2005年9月7日号掲載記事より
アジア石鹸洗剤工業会会議が東京で開催、8カ国の代表含む約1000名が出席
第5回目を迎える「アジア石鹸洗剤工業会会議(略称ASDAC)」が、8月31日と9月1日の2日間、東京の都市センター会館で開催された。中国、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、日本、以上8カ国代表をはじめ、世界各国の業界関係者らが2日間で延べ1000名が参加した今回の会議は「ビジネスの課題を成長の機会に」をテーマに、各国の洗浄剤市場の現状や今後の課題、新技術などに関する情報交換が、講演やパネル展示などを通して行われた。
初日の開会式で、あいさつに立った日本石鹸洗剤工業会・藤重貞慶会長(ライオン社長)は、同会の開催意義について「アジアが世界人口の過半数を占めていることからも、今世紀の世界の発展にアジアが重要な役割を果たすことは間違いない。特にアジアの石鹸洗剤業界には今後大きく発展することを期待されているが、その発展を実現させるには多くの課題を乗り越える必要があり、また、それらの課題解決にあたっては世界的な視野を持って対処していかなければならない」と説明。さらに、「アジアの工業会の英知を集め、今回のテーマである『ビジネス課題を成長の機会に』向けて、解決していかなければならない課題を皆で考え、討議し、次回に繋がる有意義な会議としたい」と述べた。
続いて行われた公式プログラムでは、初日には、経産省機能性化学品室・渡邊宏室長、米国石鹸洗剤工業会・ローゼンバーグ会長、欧州石鹸洗剤工業会・ローダイン常務理事の3名による来賓講演、アジア8カ国の工業会関係者が一同に介して各国の石鹸洗剤業界の現状を報告する「アジアSDAスピーチ」が、2日目には、ホスト国である石洗工担当者によるセミナーと、各国代表によるセッション「アジアにおける課題」が行われた。
ニベア花王、新フェイスケアブランド「ニベアヴィタル」の発表会を開催
ニベア花王は8月29日、東京・新富町の同社本社に関係業界紙を招き、移転したばかりの新オフィスを披露するとともに同社の事業展開、新製品「ニベアヴィタル」のマーケティング戦略などを紹介した。
「ニベアヴィタル」は、肌の変化で年齢を感じ始める40代を中心としたマチュア世代をターゲットした商品で、コエンザイムQ10、ヒアルロン酸を配合したフェイスケアブランド。マーケティングは樋口可南子を起用したテレビCM、販促物を活用した店頭展開を実施する。
この後、新オフィス並びに研究所を見学。引き続き会場を移し、懇親会が行われた。
ニベア花王の新オフィスは、これまで別の場所にあったマーケティング部門と研究所が一緒になり、より効率的な業務活動が可能になった。事務所と研究所の2フロア(各250坪)。研究所にはラボスペース、エアゾールラボ、ストレージクオリティラボなどがあり、19人の研究者が鋭意、研究開発に努めている。
カネボウ、「エルビー・名古屋」の全株式をアサヒビール及びCBCに譲渡
カネボウは、9月7日をめどに、同社が保有する㈱エルビー(エルビー・名古屋)の全株式(発行済み株式の99.98%)を、アサヒビール及びCBCに譲渡することを決定した。
カネボウは、昨年5月に発表した「事業再生計画」の中で、抜本的な事業ポートフォリオの再編を進めていく方針を明らかにしており、エルビー・名古屋の営む黒酢、マリンコラーゲンといった健康飲料を中心とする紙パック飲料事業は、第2分類(事業性はあるが、コア事業として可否の見極め画必要な事業)に区分されていた。
すでに本年5月11日に、お茶類を中心とするチルド飲料事業を営み、社名を同じくする㈱エルビー(埼玉県蓮田市)を、アサヒビールに譲渡(現在の出資比率はアサヒビール67.85%、CBC32.15%)しており、一連の事業再編の中で缶飲料事業から撤退し、グループ外での運営がより事業の成長を高めると判断、今回の譲渡に至ったもので、96.98%をアサヒビールに、3%をCBCに譲渡する。
なお、同社の今後の業績に与える影響については、詳細確定後に必要な情報開示を行う予定。
米P&G、04/05年度の業績を発表、売上数量8%増、純売上高10%増を達成
ザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(本社・米国シンシナティ)はこのほど、04/05年度の業績を発表し、売上数量はビューティケア部門及びヘルスケア部門の2ケタ成長達成などにより8%増加、純売上高は前年度比10%増の567億4000万㌦、純利益は同12%増の72億6000万㌦となった。
事業セグメント別にみると、P&Gビューティー部門は、基幹事業の成長や「オレイ・クエンチハンド&ボディー・ローション」などの新製品導入により、売上数量は12%増となった。また、フェミニンケア事業での2ケタ成長や、ヘアケア事業の売上数量が2ケタ台前半の成長率を達成したことで、純売上高は194億8000万㌦(同14%増)、純利益は28億5000万㌦(同22%増)となった。
P&Gファミリー・ヘルス部門では、オーラルケア部門の売上数量が世界全体で1ケタ台半ばの成長率を達成するなど、ヘルスケア部門が堅調な業績を達成したほか、ベビーケア及びファミリーケア部門でも力強い業績を達成したことにより、純売上高は118億9000万㌦(同11%増)、純利益は12億6000万㌦(同28%増加)となった。
P&Gハウスホールドケア部門では、ファブリックケア&ホームケア部門において「レノア」などが引き続き好調だったほか、グレーターチャイナ地域での売上数量の伸びが寄与し、純売上高152億6000万㌦(同10%増)、純利益21億3000万㌦(同2%減)となった。
スナック&コーヒー部門では、「プリングルズ」及び「フォルジャーズ」のダーク・ローストが寄与して、売上数量が3%増加。純売上高は31億4000万㌦(同8%増)、純利益は4億1700万㌦(同21%増)となった。
なお、05/06年度の通期予想については、総売上高で3~5%の増加を見込むなど、5期連続で長期目標通りか若しくはそれを上回る成長を達成するものと予想している。但し、通期予想には、ジレットの買収や自社株の買い戻し活発化プログラムに関連した影響は含まれていない。
麻友が第76回総合見本市を開催、花王など7社の新規出展を含む107社が出展
麻友は8月25、26の2日間、埼玉県川越市の川越バンテアン組合ホールで恒例の麻友総合見本市(第76回)を開催した。
「一般店に向けてセット企画品などを訴求してもらうことで、一般店に対する利便性を高めるため」(清水政弘社長)に初出展した花王(花王販売)をはじめ、7社の新規出店を含む107社が出展した今回の見本市は、「大好き! 店頭」をテーマに、新製品や同社“提案コーナー”を通して、既存店の活性化、業績回復を図る提案が数多くなされた。
提案コーナーは、①世代別消費購買動向(世代により、消費購買行動はどう変化するのかを客層ターゲットにより分析)②商品構成グラフ(激戦区で勝ち残る企業の戦略を分析/静岡駅前立地、御殿場地区、沼津地区)③05年年末商戦必勝法(大手HCのチラシを照らし合わせながら、05年年末に向けて早めの仕掛け、早い時期での展開を促す④既存店対策コーナー(キャンディBOXを利用した楽しい売場の提案=客数アップ、効果的なPOP=客単価アップ、新・発想で回遊性アップ)⑤麻友オリジナルセット企画の紹介⑥生活に必要なカテゴリー、傘、タオルの陳列・提案⑦鍋セットコーナー⑧一般用医薬品~新たな動き~(JACDSの提案内容を紹介)――の8項目で構成され、①はパネルを用いて、②、③はパワーポイントを使用して詳細な説明がなされ、特に①については「販売店から『店長勉強会への参加依頼』を頂く」(清水俊男常務)ほどの好評を博した。
26日午前11時から記者会見が開かれ、清水社長が「第76回総合見本市は、初日には、動員数で目標の44.5%、売上げで49.5%を達成できた。これだけ厳しく物が溢れかえっている時代に売上げを伸ばすためには、細かな“枝葉の提案”が必要になる。生活者の購買行動を見ると、主婦の行動範囲は半径500㍍以内であり、このエリア内でナンバー1店になれば勝ち残れると考えている。これをサポートするのが我々卸だ」と説明した。
2005年9月7日号 記事一覧
会合・発表会
- ライオン、薬品事業新製品発表会を開催、眠気防止薬トメルミン等を発表
- ユニリーバ、日韓共同開発ブランド「ポンズクリアフェイス韓」を発表
経営・施策
- ユニチャームペットケアが9月1日付けで東京証券取引所第1部に上場
