2005年4月27日号掲載記事より
イトーヨーカ堂、セブン-イレブン、デニーズの3社が持株会社設立を決議
GMSのイトーヨーカ堂、CVSのセブン-イレブン・ジャパン、レストラン経営のデニーズジャパンは4月20日、同日開催の取締役会において、3社による株式移転方式により持株会社「セブン&アイ・ホールディングス(以下セブン&アイHD)」を設立することを決議し、3社間で株式移転契約書を締結した。これにより、3社は5月下旬に開催予定のそれぞれの定時株主総会での承認を前提に、9月1日を期日として持株会社を設立し、その完全子会社となる。
これは、経営環境変化へのスピーディーな対応と、横断的なグループシナジーの追求により、コーポレートガバナンスの強化とグループ企業価値の最大化を目的として行なわれるもの。具体的には、マーケティング情報や商品開発システムなどのインフラを共有化することによるグループマーチャンダイジング、アイワイバンク銀行やアイワイ・カード・サービスなどの金融関連事業、中国進出などのグローバル展開、システム基盤の統合--などの面において、大きなメリットを見込んでいるという。
なお、株式移転比率は、イトーヨーカ堂1.2、セブン-イレブン・ジャパン1.0、デニーズジャパン0.65を予定している。
白元が平成17年度ホールセールズ会を開催、鎌田真常務の副社長就任を発表
平成17年度白元グループホールセールズ会総会が4月20日、ホテルパシフィック東京で開かれ、会員ら164社194名が参加した。
はじめに①合同商談会コラボレイト21②特許申請中の「ユニットコントロールサポートシステム」ならびに「ユニットボックス」を用いた営業展開③新人事制度④中国事業⑤今春の新製品--を紹介するビデオ「Forever challenge 2005~継続と挑戦~」が上映された。
次に鎌田社長があいさつを行い、昨年の同会で発表したカイロの販売戦略について「実際にはターゲットを分けて戦略的に販売したが、『安くても戦略的に売る』と発表したことが大きな誤解を受けた」と述べるとともに、「今年度は付加価値商品を開発して『安定的な売り方』を実施、市場縮小を防ぐ」と発表した後に、①65歳定年制を柱とする新人事制度②新役員人事③海外展開について紹介。②では、4月1日付けで、鎌田真常務を副社長グループ経営統括本部長に、清水公夫常務を専務統括営業本部長に、鎌田利治取締役を常務営業本部長にそれぞれ昇格させたほか、大三・池澤社長は会長に昇格。同社新社長には白元常務だった鎌田渉氏が就任した。
③では、中国政府主催の「中華之星風采大会」に協賛するなど、香港白元、南通白元を通して展開している中国事業が好調に推移していることを発表した。
今年度営業政策方針は、経営テーマ「継続と挑戦」に基づき、卸との信頼関係を維持・継続するとともに、①顧客志向の徹底②収益志向の徹底③業務プロセスの改革--に挑戦すること。今年度は「原点を見つめなおす1年」に位置付け、平均年齢32歳の営業スタッフ128名をはじめとする同グループが一丸となり、卸にとって真に役立つ会社を目指す。
花王17年3月期連結決算、24期連続最高益を達成、国内サニタリーは2ケタ増
花王の平成17年度3月期連結決算が4月21日に発表された。それによると、売上高は前年比3.8%増の9368億5100万円、営業利益1.4%増の1213億7900万円、経常利益2.2%増の1253億4500万円、当期純利益は10.4%増の721億8000万円となり、経常利益は24期連続で最高益を更新。1株当たりの当期純利益は10.2%増の131.16円となった。
売上高は、海外分の円高による換算為替差(対前期△89億円)の影響を除くと実質的には4.8%増。内訳は、国内事業が4.4%増の7030億円で、海外事業は米州が4.7%増の836億円、欧州が10.5%増の938億円だったが、アジアは1.2%減の1002億円に終わった。
国内家庭用製品事業では、パーソナルケア製品は、ヘアケア剤「アジエンス」、全身洗浄料「ビオレu」が好調を維持し、5.3%増の1806億円を達成。
ハウスホールド製品は、市況悪化を受けて売上高は伸び悩み、2.8%減の2342億円に終わったが、食器用洗剤の新製品「ファミリーキュキュット」は、発売直後から順調に売上を伸ばしている。
サニタリーほか製品は、20.3%増の1220億円を達成。子供用紙おむつ「メリーズ」が好調を維持。生理用品でも、女性の肌ストレス軽減を訴求する新製品「ロリエ エフ」が売り上げを伸ばした。またお茶飲料「ヘルシア」、「エコナ」も順調な伸びを続けた。
次期業績見通しは、売上高9600億円(2.5%増)、営業利益1250億円(3%増)、経常利益1260億円(0.5%増)、当期純利益740億円(2.5%増)を予定している。
パルタック、四国全域の需要をカバーするハブ拠点「RDC四国」を披露
パルタックが香川県観音寺市に建設を進めてきた「RDC四国」の竣工に伴う披露見学会が、4月19日、得意先、取引先メーカーなど350社を招いて盛大に開催された。
