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2005年11月23日号掲載記事より

ニッサン石鹸、来年3月に本社機能を東京に移転、営業拠点も集約統合

 ニッサン石鹸は11月15日、「本社機能の東京移転を含む営業拠点の集約統合と組織変更」を来年3月から順次進めていくことを発表した。
 「営業拠点の集約統合と組織変更」は、業務の効率化、設備投資の効率化、商品開発力の強化などを目的としたもので、特に本社機能の東京への移転(登記上の本社は現在地のまま)は、今回の改革の核であり、同社の大きな転換点と位置付けられる。
 具体的には、来年3月付けで「東京本社」を新設し、東京・大阪の2本社制とし、東京本社へ本社機能(総務・経理・業務・商品開発)を移転する。営業拠点は東日本を担当する「東日本営業部」と西日本を担当する「西日本営業部」に改編し、現在の名古屋支店、福岡支店はそれぞれこの2拠点に集約統合。また物流システムについては、今年9月に「東日本流通センター」(埼玉県久喜市)、「西日本流通センター」(大阪府東大阪市)を開設し、従来の工場出荷から2カ所のセンターから配送するというシステムに変更するというもの。
 会見には、齋藤社長、高野取締役商品開発部長の2氏が出席。齋藤社長が「今日の原料高の製品安という現状の中で、原料の値上げを製品に転嫁することができない状況が続いている。そのために当社がなすべきことは、付加価値の高い製品開発によって利益商材を拡大させることである。そのためには、コストダウンを追求し、より効率的な社内体制の構築が必須であり、今回発表した営業拠点の集約統合と組織変更はその一環である」と説明した。

プラネット物流、グリーン物流パートナーシップ会議のモデル事業に認定

 プラネット物流は、経産省、国交省、関係団体が荷主企業と物流事業者の協働による物流分野でのCo2排出削減を強化するため連携で設置した「グリーン物流パートナーシップ会議」のモデル事業に2件の提案を行っていたが、去る9月開催の同会議で、環境負荷の低減効果が明確で、かつ荷主企業と物流事業者のパートナーシップのもと物流効率化を推進する事業として、提案2件ともモデル事業に認定された。
 今回、モデル事業として決定された同社の提案は、①トイレタリー・化粧品・医薬品・ペット関連商品など隣接する業界を超えた常温物流でのメーカーの物流業務の共同化②北海道・九州エリアへの効率的なメーカー共同輸送/効果と将来の展望として、オリコン等を使用して集荷・配送することで、将来の脱ダンボール化への道が開けるほか、オリコンにICタグを付けることで、全工程ノー検品の達成が期待できる。
 諸星社長は、「このほどプラネット物流の2つの提案がグリーン物流パートナーシップ会議のモデル事業として認定された。当社北海道センターの事例だが各メーカーが個別配送を当社の共同配送にした場合のCo2の削減効果は35.1%になる。Co2削減の指標として、モデル事業選定にあたり、大事な事業として認められた。当社は16年間、物流オーガナイザーとして頑張ってきたが、今回の認定を受けて、今後も環境のため、業界のために頑張らなければと感じている」と語った。

小林製薬、3月期中間決算は連結売上高1250億円、13.8%増に

 小林製薬は11月14日、18年3月期中間決算の記者発表会を開いた。
 連結中間決算内容は、売上高1250億7600万円(前年同期比13.8%増)、営業利益86億6400万円(同10.7%増)、経常利益79億7800万円(同13.2%増)、中間(当期)純利益35億5800万円(同4.7%減)で終了した。
 各事業別の概要では、家庭用品製造販売事業は、芳香・消臭剤の主力ブランドである消臭元や昨春発売したケシミンクリームが好調に推移したほか、栄養補助食品や笹岡薬品から独占販売権を取得した更年期障害を治す「命の母A」などが大きく貢献したことにより、売上高は458億6300万円(前年同月比4.6%増)となり、高利益率のブランドが伸長したことに加え、徹底した製造原価低減によるコスト削減などを実施したことにより、営業利益は80億9700万円(同15.0%増)となった。
 家庭用品卸事業では、今年4月にスズケンから一般用医薬品卸事業を譲受したことなどが貢献し、売上高は824億8500万円(前年同期比22.4%増)となり、規模拡大によるスケールメリットを生かしたメーカーからの商品一括仕入れにより、利益率の改善はみられたが、事業譲受による統合効果はまだ充分に業績へは反映せず、営業利益は2億700万円(同35.5%減)となった。
 医療関連事業では、売上高は80億5200万円(同1.5%増)の増収、営業利益は6800万円(同72.9%減)となった。

