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2005年6月29日号掲載記事より

あらた、17年12月1日付けで株式交換によるジャペルの完全子会社化を発表

 あらた(伊藤昌弘社長)は、6月21日開催の取締役会で、株式交換により、平成17年12月1日を期してジャペル(柘植邦弘社長)を完全子会社とすることを決議し、株式交換契約を締結した。
 あらたは、ペットフード等のペット関係用品卸売業のジャペルと営業力の強化、相互の商品供給、人的な交流、マーチャンダイジングや情報システムに関する相互のアドバイス提供などを目的として、16年3月22日付で包括的業務提携契約を締結していた。
 あらたはジャペルの子会社化について「全国卸売業としてノンフード商品をフルラインで供給するために、当社の主要なカテゴリーである化粧品、トイレタリー、家庭紙、家庭用品に加え、ペット用品の充実を図り、消費者が求める商品をより幅広く、広域にローコストに提供することが必要になってきている。そうした状況の中、今後はノンフードをフルラインで提供できる全国卸を実現するために、統一した経営理念・方針を共有し、卸機能の強化、販売管理費の削減による利益率向上、適材適所による人材の活用を推進し、グループの経営ビジョンである“より社会に役立つ卸売業”の実現を目指す」としている。
 株式交換比率は、ジャペルの株式1株に対して、あらたの株式13.4を割当交付する。株式交換により発行する新株式数は、普通株式377万8398株。
 あらたの平成17年度3月期連結決算は、売上高4248億6700万円、経常利益21億2300万円、当期利益6億2200万円。一方、ジャペルの平成17年2月期の連結決算は売上高565億700万円、経常利益1億1800万円、当期利益5900万円。単純に両社の売上高を合計すると4813億7400万円となる。

西化工が「第55回通常総会」及び「工業会設立55周年記念パーティ」を開催

西化工が「第55回通常総会」及び「工業会設立55周年記念パーティ」を開催

 西日本化粧品工業会は6月20日、大阪市内の新阪急ホテル2階花の間で第55回通常総会を開催、総会終了後には同工業会の「設立55周年記念パーティ」が開かれた。
 宮崎会長(加美乃素本舗)はあいさつで、「当業界に最も影響のある改正薬事法が4月1日から全面施行された。現時点では細部の手続きや運用に関して、今後さらに詰めていく必要があるが、当工業会においては、変革する製造等に関し、各種委員会等で検討し、場合によっては行政等に対して要望を行なうとともに、会員の皆様に迅速な情報提供に務めていきたい」と引き続き会員に対して積極的な対応を進めていくことを明らかにした。
 続いて、各議案が審議され、満場一致で承認された。
 第2号議案の事業計画では、新規事業として「許認可及び届け出等手続きに関する手引書の作成」が間もなく刊行し、7月中旬をメドに会員に配布することを報告するとともに、第3号議案の「規約改正」では、事務局体制の強化を目的に、事務局役員として新たに「常務理事」(1名)を新設することを決議。第4号議案の「役員の新任及び交代」では、今年3月に亡くなった河野克正理事の後任として、河野克行氏(コスメクリエイトプロダクツ社長)の理事就任、新設された常務理事に川本忠彦氏が就任することが決定した。
 最後に香月専務理事が、①改正薬事法の施行(市販後安全対策の充実と承認・許可制度の見直し、医薬部外品、化粧品関係のポイントと関係法令及び通知など)②個人情報保護法について説明・報告し、総会を終了した。
 総会終了後、別室にて「西日本化粧品工業会設立55周年記念パーティ」が開かれた。
 はじめに宮崎会長が「当会は前身の近畿化粧品工業協同組合解散に伴い、昭和25年に発足したのが始まりである。会員数は当初183社でスタートしたが今日では440社を超えるまでに拡大し、特にこの5年間の会員数の増加は当会の役割がより重要になってきていることの評価の表れだと受け止めている。この創立55周年を新たな出発の節目としさらに化粧品業界の発展に寄与したい」とあいさつした。

