2005年3月23日号掲載記事より
ライオン、薬品事業部新製品発表会を開催、グロンサン等から新製品を発表
ライオンは3月10日~11日、ホテルパシフィック東京(東京都港区)で、薬品事業部17年度上期新製品発表会を開催。薬品事業の今年度の戦略並びに春の新製品を発表した。参加者は2日間で155名。
はじめに岩崎晴雄薬品事業本部長が薬品事業の方針について説明。同氏は健康志向ヘルスケアマーケットの将来に対する社会的な意義が大きくなる中、今後もOTC事業に注力していくことを宣言した。また、OTC市場が低迷している要因について健康で快適な生活を求める消費者の変化にメーカーが対応できていないことを指摘。具体的には①栄養ドリンク剤市場の減少②価格の長期低落傾向③生活視点のマーケティングの不在――という要因を上げた。また、同社はこうした問題をチャンスと捉え、栄養ドリンク剤市場に注力すること、また、オンリー1の商品づくりにこだわり高機能高付加価値商品を適正な価格で販売すること、生活者ニーズにあった明快な商品を開発することを発表した。
次に企画部・三上勉部員がグロンサンシリーズについて、村鳥浩史主任部員がバルサンのマーケティング戦略について、松本敦郎主任部員が中外胃腸薬Sにいて説明し、第1部を終了。第2部は会場を移し、出席者はブランドごとに分けられた展示ブースで各担当者から説明を受けた。
プラネット、メーカーを対象に「EDIサービス説明会」を東京で開催
プラネットは3月15日、東京・築地のJJK会館で、プラネットEDIサービス未参加メーカーなどを対象に「プラネットEDIサービス説明会」を開催した。
はじめに井上美智男副社長があいさつに立ち「当社のEDIサービスは“いかにメーカーと卸店間のネットワークを効率良く使うか”を提案することであり、現在、参加企業は幅広い業界から、メーカー302社、卸店459社、資材サプライヤー245社と合計で1000社を超え、月間の取引データ量も約9000万レコードに達している。
現在、参加メーカーが卸店とオンライン受発注を実施している割合は、取引全体の70%から90%に達し、ほぼ100%という企業も存在する。このようなEDIによるオンライン受発注は取引条件の1つになりつつあるものの、いまだ卸店・小売店間では『バラバラの小売店側のシステムに卸店側が個別対応する』という状況で、いわゆる“標準化”は進んでいない。今後、EDIの標準化は世界的なものになると思われ、今回の説明会では当社のEDIサービスのメリットを認識していただき、その標準化への足がかりとしたい」と語った。
次に営業本部営業部・森氏が「基幹EDIサービス」の概要・料金体系について説明。
同氏は、基幹EDIの導入によるメリットとして①取引情報の自動処理化②スピード化、省力化③正確性向上、業務の質的向上④ペーパーレス化、インプットレス化⑤業務の標準化・平準化⑥1つのシステムで複数の卸売業とのデータ交換が可能――などを挙げるとともに、未参加メーカー向けに、一括で導入できるパッケージソフトを提案していることや、社内業務の標準化・簡素化によるメリットが非常に大きいことを伝え、「相手先卸店が未利用の場合は、当社が勧誘活動を担当させていただく」と説明した。
続いて同部・今井氏が「Web受注サービス」について「インターネットを利用したこの受注サービスは、可能な作業が“受注データの利用”のみに限定されるが①導入が簡単②読み違い、聞き間違い、転記ミスなどを防止③エクセルなどのCSVデータを活用可能④履歴管理ができる――などのメリットがある」と解説するとともに、Web受注サービスの具体的な利用方法、料金体系などを紹介した。
プラネット17年7月期中間決算、EDI事業、DB事業が好調で増収増益に
プラネットは3月14日、平成17年7月期中間決算短信(非連結)を発表した。
同中間期決算の業績は、売上高10億6534万2000円(前年同期比1.2%増)、営業利益1億5294万円(同20.4%増)、経常利益1億5836万円(同31.9%増)、中間純利益1億1047万円(同57.4%増)と増収増益を達成した。
事業別の売上高を見ると、EDI事業9億1203万4000円(同4.5%増)、データベース事業1億4450万8000円(同2.3%憎)、その他事業880万円(同77.4%減)。
同社は、既存ユーザーのEDI利用率向上を進め、より広くEDIを浸透させるべく、パソコンで簡単にデータ交換ができる「Web受発注サービス」の導入を中堅メーカーおよび中堅卸店に対して積極的に進めたことで新たな接続先企業を獲得。また、隣接業種であるペットフード及びペット用品業界に対しては「商品データベースサービス」ならびに「基幹EDIサービス」の導入を進めたほか、新規分野である理美容業界におけるネットワーク構築にも取り組んだ。さらにテキストデータ(文字・数字)から画像データへの通信へと進化させた「バイヤーズネット」の展開も強化し、メーカー及び卸店の双方向ネットワークから小売業バイヤーまでの新たなネットワーク作りを推進した。