メディ・パルHD、3月期中間連結決算を発表、ヘルスケアが大きく伸長

 メディセオ・パルタックホールディングスは11月14日、06年3月期中間連結決算会見を行った。パルタックとの経営統合後、初の決算会見となる決算会見には熊倉社長、三木田副社長以下が出席した。
 同中間期の経営成績は、売上高8509億7400万円(前年同期比104.9%)、売上総利益679億3400万円(同96.4%)、販管費627億1900万円(同97.4%)、営業利益52億1400万円(同86.0%)、経常利益114億2000万円(同92.6%)、中間純利益90億3100万円(同131.5%)の増収減益で、中間純利益の伸びは繰り延べ税金資産の見直しによるもの。
 ただし、今回の業績を計画対比で見ると、売上高は8320億円に対して8509億円(102.3%)、うちヘルスケア(OTC)は379億円、前年同期比106.6%と従来にない伸びで、パルタックとの統合前にもかかわらず、シナジー効果が出始めている。
 06年3月期の業績予想は売上高1兆9080億円(5月13日開示の計画対比で1.0%増-パルタック寄与分は1908億円)、売上総利益1596億円(同0%-200億円)、販管費1437億円(同1.4%減-160億円)、営業利益159億円(同13.7%増-40億円)、経常利益277億円(同10.8%増-43億円)、当期純利益187億円(同8.9%増-22億円)としている。

パルタック、単独最後の17年9月期決算は増収増益を達成

 パルタックは11月15日、17年9月期(第77期)の決算発表会を行った。会見には三木田社長、山岸副社長、取締役箱田専務執行役員、同守永常務執行役員、執行役員柴田総務本部副本部長の各氏が出席。パルタック単独としては最終回となる決算発表は、終始和やかな雰囲気の内に進められた。
 同期の経営成績はパルタック単体が、▽営業収益3983億2600万円(前年比3.1%増)▽営業利益52億8200万円(同6.7%減)▽経常利益87億5400万円(同1.6%増)▽当期純利益47億5700万円(同18.3%増)の増収増益で、1株当たり当期純利益金も155円35銭と、前期より15円弱増加した。
 なお、同期は6月に主要得意先の専用センターを管理運営する100%子会社のアイザスを立ち上げたため、4期ぶりに連結決算を行ったが、9月までの3カ月間決算では15億円の創業赤字を計上し、他に子会社5社の収益も加算して、トータルでは単体に比べて売上げで5億3500万円増加したものの、営業利益では約15億円の減少、経常利益と当期利益は13億5500万円の減少となった。
 連結決算の内容は▽営業収益3988億6100万円▽営業利益37億8500万円▽経常利益73億9900万円▽当期純利益34億200万円▽1株当たり当期純利益110円36銭。
 次期からはアルコスの合併による売上増加が見込まれるのをはじめ、08年度には1000億円~1100億円(メディ・パルの提携先も含む)OTC事業が新たに加わる予定であることから、「中期計画の最終年度には日用品・化粧品と合わせて7000~8000億円になる可能性がある」(三木田社長)としている。

