2006年1月11日号掲載記事より
コバショウ、宮城県仙台市の医薬品・日用品卸「ソーワ」の全株式を取得
小林製薬は昨年12月20日、同社連結子会社のコバショウが、宮城県仙台市の医薬品・日用品卸「ソーワ」の発行済株式の全てを取得することに関する基本合意書を締結したことを発表した。
今回の基本合意の内容は、コバショウが、アスカム(6000株/構成比66.6%)、小田島(1500株/16.6%)、ショウエー(1500株/16.6%)がそれぞれ保有する「ソーワ」の発行済株式全ての取得に向けた検討を行なうというもので、今後、平成18年2月中旬の株式譲渡契約書締結、同年4月1日の株式譲渡期日をメドに具体的な協議を進めていく。
【㈱ソーワの概要】
代表者=浦田三郎▽所在地=仙台市若林区卸町▽設立年月日=平成10年1月22日▽主な事業の内容=医薬品、医薬部外品、日用雑貨、健康食品などの卸売▽従業員数=60名▽年商額=120億1600万円(平成17年3月期)
第48回近畿日用品化粧品業界年詞交歓会に業界関係者343名が出席
2006年の日用品化粧品業界の幕開けとなる第48回近畿日用品化粧品業界年詞交歓会(近畿石鹸洗剤工業協同組合、大阪府化粧品日用品卸組合、石鹸新報社共催)が、1月5日、大阪市内の新阪急ホテル新館大ホールで開かれ、メーカー・卸業者関連業者ら343名が参加した。今年は、ようやく経済環境が上向きはじめたのを受けて、代表あいさつも前向きな内容となり、会場内で交わされる言葉も今年にかける決意に溢れる交歓会となった。
交歓会は初めに君が代斉唱。続いて参加団体を代表して、年詞交歓会会長・宮崎仁之氏(牛乳石鹸共進社社長)、近畿石鹸洗剤工業協同組合理事長・瀧山謙氏(日本合成洗剤社長)、大阪府化粧品日用品卸組合理事長・畑中伸介氏(シスコ社長)、日本家庭用殺虫剤工業会会長・上山直英氏(大日本除虫菊社長)、日本繊維製品防虫剤工業会会長・鈴木喬氏(エステー化学社長)、日本衛生材料工業連合会会長・高原慶一朗氏(ユニ・チャーム会長)の6名が登壇した。
代表であいさつした高原氏は、今年のキーワードは「変革なくして成長なし」であるとし、変革した業界・企業・個人が時代を勝ち抜いていくことの大切さを強調。甘えや妬みをはじめとする人間の心理的な病いをコントロールするスタンスと、業界総資産を増やすスキルをしっかり保持して業界の発展に向けた協力を呼びかけた。
続いて来賓を代表してライオンの藤重貞慶社長があいさつし、まず「販売価格下落から脱却し、適正利益を確保できる年にしたい」と述べた。また「今年は転換の年である」と指摘し、①不況から好況へ(新しい成長モデルの構築)②長寿高齢社会が求める量から質へ(健康がキーワード)③環境を最優先へ(安心・安全な商品づくりが最優先)--の3つの転換を説明。「新しい成長の中の主役を担うチャンスのはじめの年にしよう」と述べた。
乾杯に移り、P&Gの宮下健治営業統括本部長が登壇。「価格訴求に頼らないイノベーションで業界を盛り上げ、業界全体の価値を高めるために皆さま方と協働していける年にしたい」と述べ乾杯を発声。このあと参加者は、あいさつを交わしながら、今年1年に臨む誓いを新たにしていた。
最後に近畿の卸業界を代表して、シスコの畑中伸介社長が「代表の2氏のごあいさつで変革と転換が挙げられたが、その主役を卸が担えるように、卸業が本当に良い時代を迎えられるようにしたい」と述べ、万歳を三唱。盛会の中で交歓会を終えた。
ライオンが平成18年度賀詞交歓会を開催、1000名超の得意先関係者が出席
ライオンは1月5日、平成18年度賀詞交歓会を行い、1000名を超える訪問客に、藤重貞慶社長をはじめ、役員、取引先部署担当者などが応対のあいさつに追われた。
藤重社長は初出の日の社員への訓示を次の通り述べた。