通期の見通しについては、従来以上により広くEDIを浸透させるべく「Web受発注サービス」の導入を中堅メーカーおよび中堅卸店に対して積極的に進めるとともに、理美容業界など隣接業界へのネットワーク構築の取り組みも推進するほか、「バイヤーズネット」の展開も進めることで、売上高21億5000万円(前期比2.1%増)、経常利益3億円(同21.8%増)、純利益2億円(同34.8%増)を目指す。
カネボウ、ビタミンB類の混合物「B-Mixia」による新美白メカニズムを発見
カネボウでは、ストレスの増加や太陽光紫外線の増加などが原因で生じる活性酵素が色素沈着や皮膚癌などの様々な障害を引き起こすことや、これらの防止として、一般に抗酸化ビタミンであるビタミンCやビタミンEが有効であると考えられている中、特定のビタミンB類を組み合わせた混合物「B-Mixia」が強い色素沈着防止効果を示すことを発見し、ストレスなどでホルモンバランスが崩れることにより増加するメラニン生成関連ホルモンを抑えるという新しい美白メカニズムを初めて確認した。
同社薬品部門の主力である漢方薬が種々の原料生薬を巧みに組み合わせて効果を現すように、ビタミン類が生体で相互に関係して作用することから、ビタミン類の「組み合わせの妙」を探求していたが、その中で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素で肌あれ防止成分として知られているビタミンB類の新しい効果を発見。ビタミン類を組み合わせた「B-Mixia」(ビタミンB2・B6、ニコチン酸アミド混合物)を経口投与することにより、紫外線照射を繰り返すことで生じる色素沈着を、ビタミンCやEの50倍以上も抑制することを見出した。その効果はL-システインよりも強く、外用塗布でも有効であることも確認された。また、これらの作用がホルモンバランスの調節によることを、薬理試験で実証することができた。「B-Mixia」は、①紫外線による色素沈着を防止する強い効果がある②ストレスで増強する紫外線感受性を大幅に軽減する③作用は、ストレスなどによる乱れたホルモンバランスを調節するという新しい美白メカニズムで、メラニン生成関連ホルモンであるACTHを抑制する――ことが明らかにになった。これらの事実は、『B-Mixia』が体の内側に作用して、しみ・そばかすなど色素沈着が起こりにくい体質に導くことができるものと考えられ、従来にはない新しい発見である。
この研究成果は、同研究所より3月30日開催の日本薬学会125年会において発表する。
NIDが「第73回春季展示会」を横浜で開催、売上高は260億円にとどまる
日本ドラッグチェーン並びに株式会社ニッドは、3月16、17の2日間、神奈川県・パシフィコ横浜で第73回春季展示会を開催したが、売上高は前春開催時の372億円を大きく下回る260億円に終わった。毎回100億円以上の購入実績があるメンバーのマツモトキヨシが、今回は30億5207万円だったことが影響した。
表彰式でマツモトキヨシ担当者は「今後もメンバーとして活躍する」としながら「当社は現在、新体制構築の準備を進めており、その一環である」と説明、詳細を4月に明らかにすると発表した。
ユニチャームペットケア、兵庫県・伊丹事業所のISO14001認証取得を発表
ユニ・チャームペットケアは3月16日、同4日付けで伊丹事業所(兵庫県伊丹市)が、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証を取得したことを発表した。審査機関は日本品質保証機構(JQA)。登録証番号はJQA-EM4579、登録範囲はペットフードの研究・開発・製造。
同事業所内の伊丹工場及び同社三重工場では、03年には品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得しており、三重工場は04年9月にISO14001も認証取得済みなので、今回の取得で同社全工場でのISO9001及びISO14001の認証取得が完了したことになる。同社では「今後も徹底した品質管理とともに、更なる省資源、省エネ、廃棄物の削減などの環境負荷改善活動に積極的に取り組む」としている。
2005年3月23日号 記事一覧
会合・発表会
- 日本化粧品工業連合会、「薬事法改正に係わる説明会」を大阪で開催
経営・施策
- クレシア・上山専務インタビュー 「市場の活性化目指し出荷価格を改定」
製品・サービス
- シービック、「デオナチュレ」からクリームタイプの制汗剤を新発売
- 東芝ライテック、明るさを30%向上した新メロウZクリアシリーズを新発売