HC最大手カインズが大阪府出店第1号店を東大阪市にオープン

 ホームセンター最大手のカインズ(群馬県高崎市、土屋裕雅社長)は、今年度から関西地区へ進出し、既に兵庫県、滋賀県にスーパーホームセンターを出店しているが、11月15日には大阪府出店第1号店となる「カインズホーム東大阪店」をオープンした。
 同店は、大阪中央環状線沿いの近畿自動車道・東大阪北IC近くという立地で、敷地面積2万4189平方㍍、売場面積1万884平方㍍、駐車台数1395台、駐輪台数1335台という大型店舗。建物は4階建てで1階をカインズ、2階には家電量販店のミドリ電化が入り、3~4階は駐車場というフロア展開。同店は、カインズのスーパーホームセンター26号店となる。
 同社では、“住関連商品におけるワンストップショッピングの追求”のテーマのもと、生活雑貨・消耗品からインテリア、DIY用品、ガーデン、ペット、建築・農業資材まで幅広く、かつ専門性を追求して品揃え。ワンフロアの店内は、広い通路と高い天井など開放的な広がりの中に売り場を配置し、大型カートでゆったりと買い物ができる。
 同店は、工具・電材・金物など、プロの需要にも応えられる品揃えの「ツールワールド」、四季折々のガーデンライフを応援する「園芸館」、ペット専門店「ペッツワン」を柱として、様々な増改築工事を請ける「リフォームセンター」なども設置。このほか、サイクル、カー用品、オフィス用品、照明、インテリア、レジャー用品、DIYなどの各コーナーを設置しているほか、テナントとして「マクドナルド」がフードコートに出店している。
 同店の近隣には、ホームセンターのコーナン、家電量販店のケーズデンキなどが入る大型商業施設「フレスポ東大阪」が今年6月にオープンしているほか、関西地区での大型店舗の出店ラッシュは今後も続く予定で、各社生き残りをかけ、さらなる競争激化となることが予想される。


2005年11月23日号 記事一覧

M&A・設立

  • マツモトキヨシ、ぱぱすと商品の相互供給などで業務・資本提携締結

会合・発表会

  • JACDS代表団が中国・北京市訪問し視察、中国ドラッグ協会と交流深める
  • カネボウ、健康食品に特化した通販事業に本格参入で新ブランド発表
  • アイスタイル、セミナー開き@cosmeユーザーの最新動向と新サービス発表
  • 三協油脂、創業90周年祝賀会開き全国の得意先・仕入先から308名が出席
  • 岡山四国共和、第19回後楽会総会開き会員メーカー76社99名が参加
  • SMAC、医療制度とセルフメディケーションの課題を考える特別セミナー開催
  • 日本置き薬協会が発足、会長に河上薬品商事社長・河上宗勝氏が就任
  • 卸研フォーラム開催、「中間流通業の在り方」テーマに記念講演など実施

経営・施策

  • 小林製薬、普通株式35万2500株の自己株式を取得

製品・サービス

  • ジャックス、上海の見本市Dentech Chinaに出展し自社製品を訴求
  • カネボウ、通販専用サプリメントブランド「インボディアウト」を新発売
  • CCT、自然界の力を凝縮した洗い流すパック2品を新発売
  • ウェ・ルコ、業界初のピアス専用除菌消臭ウェットシートを新発売
  • ユニ・チャーム、超立体マスク花粉用3アイテムを改良発売
  • 貝印、プロユース並みのキッチン用品「匠創」シリーズから秋の新製品発売
  • ダンロップHP、さわやかシリーズから油に強いニトリルゴムうす手発売
  • ユニチャーム、マミーポコにディズニーキャラ起用した限定品発売
  • SSLヘルスケア、コパトーンスキーシリーズから新製品3品発売
  • 新昌化学工業所、トルマリンに備長炭組み合わせた新スキンケア品6品発売
  • ナリスアップ、アイメイクのウインクアップから2アイテムを先行発売
  • アグレックス、スイスの天然水と酸素だけの自然派化粧水を限定発売
  • コーセーCP、仏メークブランド・マリ・クレールから秋冬限定品発売
  • マックスファクター、柔らか質感の唇に仕上げるエンジェリックリップ発売