「2006年は『新・快適生活産業№1企業をめざす』『環境対応先進企業をめざす』『企業文化の活性化を推進する』を実行する年と位置づけている。ライオンはかねてから植物系原料への転換を積極的に進めており、環境対応先進企業として社会に大きくアピールしていく時期を迎えている。また今年は、歯磨発売110周年、トップ発売50周年の節目の年。これを契機にして、市場に一大旋風を起こすつもりでいる。さらに薬品の新OTC事業と国際の韓国日用品事業につても本格的な成功に向けて取組みを強化していく。この1年はライオンがすべての分野でチャレンジし、主戦場での市場地位の拡大と成長に貢献する足場を築く年である。1人ひとりが強い意志をもって、戦うライオンになろう」
東化工、歯磨工、日本粧業会主催の業界連合新年会に関係者ら1030名が出席
東京化粧品工業会(中野了会長)、日本歯磨工業会(高橋達道会長)、日本粧業会(小林禮次郎理事長)の3団体が主催する業界連合新年会が1月5日、政・官界からの来賓、メーカー、卸関係者ら1030名を集めて開かれた。
はじめに主催3団体の会長、理事長が登壇。代表して中野会長があいさつを行い、歯磨業界がこの6年間好調を維持していること、市場規模の低迷が続いていた化粧品業界でも、昨年は個数・数量・金額の全てが増加し、特に金額は6.1%増と大幅に改善、このまま推移すると平成17年度の年間出荷金額はピーク時の1兆5000億円に達する水準にまで回復することが期待される状況にあることを報告し、「それぞれの企業が技術力と商品開発力を駆使して、常に消費者の目線にあわせた商品開発に心がけ、消費者の共感を得る高機能・高品質の製品を供給し続け、本年も引き続き市場の拡大に努めよう」と呼び掛けた。
続いて日本化粧品工業連合会・池田守男会長(資生堂)が「今年は市場回復の兆しを定着させるとともに、“美”を扱っている企業として『美しい企業行動』を目指そう」と述べて乾杯発声を行い開宴、新年を祝い至るところで歓談の環ができる盛会となった。
西日本化粧品工業会の平成18年度新年互礼会に会員ほか436名が出席
西日本化粧品工業会は1月5日、「平成18年度西日本化粧品工業会・関係業界新年互礼会」を開き、メーカー、原料業者、卸業者など業界関係者436名が出席した。
宮崎会長(加美乃素本舗)は「昨年4月に改正薬事法が施行されたが、当工業会ではそれに合わせて3月には厚生労働省の担当官を招いた説明会、さらに8月には当会で作成した各種薬事手続きの手引書の講習会、さらに11月にはお客様相談窓口担当者への講習会などを開催するなど、迅速かつ実務的な情報提供に努めるなど、精力的に活動を展開した。
今年の業界の課題としては、医薬部外品の全成分表示が4月から実施される予定であり、エアゾール製品の廃棄処理問題についても大詰めの段階に入っているなど、年始めから多くの課題が山積しており、正しい認識と正確な未来予測、迅速な対応が求められている。
そのほか、我が業界においても更なる国際化をにらんで検討されている化粧品独自のISO規制の動向にも注目し、世界市場へ日本の化粧品産業及びその技術を更に発展させたいものと念願している」とあいさつ。
続いて、大阪府化粧品日用品卸組合理事長・畑中伸介氏が「昨年、一部の制度化粧品がヒットを記録したが、今年はその勢いを他のブランドにも波及させ業界全体がさらに活況となる年となるよう願っている。我々卸業者もメーカー各社が作り上げた魅力的な製品を1つでも多く、消費者のもとへ届けるためにその責務を果たしたい」とあいさつを述べ、同氏の乾杯の発声で開宴、参加者それぞれ新年の賀詞を交歓し、盛宴半ばで散会となった。
花王が平成18年度賀詞交換会を開催、取引先・仕入先関係者ら550名が出席
花王の平成18年度新年賀詞交換会が1月6日、取引先・得意先・業界関連企業のトップ約550名を招いて開かれ、後藤会長、尾崎社長、星野専務、香川常務、高山花王販売社長などと親しく新年の懇談を行い、また、同社CMタレントの高島礼子、賀来千香子、菅野美穂、中山エミリも参加しての記念写真などで会場に華を添えた。
尾崎社長は「当社の主力事業分野である家庭用製品は、未だ商品単価の下落に歯止めが掛かったとは言えず、なおかつ原材料価格の高騰など極めて厳しい状況が続いている。こうした中で、清潔で美しく健やかな生活に貢献する家庭品・化粧品・工業用品の各事業において、高付加価値化による利益ある成長を目指し、今まで以上に積極的な展開をしていきたい。今年はカネボウ化粧品を花王グループの新しい仲間として迎えるが、これを機に高い成長性が見込めるビューティケア事業で、世界の消費者に感動を与える力強い歩みを踏み出したい」とあいさつした。