NPO法人SMACが「国内のサプリメントの可能性」をテーマにセミナーを開催

NPO法人SMACが「国内のサプリメントの可能性」をテーマにセミナーを開催

 セルフメディケーション推進協議会(略称SMAC)は6月16日、東京・大久保のホテル海洋で通常総会と、第2回SMAC特別セミナー「我が国におけるサプリメントの大いなる可能性を求めて」を開催した。総会は午前中行われ、本年度事業計画案をはじめ全議案を滞りなく承認。これを受けて12時45分からは記者会見も催された。
 池田義雄会長が、結成4年目を迎えたSMACの活動が当初掲げた目的に対して着実な成果を挙げてことを強調しながら「今年度は、約600万円を見込んでいる賛助会費収入を原資に、①日本セルフメディケーション学会②特別セミナーの開催③プロジェクト会議の3本柱を中心に事業運営を行う。SMACでは、我が国で適切なセルフメディケーションが推進できるように法整備を含めて対応するとともに、新ドメイン(http://self-medication.ne.jp/)を取得した協議会ホームページを通した生活者への情報提供活動、会員への学術情報提供活動、さらに行政への働きかけなどに注力する」と事業計画を発表。さらに、事務局の東京・新橋への移転も報告した。
 次に4つのプロジェクト会議(①小・中・高校におけるセルフメディケーション教育の推進プロジェクト②セルフメディケーションにおけるサプリメントの適正使用プロジェクト③医療担当者のための大衆薬の必要知識プロジェクト④セルフメディケーションと運動プロジェクト)発足について、その背景と今後の活動方針を、村田常任理事が9月に予定している「第3回日本セルフメディケーション学会」開催概要について、協議会ホームページの運営方針についてそれぞれ説明・発表し、質疑応答後に会見を終了した。

カネボウが新シナジー戦略を発表、HPと薬品の協働による2ブランドを発売

カネボウが新シナジー戦略を発表、HPと薬品の協働による2ブランドを発売

 カネボウは6月23日、東京・台場のホテル日航東京で新商品発表会を開き、新生カネボウの更なる飛躍に向けて、ホームプロダクツ(HP)と薬品の消費財事業コラボレーションによる相互シナジーを実現した第1弾商品・2ブランドを発表した。
 小城社長はあいさつで、こうした複数の事業本部共催での発表会は同社初の試みであることを明らかにした上で、“新シナジー戦略”のポイントについて「当社の主力事業である薬品、HP、食品の3事業は、それぞれ成熟市場の中で多くの競合と争わなければならない厳しい環境下にある。そうした中にあって当社は、カネボウとしての独自性・競争力の源泉を“3事業が同一企業に所属していること”、つまり3事業がシナジーを効かせて商品開発することに求めていく。今後は兄弟会社であるカネボウ化粧品ともコラボレーションするべく積極的に取り組む」と説明するとともに、新製品の「アプレアEC」(カネボウ薬品)と「和漢花」(カネボウHP)の製品概要を紹介した。
 「アプレアEC」は、ストレスに起因するシミ解消を目的とした全く新しい内服タイプの美白医薬品。ストレスを受けると、体内ではそれを調整するACTHの分泌が促進されるが、このACTHは同時に“メラニン生成に関与するホルモン”まで刺激し、シミや色ムラの原因になる。今後は「ストレスがシミに繋がる」ことをキーメッセージに使用した雑誌広告、交通広告を展開するとともに、専用ウェブサイトを開設して訴求を進める。
 「和漢花」は、同社ビューティケア(BC)研究所が培ってきた皮膚科学と漢方研究所の理論を融合させて共同開発した、「活」「防」「与」の3つのケアをコンセプトに持つ和漢配合のエイジングケアの基礎化粧品シリーズ。ラインアップは、シンプルケアの高保湿化粧水と高保湿美容液、特に乾燥が気になるときのスペシャルケアのソフトクリーム、リフトモイストマスク、リンクルゼリーパックの計5アイテム、全品オープン価格。

