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2005年12月7日号掲載記事より

全日ブラシ組合、歯ブラシのISO国際規格を日本主導で制定

全日ブラシ組合、歯ブラシのISO国際規格を日本主導で制定

 全日本ブラシ工業協同組合並びに日本歯科医師会は、日本が主導して規格作成に取り組み、8月と9月に相次いで発行された、歯ブラシに関する2つの国際規格(ISO)について、11月28日に記者会見を開いた。一般日用品分野また歯科領域において、日本主導のISO規格が制定されるケースは初めてであり、今後隣接する業界や分野にも大きな影響を与えそうだ。
 ブラシ組合と歯科医師会は、96年に両団体の専門家によるISO規格原案作成グループを発足させ、日本が主導する形で2規格原案作成作業を開始。日本で試作機をつくり、ブラシ組合から歯ブラシの試料提供を受け実験を重ね、そのデータをもとに国際会議で発表してきた。ISO/TC106加盟の45カ国の同意を必要とするため、約10年近くかけ制定の運びとなった。これでアジア、アメリカ、ヨーロッパなど全世界のISOに加盟している国々に今回の規格が適用される。今後はこのISO規格を基準とした日本工業規格(JIS)の改定作業に入る。
 佐野理事長はあいさつで、今回の国際規格制定は「より安心でき、信頼できる製品づくりを目指す、今後の歯ブラシ業界の方向性を決める重要な出来事であった」と述べた。
 また奥村常任理事は、今回のISO規格の内容が、国際的に見て非常に高いレベルにあり、日本が主導したことへの誇りを述べるとともに、ブラシ組合と歯科医師会の協力の下に実現できたことを強調。両者の委嘱を受け規格制定に向けて尽力した小倉教授と武者事務局長の労をねぎらった。

石洗工、もっと良く知ってほしい洗剤セミナー開き合洗対策の実態など発表

 日本石鹸洗剤工業会は11月24日、第6回「もっと良く知って欲しい洗剤」セミナーを開き、同工業会が実施した「家庭での洗濯実態調査」と「合成洗剤対策ならびに石鹸推進要綱/同要領に関する実態調査」の調査結果を発表した。
 神田専務理事のあいさつの後、洗たく科学専門委員会・井手一敏氏が「家庭での洗濯は最近どのように変わったのか―2005年洗濯実態調査から―」と題した講演を行った。
 調査によると、所有洗濯機の変化については①乾燥機能付き洗濯機の急速な普及②7~8㌔㌘の大容量タイプが主流に③大容量タイプの増加で洗濯回数は減少、1回の洗濯量は微増などの傾向が見られたほか、洗濯機の“乾燥機能”に対しては「機能に満足」「不満」に意見が二分していた。
 次に主婦の洗濯行動をみると、“部分洗い”や“分け洗い”の頻度は減少しているが、“夜間の洗濯”を行う人は増加している。また「洗剤を多めに使用」する人と「柔軟仕上剤を毎回使用」する人はそれぞれ約6割に達し、こちらも増加傾向にあった。
 そして最後に“上手な洗濯の提案”として「浸け置きなどでしっかり汚れを落す」「洗濯物・洗濯量に合わせて水量と洗剤使用量の調整を行う」という2点を紹介した。
 小憩を挟み、コミュニケーション推進専門委員・佐藤孝逸委員長が「一度決めたら止められないの!? 自治体の合成洗剤反対運動支援―『合成洗剤対策』ならびに『石鹸推進要綱/同要領』に関する実態調査から―」をテーマに講演。
 はじめに同氏は、合成洗剤をとりまく社会状況の変化などを概説した後、本調査を実施した目的を「80年代に相次いで制定された“合成洗剤対策”“石鹸推進要綱”などが、合成洗剤の安全性が確認された今日において、どのような存在意義があり、行政施策に関与しているのかを確認・把握するため」と説明し、全国769自治体を対象に「合成洗剤対策・石鹸推進要綱の有無」「予算、補助金の有無」「要綱等に基づいた市民、団体等の活動の有無」などのアンケート調査を行ったことを発表した。