KHP販売、平成18年春夏新製品発表会を開催、10ブランド107SKUを発表
カネボウホームプロダクツ事業本部・カネボウホームプロダクツ販売は、旧ろう22日、平成18年度春・夏新商品(10ブランド107SKU)の発表会を開いた。
岩倉社長が新スポンサー決定の報告とKHPの平成17年度上期(9月期)の概況、18年度事業方針及び春・夏の戦略などに説明。続いて滝沢室長よりマーケティング戦略、生田部長から新製品の内容と商品戦略について、また、行武室長から営業サポート戦略、加藤マーケティング室宣伝販促課長から宣伝販促計画などについてそれぞれ説明が行われた。
岩倉社長は、カネボウ化粧品が花王をスポンサーとして、また、消費財3部門(ホームプロダクツ・薬品・フーズ)を中心としたカネボウについては、国内3投資会社がスポンサー企業に決定したことについて「これに伴い、カネボウとカネボウ化粧品の当事者間の協議を経て株式持合いを解消し、それぞれ別々に再生の道を歩むことになった。また、“カネボウ”のコーポレート商標はカネボウ化粧品に移転され、カネボウの各事業は当分の間(2年間)同商標の使用権の許諾を受けて、従来どおりの商品展開を行っていく」と述べた。
さらに今後については、カネボウは投資会社3社の支援の下、新たなスキームに基づき、引き続き企業価値の向上を図っていくが、再生スキームについては今後、スポンサー企業と協議していくと説明。そして「ホームプロダクツ事業をさらに強化し、今まで以上にお客様・お取引様に支持いただける商品を市場に提供し続け、存在感のある企業を目指したい」と述べた。
サンスター、亜鉛の象牙質う蝕予防効果に関する研究結果を専門誌で発表
サンスターは、根面(歯の根元の部分)の象牙質のう蝕(ムシ歯)を「亜鉛」が予防することを発見、その研究成果は世界的歯科専門誌「Dental Materials」2005年12月号(11月22日発行)に掲載された。研究成果の概要は次の通り。
1)象牙質のう蝕予防に「亜鉛」が有効
この研究は、in vitro(試験管内)とin situ(ヒト口腔内)試験において、亜鉛を配合した歯磨剤が、象牙質のう蝕予防に有効であることを世界で始めて見出したもの。特に、30代以降に見られる根面象牙質のう蝕に効果が高いことがわかった。
2)「亜鉛」の作用メカニズム
高輝度光科学研究センターが運営する世界有数の大型放射光施設であるSpring-8との共同研究・解析の結果、歯の主要成分であるハイドロキシアパタイトの結晶内に亜鉛が取り込まれることがわかった。
この経過については、「European J of Oral Sciences」(April2005 Vol.113:No.2)に掲載されたが、亜鉛がどのように作用しているかについては、現在も継続して研究中である。
3)歯科専門誌「Dental Materials」
「Dental Materials」は、世界的な歯科専門誌で歯科分野の中で権威のある専門誌の1つ。
4)今後の展開(この研究成果の活用)
サンスターでは、この研究成果を活用し、フッ素と亜鉛を配合した歯磨を開発している。
今後は、「う蝕を予防から考える」ことを広く啓発し、その1つとして亜鉛の活用を取り入れ、広く世界の人々のオーラルケアに貢献する。
2006年1月11日号 記事一覧
M&A・設立
- コバショウ、Web通販サイトの「ケンコーコム」と業務・資本提携に合意
経営・施策
- カネボウ、不動産関連子会社2社の全株式を「インタープラネット」へ譲渡
- イオンウエルシアストアーズ、薬剤師育成目的に人材総合研修機構を設立
- 三洋電機、三井住友銀行等を引受先に総額3000億円の第三者割当増資に合意
- カネボウ、子会社の椎茸事業を和歌山県シイタケ企業組合に営業譲渡へ
- 攝津製油、資産の効率化、財務体質の強化目的に固定資産の譲渡を決定
製品・サービス
- ライオン、高洗浄タイプの液体衣料用洗剤「リキッドトップ」を新発売
