率直に披瀝するとともに「今後は2人で協力して成長への先頭に立ち、スピードを持たせた改革を推進していきたい」と述べた。
小森新社長候補は、カネボウが見事に再生したことについて、「お客・得意先・取引先・再生機構などの支援もさることながら、特に歯を食いしばって頑張った社員の苦労があってのこと」だと謝意を述べ、新社長の使命として「1つは再生が完了したカネボウが、一層の利益成長による飛躍を図り、他社から真似されるようなベストプラクティス企業にまで持っていくこと。2つ目は企業価値の最大化(ステークホルダー全てがWIN-WINになる)を求めていくこと」の2点を挙げた。
プラネット、EDI事業の12月度月間処理量が1億レコードを突破
プラネットのEDI事業における05年12月の月間通信処理量が1億レコード(前年同月比108%)を突破し、月間ベースで最高の処理量を記録し、年間ベースでも10億レコードに達した。
同社では、メーカー317社と卸売業475社との間で、標準化された24種類のデータからなるEDIサービスを提供しているほか、資材サプライヤー246社を対象とする資材EDIサービスや、業界共同輸送システム向けの物流EDIなども提供しており、消費財業界の情報インフラとしてデータベースサービスなども展開している。
同社のEDI通信処理データ量は、以前から順調な増加を続けていたが、12月に1億レコードの新記録を達成した主な要因は、1985年のサービス開始以来20年間にわたり標準EDIの普及に注力してきた結果、大規模な情報インフラとして認知されており、ユーザーの満足レベルも高まったことにより、既存ユーザーの利用データ種やデータ接続相手先が増加したこと、ペットフード・用品業界、介護関連業界、大衆薬業界、理美容業界などの新規ユーザー数が大幅に増加したこと――など。また、消費需要が回復基調に乗りつつあり、流通業界の荷動きも活発化していたことも影響していると同社では見ている。
同社ではこのようなEDI通信処理量の急増を踏まえて、より一層安定的なEDI運用を保証できるような努力を今後も継続していくとしている。
2006年1月25日号 記事一覧
M&A・設立
- オカモト、ナガオカの入浴剤やホウ酸ダンゴなどの事業を譲受
会合・発表会
- エステー化学の春の商談会、東京を皮切りに全国で開催
- カメヤマが平成18年新春賀詞交歓会を開催、新庄社長「商売の原点に戻る」
- 日衛連が新年講演会並びに賀詞交歓会を開催「業界総資産の拡大を図る」
- 中央ホームズ及び協力会が賀詞交歓会を開催、麻友の加盟を発表
- 全日ブラシ組合が賀詞懇親会開催、品質推奨マーク制度の実現を呼びかける
- ライオン、東京で春のプレゼン開催し販売店・卸店から687名が来場
- 東京商工3支部が与謝野国務大臣招き06年の展望について講演会開く
- JACDS、一般用医薬品販売制度改革に対して総評・今後の対応など発表
- ラッシュJ、六本木に新店開店で内覧会、入浴剤など今春の新製品も発表
経営・施策
- 資生堂前田社長が年頭訓示 「美しい生き方、応援する企業に」
製品・サービス
- 花王、日焼け止めのビオレさらさらUVシリーズに新製品・改良品追加
- ツムラ、バスクリンに春の気分味わえる「やさしいさくらの香り」を追加
- ナガセBC、洗う前よりしっとりする高機能クレンジング料を新発売
- コンパス、企業間オンライン商取引サービス「コムマーケット」を開始
- エステー化学、置くタイプのエアウォッシュトイレケアなど春の新製品発表
- フェザー安全剃刀、ピアニィから顔用シェーブクリームなど新製品発表
- マックスファクター「イリューム」新イメージキャラに中山美穂を起用
- 花王、メンズビオレからラージサイズの爽快クールシート新発売
- 小林製薬が春の新製品発表、ヘルスケア分野への注力さらに高める
- おたふく手袋、紫外線対策用手袋19アイテムを新発売
宣伝販促
- マンダム「ルシードエル」新イメージキャラにモデルの押切もえを起用
人事・組織
- ユニチャーム、1月31日付けで企画本部の役員及び担当職の人事異動を発表
- カネボウ化粧品会長に高山外志夫氏就任へ、花王販売社長は高橋辰夫氏に
研究・開発
- ライオン、新成分配合育毛剤で発毛促進効果の増強を確認
- 資生堂、髪の傷みの原因となる毛髪内部構造を解明、補修効果成分も発見
調査・統計
- 大寒波がもたらした特需効果、カイロやハンドクリームの売上げ大幅増
- 東家同17年12月市況調査、メーカーの価格政策に期待高まる
イベント・展示会
- 三菱電機、マスコミ向けに「プレミアムキッチン家電」のイベントを開催
- 日本香堂、新春観劇会で市川海老蔵の「信長」に約3600名を招待
- 松下電器、オキシライド電池で有人飛行機飛ばす世界初の企画に挑戦
- 日本経済新聞社、「街づくり流通ルネサンス」合同6展の開催概要を発表
- サンスター財団、オペラ鑑賞等を組み合わせた口腔保健イベントを開催
- グリーンベル、春の新製品商談会開き「匠の技」シリーズ中心に提案
施設・店舗
- 成城石井、東京・代官山に利便性追求した新業態店をオープン
時評・コラム
- 時評 道州制への移行と卸組再編
- 泡沫 懸念される今後の原油価格上昇
連載・講演
- 進路一考(56) 稲垣重久
その他
- ピーターラビット、「チームマイナス6%」の温暖効果ガス排出削減を応援
- ポーラ美術館、「印象派」展示会会期中に報道関係者向けプレスデー実施
- ボランタリーチェーン第16号
- 小林製薬 News Letter
- プラネットヴァンヴァン第69号
- マッチ時報第321号
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