ユニリーバ、モッズ・ヘアからトリートメント3品とヘアカラー5色を発表

ユニリーバ、モッズ・ヘアからトリートメント3品とヘアカラー5色を発表

 ユニリーバは11月29日、新製品発表プレスセミナーを開き、サロン発想のトータルヘアケアブランド「モッズ・ヘア」から“color expert!”をテーマに開発したアウトバストリートメント3アイテムとヘアカラーの新色5色を、来年1月20日から新発売することを発表した。
 新製品「モッズ・ヘアカラーケアトリートメント」は、ヘアカラー特有のダメージ症状を元に開発されたアウトバストリートメント。
 ダメージレベルを3段階に分け、最も軽いダメージレベル1には、パサつきはじめた髪にしっかりうるおいを与える「モイストエフェクト」(ウォータータイプ)を、ダメージが気になり始めるダメージレベル2には、キューティクルをコートして手ぐし時に絡みにくく、つるんと触り心地の良い髪に戻す「ヘアスムージング」(ミルクタイプ)を、深刻なダメージに悩むダメージレベル3には、キューティクルのダメージを補修、保護し、輝きのある強く健康な髪を実現する「ダメージリペア」(エッセンスタイプ)を配置した。“8種類のチェックシート”を店頭ツールとして用意し、ダメージレベルに合った適切なケアを提案する。
 また「ヘアカラー」の新色には、サロン、ホームカラー市場で流行しているブラウン系を幅広くカバーする5色を用意。さらに外装は、この5色だけ容器素材を紙製に変更。パッケージには同シリーズの特徴である「2種類(カラー前のベーストリートメント、カラー後のトップコート)のトリートメント使用」を明記したデザインを採用した。

アース製薬、11月30日付けで東証2部に上場、初値3000円で好発進

 アース製薬は11月30日、東京証券取引所第2部に上場し、公開価格を50%上回る3000円の初値をつける好スタートを切った。
 同社では、「重要なステークホルダーである株主・投資家に対する適時・適切な情報開示を企業経営における重要責務と認識し、常に株主および投資家の視点から、制度的な情報開示にとどまらず、自主的に開示する情報を含めた積極的な情報開示を行い、株主および投資家との良好な信頼関係を構築していく。
 また、当社の経営理念やビジョン、優位性や戦略の理解促進をはかり、企業価値を適正に市場評価に反映させることで、企業価値の最大化を目指す」としている。

カネボウ、中間連結決算発表し再生計画上回る業績を確保、収益力も強化

カネボウ、中間連結決算発表し再生計画上回る業績を確保、収益力も強化

 カネボウは11月29日、平成18年度3月期中間連結決算短信を発表、売上高859億円(期初計画750億円)、営業利益6億円(同0円)、経常損益11億円(同35億円)、中間純損益199億円(同4億円)と、再生計画の見通しを上回るペースで推移した。
 同期は5月に発表した「事業再生計画」に基づき①新たな経営理念の策定②多元的なマネージメント手法の導入③危機管理やコンプライアンスを含む内部統制の強化④事業間のシナジーの創出による事業強化――などを推進。特に中核3事業(ホームプロダクツ、薬品、食品)の収益力強化を図るとともに、財務リストラや事業ポートフォリオの再編を通して“スリムで筋肉質の企業体”への改革を進めた結果、売上高は減少したものの、営業利益では6億円の営業黒字を確保。経常利益についても有利子負債の圧縮による金利負担の減少で大幅に改善した。なお、当期純利益は再生計画の早期達成に向けて“選択と集中”を進めた結果、期初計画を下回った。
 同社が再建の柱とする中核3事業では、事業再生計画の1つである“シナジー戦略”として、昨年10月に3事業のR&Dマネージメントを一元化した新規事業開発室を設置。さらに3事業のシナジーを発現した新製品を発売。そのほか“販売効率の向上”を営業方針に掲げ、アイテム数の削減、販路の絞り込み、価格是正やコストダウン、効果的な宣伝・販促活動などを実施したことで、3事業合計で売上高は減少したものの、営業利益では期初計画を上回る29億円を達成。通期も再生計画の57億円を10億円程度上回る見込み。
 通期の業績については、当中間期の結果を踏まえ、連結売上高1400億円、経常損益20億円、当期純損益210億円に修正している。


2005年12月7日号 記事一覧

M&A・設立

  • マツキヨ・ぱぱす提携で会見「業界の良い形の成功例目指す」
  • マツキヨ、ぱぱすと提携で「1兆円体制」へ向けさらに前進

会合・発表会

  • 芳香消臭脱臭剤協、第18回通常総会開き自主基準の見直しなど報告
  • プラネット、沖縄でユーザー会初開催しオープン系システムへの移行訴求

経営・施策

  • ライオン、SCMシステム構築のベンチャー社解散し子会社に移管
  • ハーバー研究所、通販のプライムと業務提携でエルダー市場に事業展開
  • メディ・パルHD、自己普通株式167万株を取得
  • カネボウ、ストッキング事業を福助に来年1月末付けで譲渡