- ダンロップHP、紫外線による日焼けを防止する「UVケア手袋」2品を新発売
- J&J、バンドエイドから水仕事に最適な「水に強いタフガード」を新発売
- ツムラが「クールバスクリンシリーズ」を改良、爽快感・清涼感をアップ
- マックスファクター、フェイスフィニティから新パウダーファンデを発売
- 花王、薬用化粧品シリーズ「グレイスソフィーナ」4種9品をリニューアル
- 花王、サクセスから洗顔もできる「サクセスシェービングフォーム」を発売
- ユニチャーム、次世代の生理用品「ソフィボディピースセット」を新発売
- 大王製紙、「グ~ン」を全面改良、ふわふわストレッチファイバーを新採用
- SSLヘルスケア、「ドクターショール」から圧力段階設計のソックスを発売
- 日本リーバ、「ポンズダブルホワイト」から薬用集中美白ジェルを新発売
- 小林製薬、消臭元シリーズ3品から「パッションオレンジ」の香りを新発売
- ニトムズ、木目調デザインを中心とした「フックシリーズ」を新発売
- クレシア、新理念「U&I」とともに「ポイズパッド」の快適性を向上
- ピーユーサービス、仏のエステサロン「シモーヌ・マレー」の事業を展開
- ポーラ化粧品のアペックス・アイが世界的権威の「iFデザイン賞」を受賞
宣伝販促
- シック、クアトロ4ミッドナイトのCMに格闘家のミルコ・クロコップを起用
- サンギ、2万円分の旅行券等が当たるアパガード発売20周年キャンペを実施
- エステー化学主催のミュージカル「赤毛のアン」のアン役に華原朋美が決定
- エステー化学、新製品の「エアウォッシュ」等の新TVCMの放送を開始
人事・組織
- 小林製薬、3月11日付けで部長人事・関係会社の新人事を発表
- 日本セルフサービス協会の新副会長に青木厳氏(あおき社長)が就任
- ユニチャーム、4月1日付けで執行役員及び部室長級人事を発表
- あらた、4月1日付けで新組織・人事異動を発表、家庭用品事業部を新設
研究・開発
- 花王、女性の肌悩みの上位を占める「ほおの毛穴目立ち」のメカニズム解明
- ポーラ化粧品、肌カウンセリングの新指標に「角層細胞扁平指数」を導入
イベント・展示会
- 2005スーパーマーケットトレードショーが開催、過去最高の433社が出展
- 横浜赤レンガ倉庫、4月17日までオープン3周年記念イベントを開催
- 日本能率協会主催の3展合同のホスピタリティと食の専門展が東京で開催
施設・店舗
- オークワ、和歌山県新宮市にスーパーセンターオークワ南紀店をオープン
- サンリッツ、東京・恵比寿三越内に海外の美容製品を扱う専門店をオープン
訃報・葬儀
- 白元・鎌田收社長の母堂、鎌田キナさんが逝去、享年95歳
時評・コラム
- 進路一考(36) 稲垣重久
- 泡沫 ライブドアにみるM&Aの手法
- 時評 カルフール撤退とウォルマートの今後
その他
- あらた、2005年春の新製品を収録した「あらた NEW FACE」を発刊
- 日本能率協会、「新コンセプト開発入門セミナー」等の各種セミナーを開催
- 日本能率協会、「対人折衝能力開発コース」等の各種セミナーを開催
- ポーラ化粧品、4月2~3日の2日間「ポーラ香水づくり講座」を開催
- ポーラ美術財団、平成17年度の若手芸術家・美術家等への助成金額を決定
- PRページ 花王 「ビオレu-家族支えるお母さんのニーズに対応」
特集 【防虫・消臭・芳香剤】
- 衣料用防虫剤市場、04年度は300億円割れに、サブカテゴリーに期待集まる
- 芳香消臭剤市場、電気式の動向に注目、液体タンククリーナーは2ケタ増に
- 小林製薬、ファンの力で芳香消臭する電気式芳香剤「ファンデリッチ」発売
- オカモト産業、銀イオン配合の「空気をきれいにさわやか消臭」を新発売
- オカモト、好みの容器に入れて演出できる消臭剤「デオパック」を新発売
- エステー化学、衣類用防虫剤にサブカテゴリーを提案、気象データMDも採用
- 大日本除虫菊、透明ゲルのカラーフローを発売、クリーンフローも2品追加
- ウェルコ、先人の知恵シリーズから米びつ用防虫剤「金の米だわら」を発売
- 白元、生け花感覚の新タイプの芳香剤を発売、ミセスロイドに企画品を発売
- 花王、アレルクリン清潔スプレーを改良、ハウスダスト除去効果を向上
- UYEKI、大容量タイプの冷蔵庫用強力消臭剤「庫内のオレンジ」を新発売
- フマキラー、トイレ用芳香洗浄剤「おうちのトイレにハローキティ」を発売
- 石井化薬、切らずに使える「和紙防虫剤800グラムチャックなし」が好評
- 繊維製品防虫工・鈴木会長インタビュー 「新製品投入し売り場を活性化」
- P&G、消費者ニーズに合わせファブリーズブランドを拡充、市場拡大に貢献
特別企画
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