コラボレイト21、経済評論家の財部誠一氏を講師に迎え特別講演会を開催

コラボレイト21、経済評論家の財部誠一氏を講師に迎え特別講演会を開催

 カネヨ石鹸、キクロン、牛乳石鹸共進社、キング化学、ショーワ、大三、日本香堂、白元、マザーズ、ミヨシ石鹸の10社は、6月21~23の3日間、東京・五反田の東京卸売センター(TOC)で合同商談会「コラボレイト21」を開催した。
 初日には第10回開催の記念企画として、テレビなどでお馴染みのエコノミスト・財部誠一氏を講師に招き講演会「日本経済、何をするべきか、何をやめるべきか」が開かれた。
 財部氏は、国内自動車業界や鉄鋼業界ではこの2~3年間、史上最高益更新とする企業が続出していることを例に挙げ「現在、景気は低迷しているわけではない」と断言するとともに、「90年代初頭に安い人件費だけを求めて生産拠点を中国に移転した家電業界は、カラーテレビや冷蔵庫・クーラー用コンプレッサーの製造技術が中国に流出してしまい、市場を取られたことで現在は苦境に立たされている。一方で自動車業界は、80年代の貿易摩擦解消を目指し、90年代に入ると、最大市場である米国での生産を開始したが、これにより物流費を大きく抑えることができ、現在の好業績に繋がった」と、正反対の状況にある2業界を具体的に紹介。さらに「自動車業界は、従来のビジネスモデルから転換・変更を図り成功を収めることができた。様々な分野で技術革新が行われている中、同じ商品を同じように販売していてもダメなのは自明の理である。この“ビジネスモデルの変更”こそが現在、企業経営に求められている」と指摘した。
 なお商談会は、大阪会場と同内容で開催されたが、「講演会の効果もあって」(白元・鎌田社長)、初日の午前中から大勢の関係者が会場を訪れ、新製品や売り場提案など各社のプレゼンテーションに熱心に耳を傾け、45室用意した商談ルームが常に塞がるほどの盛況となった。


2005年6月29日号 記事一覧

M&A・設立

  • あらたがペット関連卸のジャペルを子会社化、注目される業態卸の枠組み

会合・発表会

  • 埼玉卸組が第26回通常総会を開催、清水理事長「競争と共存で地域に貢献」
  • 宮城卸組第45回通常総会が開催、寺嶋理事長「メーカーと協働し力を発揮」
  • 家庭紙工プレス懇談会が開催、宇高会長「2~3年後の需要予測調査を実施」
  • 三重卸組が第45回通常総会を開催、豊田理事長「組合員の粘り強さに誇り」
  • クレンザー工業会が第32回定時総会を開催、新会長に今井秀之氏が就任
  • 千葉卸組第37回通常総会が開催、金親理事長「地域の毛細血管流通を担当」

製品・サービス

  • サンメアー、二酸化珪素の結晶の濃縮水溶液「umo」を発売
  • 大王製紙、elis新素肌感から豆千代氏デザインの着物柄ナプキンを新発売
  • エステー化学、「アセロラ」「アップルマンゴー」の消臭剤を夏季限定発売
  • 貝印、石黒智子氏プロデュースの「キッチンツールセット」等を新発売
  • コーセーCPのヒアルロン酸配合薬用スキンケア「ヒアロチャージ」が人気に
  • ライオン、「アクロン」を改良、スタイル保持成分「ASP」を新配合
  • エステー化学、「どこでも電池の消臭プラグ」にタバコ用を追加
  • 日本香堂、同社CM曲を収録したパシフィックムーンレーベルCDの新譜を発売

宣伝販促

  • SSLヘルスケア、最需要期に向け「コパトーン」のWebサイトをリニューアル
  • ユニチャーム、タンポンの普及に向けキャンペーン、啓発活動を積極展開
  • 日本香堂、メディアと店頭が連動した青雲発売40周年記念キャンペを実施