同センターは四国の各主要都市に1時間前後という至便な立地に、四国全域の需要をカバーするハブ拠点(全国14カ所目のRDC)として建設されたもの。全国均一の物流サービスを志向する最新鋭のハイテク物流システムの数々には、新たにオリコン仕分けロボット、重量検品機能を持った改良SPIECなど、現場発想に基づく独創的な設備も加わり、「ロジスティクス&ストアソリューション」構想の一端を披露する催しとなった。
今回、初の導入となるオリコン仕分けロボットは1階の出荷エリアに3基設置されており、3階のバラピッキングエリアから下ろされてきた作業済のオリコンをリアルタイムに、スピーディーかつ正確な自動仕分け、積付けを行うロボットシステム(特許出願中)。1基に付き14店舗の同時仕分けが可能なため、3基で合計42店舗分の仕分けができる。
2万6000SKUの商品を在庫した3階のバラピッキングエリアには、新たに重量検品機能を持った改良SPIEC(実用新案・意匠登録済)が80台導入された。これは、液晶に表示された指示に基づいてピッキングした商品のJANをスキャンし、オリコンに入れると重量が自動計量され個数換算される。適正数量が入れば表示が消え、次の指示が表示される。重量検品は1㌘単位で行われるため、誤差は最小限に抑えることができ、出荷検品もピッキングの時点で終了、その情報はそのままASNへと連動する。
4階は四国支社の事務所エリアとフリーロケーションだが、事務所エリアではアメリカ小売業の最新店頭情報のスライドショーが放映され、店頭の売場企画、販促物等を紹介する「売場工房」、250坪のドラッグストアを対象にした、カテゴリー別のモデル品揃え提案コーナーも設置されていた。
2005年4月27日号 記事一覧
M&A・設立
- 医薬品卸のメディセオHDが10月1日付けでパルタックを完全子会社化へ
- 医療用薬品市場のシェア23.6%を持つ巨大医薬卸グループ メディセオHD
- P&G、明治製菓との「プリングルズ」の販売提携を2年間延長
会合・発表会
- 排水協が「第11回通常総会」を大阪で開催、藤原会長「攻めの活動目指す」
経営・施策
- ニトムズが創立30周年 今村社長「人々の暮らしに貢献への思い新たに」
製品・サービス
- サンスター、通販専用の美白スキンケアブランド「EQUITANCE」を新発売
- ドクタープロダクツ、腸内環境整えるサプリメント「バチラスリム」を発売
宣伝販促
- J&J、「バンドエイドキズパワーパッド」の消費者キャンペを8月末まで実施
- SSLヘルスケア、「Change Coppertone」をテーマにコパトーンのTVCMを放映
人事・組織
- エステー化学、4月1日付けで影浦憲章氏の常務執行役営業本部長就任を発表
- 花王販売の京都支店と滋賀支店が5月9日付けで統合、「京滋支店」に改称
- 花王、4月21日付けで新任監査役等の人事異動を発表
イベント・展示会
- 販促マーケットの国際見本市「第31回PIショー」が開催、UYEKI等が出展
- グローバルセキュリティエキスパート、個人情報保護対策でセミナーを開催
- 商標等の商品化ビジネスの展示会・ライセンシングアジア2005が10月に開催
- メサゴメッセ、ライフスタイル提案型見本市を6月にビッグサイトで開催
- 家族計画協会、「進化する女性診療」をテーマにメディアセミナーを開催
時評・コラム
- らいたあ 「世代交代」の時 周囲の声を鑑みて
- 時評 パルタック子会社化の波紋
連載・講演
- プラネット設立20周年特別企画 ④プラネットの基幹EDIサービス
その他
- 大王製紙、秋田県進出中止に関わる秋田県との訴訟の和解が成立
- 中国ドラッグストア協会の視察団が来日、JACDSとの親交を深める
- 元資生堂・蓬田勝之氏のエッセイ「薔薇のパルファム」を発刊
- マッチ時報第312号
- ポーラ美術館、「ポーラ美術館の印象派展」に併せトークショーを開催
特集 【住居用関連】
- 住居用洗剤市場、除菌・衛生意識が更に高まる、ハウスダスト除去剤が伸長
- 花王、アレルクリン清潔スプレーを改良、高いハウスダウト除去効果を実現
- 第一石鹸、オレンジボーイ万能クリーナーが好調、GWに向け店頭展開を強化
- ライオン、除菌衛生対策コーナーを提案、おふろのルックから新香調を発売
- ハイネリー、風呂用植物性液体石鹸「純植物性おフロ洗い」等を提案
- フマキラー、アルコール除菌シリーズの展開を強化、消費者キャンペも実施
- UYEKI、オレンジシリーズを中心に展開、フローリング用清掃用品等を拡充
- ジョンソン、「カビキラー」を更に強化、梅雨時期の店頭活性化図る
- ニトムズ、需要期に向けコロコロを活発に展開、付加価値商品の開発に注力
- ユニチャーム、3つの旬で新需要を喚起、アレルケアウェーブの動向に注目
- 日本リーバ、除菌クリーナー「ドメスト」の容器デザインを改良
- ウェルコ、鳥ふん専用除菌洗浄スプレー「鳥ふん除菌」で快適生活を提案
- マルフククレンザー、フロ釜洗浄剤シリーズを積極展開、台紙セットも活用
- オレンジグロー、オレンジクリーンとオキシクリーンの数量限定セット発売
特別企画
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