製品・サービス

  • アメーズユー、エンジェルハートからラズベリー系香水の復刻版発売
  • ジレット、ヴィーナスから日本初のボディ用バイブシェーバーを新発売
  • ユニチャーム、新機能パンティライナー「ソフィふわごこち」を新発売
  • 貝印、シリコーン製鍋敷き・マグネティックトリベットを新発売
  • 花王、室内に侵入した花粉を除去する「アレルクリン花粉カット」を発売
  • 白十字、新機能ガーゼマスク「流面空間エアロガード」を新発売
  • 貝印、調理・製菓用品シリーズ「シリコーンメイト」45品を新発売
  • ポーラ化粧品、幸福感追求した最高級エイジングクリームを新発売
  • 貝印、米キッチン用品・シェフンシリーズ11アイテムを全国展開
  • 小林製薬、消臭効果高い銀イオンを採用した「銀の消臭元」2品を新発売
  • マードゥレクス、水の力に着目したスキンケア品など新発売
  • ウェーブコーポ、毒素を排出しミネラル・美肌成分補う入浴剤を新発売
  • ファーストブランド、季節の変化に敏感な人用の健康食品ヴェリレアを発売
  • シーボン、創業40周年記念しスキンケア品のスターターキットを限定発売
  • 資生堂、マジョリカマジョルカから「Lady Cat」テーマに冬の新製品
  • ハーバー研究所、コエンザイムQ10配合「海の宝石Q10」など発売
  • ドクターシーラボ、首用クリーム「ネックポリス」など新製品発売
  • アメーズユー、インハートなどフレグランス限定品を発売
  • ライオン、子供用ミニドリンク剤グロンサンスタディーを改良発売

宣伝販促

  • カメヤマ、映画「大停電の夜に」撮影用にキャンドル4000本提供
  • エステー化学、脱臭炭の新TVCM「脱・臭舞編」を放映開始
  • マンダムがHPでクリスマス企画、Web上で遊べるカレンダーを展開

人事・組織

  • 資生堂、06年1月1日付け人事で国際事業部国際企画部長に高橋祥二氏が就任
  • 攝津製油、11月28日付けで堺事業所油脂工場工場長に河原﨑靖氏就任

決算

  • 小林製薬、中間連結決算の連結財務状態や財政状態など一部を修正
  • ハリマ共和物産、18年3月期中間決算は微減収増益に

調査・統計

  • 沖縄流通動向 那覇天久地区の開発進み複合型商業施設の出店が進展
  • アイスタイル、秋冬の新作コスメをテーマに@cosme news秋冬号発刊
  • ペットフード工業会、50代男性の退職後の犬猫飼育の意識調査実施
  • チェーンストア17年10月統計、医薬品、健食が好調も総販売額は前年下回る

イベント・展示会

  • アイスタイル、@cosmeベストコスメ大賞受賞34商品を発表
  • 東京・六本木でレッドリボンキャンペ、ライブやエイズ無料検査など実施
  • SCMソリューションフェアにプラネット物流など95社出展
  • 廃棄物処理等の総合展「ウェステック2005」で環境大臣賞受賞企業等を表彰
  • 大王製紙、エリエールレディスオープン開催に先立ち松山で前夜祭を開く
  • P&G、ミューズおえかきボトルコンテストでクリスマスパーティーを開催

施設・店舗

  • 第一衛材、12月5日付けで東京支社を東京都港区西新橋に移転

時評・コラム

  • 時評 繰り返し続く単価ダウン是正
  • 泡沫 企業は「価格より価値競争」の時代に
  • らいたあ 男女の区別と伝統文化の破壊

連載・講演

  • 進路一考(54) 稲垣重久

その他

  • JACDS、パキスタン北部地震災害支援へ店頭での募金呼びかけ
  • 石洗工、手洗いステッカーデザインコンテスト入選作品を発表
  • プラネットユーザー会沖縄イベントに立命館大福岡政行教授が講演
  • ライオン、パワフルチャーミーの軽量スプーンが包装技術協会会長賞受賞
  • ポーラ財団、東京・神奈川で伝統文化記録映画上映会を開催
  • ポーラ化粧品、光アートの逢坂卓郎展をアネックスで開催
  • ハリマ共和主催のゴルフ会「第83回ブツブツ会」で津田副社長が優勝


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。