- P&G定例社長会見詳報 チャタベディ社長「売上・数量とも最高記録達成」
製品・サービス
- 花王、クリアクリーンプラスから新コンセプトの歯ブラシ2タイプを新発売
- UYEKI、水周り用防汚撥水仕上剤「バリアム」を含む新製品3品目を発売
- 白元、スーパーソックタッチ、マイルドソックタッチの2品をリニューアル
- ジョンソン、「パイプユニッシュ激泡パウダー」などの新製品を発売
- 花王、スキンケアタイプの薬用入浴液「エモリカ」のうるおい感をアップ
- 花王、天然柔軟成分を配合した衣料用洗剤「ふんわりニュービーズ」を発売
- ユニチャーム、「ソフィゼロ体感」からリラックスアロマの香りを追加
- 不二ラテックス、敷くだけで耐震対策ができる粘着シート「不動王」を発売
- ナガオカ販売、バスソフトにごり湯シリーズからゆずと森の香りを新発売
- 住友3M、スコッチブライトでお試しサンプルのバンドルキャンペを実施
- 資生堂、ベネフィークシリーズから新ファンデーションと化粧下地を新発売
- 花王、リンクルセラティエッセンス、同リフトアップシートを改良新発売
- ユニリーバ、ラックスから洗い流さないアウトバストリートメントを新発売
- ポーラ化粧品、「リンクルショットスペシャルセット」を有名百貨店で発売
- ツムラ、漢方便秘薬「大黄甘草湯内服液/同エキス顆粒」を新発売
- プリンス電器、第47回サイン&ディスプレイショウで新照明素材等を提案
宣伝販促
- ライオン、台所スポンジスコッチブライト付きチャーミーリブ企画品を発売
- 王子ネピア、乳がんの早期発見・治療を訴えるピンクリボンキャンペに協賛
- ロッテ電子、ホカロンで韓国旅行、ヨン様グッズ等が当たるキャンペを実施
- ユニリーバの「リアルビューティキャンペーン」に9万票超の投票集まる
人事・組織
- 日本グローブ工業会の新事務局長に石川則雄氏が9月1日付けで就任
- 花王、業務活動の質向上を目的に「内部統制委員会」を設置
調査・統計
- チェーンストア17年7月統計、殺虫剤は好調も石鹸、シャンプー類は不調に
イベント・展示会
- アクアシティお台場、「アクアシティお台場秋祭り」を9月17日から開催
- ハリマ共和が「2005年秋の見本市」を開催、初出展14社を含む100社が出展
- ビジネスガイド社、ホームファッション専門見本市を来年4月に東京で開催
- ポーラアネックス、企画展「近代化粧100年」の内覧・レセプションを開催
施設・店舗
- あらた、証券アナリスト等を対象に「神奈川物流センター」の見学会を開く
- エクスボーテ、女優肌をテーマに初のコンセプトショップを東京にオープン
訃報・葬儀
- 丸万商会会長・豊田一郎氏が逝去、享年89歳
- キング化学元相談役・森川照光氏が逝去、享年83歳
時評・コラム
- 泡沫 転換期向えたGMS業態
- 時評 多様化するギフトチャネル
- 日雑談 躍動する六本木 「新名所」が07年に完成予定
連載・講演
- 米国最新流通事情視察(4) アコスタ「メーカー、小売の戦略策定」
- 進路一考(50) 稲垣重久
- 企業探訪 SSLヘルスケア コンドーム「デュレックス」の展開状況を聞く
その他
- ポーラ文化研究所、書籍「あそぶかたち-20世紀の香水瓶」を発刊
- ポーラ伝統文化財団、「第25回伝統文化ポーラ賞」の受賞者を決定
- マッチ時報第316号
特集 【家庭用・作業用手袋】
- 家庭用手袋市場、ビニール、ニトリルゴムの伸長が牽引し前年比4%増に
- 日本グローブ工業会16年度販売数量統計、家庭用手袋が1億双の大台を回復
- ショーワ、店頭価格低下抑制を目的に「使用感別陳列」の提案・訴求を推進
- おたふく手袋、防寒性に優れた手袋・靴下シリーズ「ホットエース」が好調
- エステー化学、天然成分配合のハンドケア手袋を突破口に市場活性化を図る
- 三興化学、グリップ力に優れた薄手タイプ手袋「素手ごこち」等を新発売
- ダンロップHP、内側にも滑り止め加工を施した「ダブルキャッチ」を新発売
- オカモト、尿素配合の手肌ケア手袋「うるおいたっぷり手袋」が好スタート
特別企画
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