人事・組織

  • エステー化学、取締役及び執行役を含む新役員人事を発表
  • 西日本共和、長野正義氏の取締役就任を含む新役員人事を発表

決算

  • ニッサン石鹸17年2月期決算、主要量販店での拡大ならず売上高は微減に

研究・開発

  • ライオン、「女性の薄毛」のメカニズムを解明、女性ホルモンの減少が影響

調査・統計

  • コンビニ17年5月度統計調査、客数増加も既存店売上は10カ月連続減少に
  • 石洗工17年1~4月期販売統計、身体洗浄料が好調、固形石鹸は回復傾向に
  • @cosme17年4月のベストコスメ、アイメイク部門でアベンヌウオーターが1位
  • 英国SSL、世界最大規模の「性の健康に関する意識・実態調査」を実施
  • 花王、寝具とリビングのダニアレルゲン調査を実施、寝具周辺部に多数存在

イベント・展示会

  • 第2回化粧品産業技術展が横浜で開催、新規化粧品原料等を150社が提案
  • 葬祭サービスの展示会「フューネラルビジネスフェア2005」が東京で開催
  • インテリア商材の見本市「インテリアライフスタイル展」に455社が出展
  • 物流・SCMの最新情報を提供する「ロジスティクスSCMフェア」を7月に開催

施設・店舗

  • プロロジス、埼玉県越谷市、大阪市此花区の2カ所に大型物流施設を建設へ

時評・コラム

  • 泡沫 洗浄剤としての「重曹」の可能性
  • らいたあ 脱線事故の後に 沿線の「被害者」

その他

  • 米国地方裁判所、ジレット社に「M3 POWER」の広告暫定差し止め命令下す
  • ポーラアネックス7月の催事、「もめんの華 鍋島鍛通展」等を開催
  • 資生堂客員研究員・石田かおり氏の著書「京のはんなり、江戸は粋」が発刊
  • 米ジレット、父の日に合わせベッカム選手にダイヤ入りM3 POWERを贈呈へ
  • フマキラー、子供向けサイト「フマキッズこども研究所」を期間限定で開設

特集 【ホームランドリー】

    特別企画

    • 衣料用洗剤市場、多機能品投入で競争激化、液体洗剤市場は300億円を突破
    • 洗濯仕上剤市場、過去最高の販売実績を記録、柔軟・漂白剤で1000億円超に
    • 花王、液体アタックを改良、新仕上剤「キーピングスタイルケア」を投入
    • 三和油脂、スプレータイプで使いやすい「楽々快適シリーズ」を新発売
    • ライオン、若いファミリー層にトップを訴求、液体部屋干しトップも新発売
    • ハイネリー、純植物性の洗濯用液体石けん「はな」を新発売
    • 三協油脂、本社隣接地に新工場を移設、高効率な製造ラインを実現
    • カネヨ石鹸、作業衣専用洗剤をリニューアル、増量+防汚成分を新配合
    • P&G、アリエールイオンパワージェルで液体洗剤市場でのシェア拡大に挑戦
    • ミマスクリーンケア、環境対応型洗剤「緑の魔女」シリーズが好調
    • サラヤ、「ヤシノミ洗剤洗たく用」を改良新発売、ドラム式洗濯機にも対応
    • ニトムズ、天然成分にこだわった「やさしいお洗濯」シリーズを積極展開
    • マルフククレンザー、「マルフク抗菌&防臭ソフター1/3」を積極展開
    • ニッサン石鹸、銀イオン成分配合の新衣料用洗剤「デオテクト」を新発売
    • 第一石鹸、「香りのファンス」を積極展開、付加価値ブランドとして訴求
    • UYEKI、ドライニングワン液体タイプが好調、ダニクリン洗濯仕上げも発売
    • 日本合成洗剤、植物系原料使用の「ホワイトバイオ」シリーズが好評
    • オレンジグロー、シミ抜き粉末クリーナー・オキシクリーンプラスを新発売
    • ヱスケー石鹸、環境対応洗浄剤ブランド「URUOi」をフルラインで提案


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。