- サンギ、アパガードスモーキンに同ミニサイズを添付した限定セットを発売
- 花王、ビオレuから「気持ちやわらぐエンジェルローズの香り」を新発売
- CCT、至福の潤い肌へ導くスキンケア「エルフィナナノフィット」を新発売
- 小林製薬、花粉対策の鼻洗浄液「痛くない鼻うがいハナノア」を新発売
- ピジョン、赤ちゃんの健康をサポートするベビーヘルスケア商品を新発売
- ライオンのアクロンの売上げ本数が1000万本を突破、記念キャンペも実施
- 花王、茶カテキン配合の「ヘルシアウォーター」で特保の表示許可を取得
- 資生堂、「クレドポーボーテ」ブランドから新メーキャップライン等を発売
- ライオン、「スマイル」からソフトコンタクトにも対応した装着液を新発売
- 資生堂、「ベネフィークセオティ」からメーキャップラインの新製品を発売
- シーシーメディコ、冷凍庫保存を前提とした基礎化粧品を積極展開
- ウェルコ、新コンセプトの花粉対策製品「花粉対策花こより」を新発売
- マードゥレクス、エクスボーテファンデーションパウダータイプを改良発売
- ライオン、バンをリニューアル、「ナノテクカラっとパウダー」を新配合
- 花王、百貨店専用ブランド「エスト」から新美白美容液を新発売
- コスモプロダクツ、「ディズニープリンセスネイルチップ」を新発売
宣伝販促
- CM総合研究所が第14回CM好感度大賞を発表、CMタレント好感度1位はSMAPに
- フマキラーの花粉鼻でブロックのバナー広告がNYの広告コンテストで入賞
- ジレット、2006年FIFAワールドカップ「ベストヤングプレーヤー賞」を創設
人事・組織
- ユニチャーム、1月1日付けで役員及び執行役員等の人事異動を発表
- クレシア、1月1日付けで経営企画と経理を統合、営業部門は事業部制を廃止
- シーボン、金子靖代副社長の新社長就任を含む新人事を発表
- 日本ロレアル、4月1日付でピエール-イヴ・アルゼル氏の新社長就任を発表
決算
- プラネット平成18年度第1四半期決算、基幹EDIの普及促進等で増収増益に
調査・統計
- 西化工17年1~10月出荷統計、仕上用化粧品が好調、同トータルでも2ケタ増
- チェーンストア17年11月統計、医薬品、健康食品、制度化粧品が好調に推移
- P&Gが日米主婦の洗濯実態を調査、日本=粉末、米国=液体の傾向が顕著に
- コンビニ17年11月度統計調査、既存店ベース店舗売上高が16カ月連続で減少
- 石洗工、769自治体対象に合成洗剤対策、石鹸推進要綱等の実態調査を実施
イベント・展示会
- ユニリーバ、インリン、前田健を迎えモッズヘアの新製品イベントを開催
- 日本経済新聞社、リテールテックジャパンなど6展示会を3月に同時開催
- 日本香堂、「ふるさとのお盆の思い出絵画コンクール展覧会」を開催
- 環境総合展示会「エコプロダクツ2005」が過去最大の502社の出展で開催
- Candle JUNE、東京・目黒のホテルクラスカでキャンドル展示販売会を開く
- 介護福祉の専門展示会「第2回介護フェア2006」が東京ビッグサイトで開催
施設・店舗
- ダイエー、CVSの利便性とSMの品揃え備えた「foodium三軒茶屋」をオープン
- プロロジス、中部国際空港の総合物流ゾーン内に大型物流施設を建設へ
- プロロジス、兵庫県尼崎市に建設するプロロジスパーク尼崎の起工式を開催
訃報・葬儀
- 日進香料会長・小嶋正義氏が昨年12月24日に逝去、享年61歳
時評・コラム
- 時評 二極分化に対応した「魅力」を
年頭所感
- 常に前向きの姿勢で踏み出す カネボウ代表執行役会長 中嶋章義
その他
- フマキラー、虫とのふれあいを題材にした創作コンテストの優秀作品を発表
- ポーラアネックス1~2月の催事、海田悠写真展「挑戦者の群像」等を開催
- ライオン、視覚障害者向けにユニバーサルデザインの製品情報冊子を発行
- ポーラアネックス、企画展「光の造形-月の意匠・森の装い」を2月に開催
- ポーラ化粧品、ポーラミュージアムアネックスで「香水作り講座」を開催
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。