宣伝販促

  • 中央物産、メーカー7社への提案で大阪地下鉄にギフトの車内広告展開
  • ユニリーバ、「Go to Market月間」実施し全社員が店頭で販売支援実施
  • 貝印、お菓子コンクール・夢のお菓子お絵かきコンテストの作品募集開始

決算

  • 大王製紙、3月期中間連結決算は市場競争激化や価格下落で減収減益に
  • サンスター、3月期中間連結決算発表、売上高336億円、5.9%増に

調査・統計

  • 東家同17年10月度市況調査、利益確保可能な市場へ向け各社の努力を懇請
  • ユニリーバ、女性の素肌の意識調査、ヌード顔でいたい時間の長さなど発表

イベント・展示会

  • クリスマス商戦の盛り上がりに期待し、キックオフイベントが各地で開催
  • ユニリーバ、魅せ肌テーマにイベント開催、水泳のコマロワ選手らが登場

施設・店舗

  • ハーバー研究所、北海道に2店目となるお客様センターを札幌市に開設

時評・コラム

  • 泡沫 メーカー主催米国ゴルフツアーに参加し名門コースで腕を磨く
  • 時評 地域活性化と元卸の存在
  • 独り言 街の電気屋さんの復活に見る若き後継者の取り組み
  • 日雑談 有効な販促手段「サンプリング」に遭遇

連載・講演

  • プラネット設立20周年特別企画 ⑧プラネットの基幹EDIサービス
  • 企業探訪 こもりコーポレーション 価格改正後の荷動きは順調に推移

その他

  • 大王製紙、エリエールレディスオープンの収益金の一部を松山市に寄贈
  • 資生堂、銀座本社前でXマスツリーのイルミネーション点灯

特集 【歳末用品】

    特別企画

    • 歳末商戦本格化で大掃除関連品の拡販に各社から大きな期待
    • 花王、年末の「早めの掃除」喚起し主要ブランドを積極展開
    • ユニリーバ、店頭フェア実施しドメスト、ジフなど掃除関連品を訴求
    • 小林製薬、店頭との連動で消費者キャンペ実施し相乗的盛り上がり図る
    • サラヤ、かぜの季節本格的に迎え手洗い・うがいセットを限定発売
    • ライオン、多彩な販促ツール用意しルックシリーズの展開強化
    • フマキラー、結露防止スプレーなど拡販、花粉対策商品にも注力
    • ミマスクリーンケア、大掃除シーズンに向け緑の魔女シリーズを拡販
    • P&G、ユニチャームとコラボ企画で家中のハウスダストのケアを提案
    • サンスター、年末の買い替え需要喚起してハブラシの取り替えを促進
    • レック、a風呂ブラシなど水だけで簡単に掃除できる清掃用具を積極展開
    • ニトムズ、コロコロ発売20周年迎え商品強化、消費者キャンペも実施
    • UYEKI、洗濯シワなどに効果的な柔軟仕上剤「ラグジュランス」を新発売
    • 旭化成L&L、クックパーにディズニーの絵柄デザインした新製品2種発売
    • ジョンソン、おそうじキャンペ実施で同社製品の拡販をバックアップ
    • ジャックス、スピードくじ付キャンペでデンタルプロWハブラシを拡販
    • FDK、アルカリ乾電池「G PLUS」の技術力訴求し認知度向上図る
    • 松下電器産業、パルックプレミア拡充し電車、書店でユニーク広告を展開
    • 松下電器産業、オキシライド乾電池をTVCMとキャンペ連動で拡販支援
    • 富士フイルムイメージング、高輝度長寿命LEDライト「STAR BEAM」を新発売
    • 三洋電機、次世代ニッケル電池・エネループで電池を使い捨てない生活提案
    • ユニチャーム、ウェーブシリーズ拡充で簡単拭き掃除を提案
    • クレハ、販促ツール活用しNEWクレラップ、キチントさんシリーズを訴求
    • 東芝CM、アルカリ1などの拡販でRCカー当たるキャンペも展開


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。