2004年9月29日号掲載記事より
コバショウがスズケンと業務資本提携を発表、一般医薬品卸事業を取得へ
小林製薬と医薬品卸大手のスズケンは、9月22日開催の両社取締役会において、平成17年4月1日を期日としてスズケンの一般用医薬品卸売事業を小林製薬の子会社であるコバショウに移管し、スズケンがコバショウへ出資するという業務資本提携に合意したことを発表した。
今回の提携については、「全国展開」「年商3000億円構想」に向け、M&Aを積極的に推進しているコバショウと、長期経営目標として「連結売上高2兆円」「連結ROE10%」を掲げ、事業全般にわたる再編を進めてきたスズケンの互いの協力関係が、両社の発展につながるとの判断から実現したもの。
今回の合意を受けて当日、両社は大阪証券会館において記者会見を開いた。
会見には、コバショウの渡辺晃一会長、スズケンの西浦忠男副社長らが出席し、今回の提携の概要等について報告、説明を行った。初めに渡辺会長が今回の提携について 「スズケンは、約320億円の薬粧事業を展開されているが、これは、医療のほうからすると割合は小さいものの今後もこの事業をコバショウとともに発展させていきたいということで、今回の提携になった。薬粧部門の事業を移管していただくということで、コバショウとしては、新株を発行し、これをすべてスズケンに持っていただく、これにより20%の資本参加をしてもらうことになる。また、スズケンから約50名の社員、そして取締役1名を迎え入れ、円滑な業務の推進にあたる」と述べた。
一方、スズケンの西浦副社長は「私どもの薬粧事業は、約300億円強あるが、今日、小売業界や一般消費者の変化は著しく、このままでは我々が十分なサービスを提供するのが難しい状況であると考えていた。しかし、コバショウは、一般流通において専業卸として十分な力を持たれており、ここはコバショウと一緒にやらせてもらう事が発展につながると考え、今回の提携に至った」と報告を行った。
事業移管の具体的なスキームについては、スズケンの薬粧事業について、首都圏・関東地区並びに近畿地区の事業は物的吸収分割によりコバショウに事業移管を行い、北海道、東海地区の事業は、スズケンが物的新設を行い分社化した後、スズケンとコバショウの間で株式交換を実施することで事業移管を行うとしている。
日本ロレアル・ザムザイル次期社長が会見、「製品と人への情熱が任務」
日本ロレアルは9月17日、帝国ホテルで社長交代に関する記者会見を開き、10月1日から新社長となるヨヘン・ザムザイル氏が初めて報道関係者の前に姿を見せ、「製品への情熱と人への情熱をもって、最高の製品だけでなく、流通業などのビジネスパートナーや社員、人に対して最高の情熱をもっていく」と抱負を語った。
会見にはデイビット・アシュレー会長、マルク・メネスゲン社長、ヨヘン・ザムザイル次期社長が出席。はじめにアシュレー会長があいさつに立ち、社長交代は重要なことであり、そのため同社は10月1日からの交代を5月に発表し、ザムザイル氏も4カ月前から来日して準備を進めてきたこと、メネスゲン氏がロレアル本社ラグジュアリプロダクツ事業本部副本部長に就任することを誇りに思い、日本における更なる成功に貢献し続けてくれることを願っていると報告した。
次にメネスゲン社長が5年間で売上倍増になったこと、既存ブランドではプロフェッショナル事業本部のケラスターゼは3年間で倍増、サロン市場のヘアケアのリーダーとして認められるまでになったこと、コンシュマープロダクツ事業本部のメイベリンは、メイクアップ市場の普及と民主化を牽引し、マスカラでシェア29%のゆるぎないマーケットリーダーとなったこと、さらに日本はパリ、ニューヨークに続く、ロレアルグループの創造性の第3の拠点としての戦略的な役割が強化されたことを強調した。
この後、ザムザイル次期社長が「ロレアルは化粧品では研究開発に最大の投資をしており、ここ東京にフランスを除けば最大の研究開発センターをもっていることを誇りに思っている。日本の社長にとって成功を収めていくのに最も楽しみな国である。卸売業、小売業のビジネスパートナー、消費者、ロレアル社員に対する情熱だ。これから社内の仲間との緊密な関係を構築し、最高の製品だけでなく、最高の才能、能力を開発、育成していきたい」と語った。
プラネット16年7月期決算、当期純利益が大幅増加、EDI事業は17億円に拡大
プラネットは、平成16年7月期決算短信(非連結)並びに役員の異動(10月22日予定)を発表した。
決算内容は、売上高21億700万円(前年比106.2%)、営業利益2億7300万円(同105.8%)、経常利益2億4600万円(同94.4%)、当期純利益は1億4800万円(同177.9%)となり、経常利益が若干減少したものの、売上高、営業利益ともに順調に推移。当期利益は大幅に増加した。
事業別の内訳は、EDI事業が17億7000万円で6.2%増、データベース事業が2億8300万円で6.4%増、その他の事業が5400万円で2.0%増加した。
役員の異動は、新任取締役(非常勤)に藤重貞慶ライオン社長が就任、井上美智男現専務が取締役副社長に昇格、また、長井求IT事業推進本部が10月1日付で執行役員に就任、現取締役の高橋達直ライオン会長が退任する予定。
2004年9月29日号 記事一覧
倒産・廃業
- 老舗ローソクメーカー・東洋蝋燭が廃業、商標はニホンローソクへ移管へ
- 岐阜県高山市の老舗卸・美身堂が卸部門を9月20日付けで廃業
経営・施策
- 曲がり角迎えるドラッグチェーン、問われるボランタリー商品の意義
製品・サービス
- クレシア、「フリーダムアクティ」から薄型パンツタイプ等を新発売
- オレンジグロー、染料吸着シートを含む新製品を年末需要期に向け積極展開
- 旭化成L&L、くまのプーさんのジップロックを発売、食品以外の用途も提案
- ピジョン、「親子で乳歯ケア」シリーズから仕上げ用電動歯ブラシ等を発売
- 王子ネピア、赤いパンツタイプ紙おむつ・ドレミ縁起モンパンツを限定発売
- 東洋アルミ、料理を華やかに彩る惣菜配置ケース「宴ケース」等を新発売
- ユニチャーム、「ウェーブ」からスプレー式水拭きフロアモップを新発売
- サンスター技研、科学物質発生抑えたクリーンルーム用シーリング材を発売
- カネボウHP販売の「海のうるおい藻」が好調、店頭山積み展開が奏功
- マックスファクター、「SK-Ⅱ」から肌のたるみ対策用美容液を新発売
- ポーラ化粧品、シワの前兆である肌のたるみに着目した美容液を新発売
- 資生堂、インウイアイディーからメークの完成度を高めるミストを新発売
- サラヤ、「ヤシノミ洗剤」から洗浄成分ヤシノミ100%の液体洗剤を新発売
- サンリッツ、無添加ボディ&ヘアケアシリーズ「イーネオランジェ」を発売
- 東京ローソク製造、富士桜ローソクから燃焼時間5分のローソク等を新発売
- ツムラ、「当帰芍薬散」を含む女性向け漢方薬3処方を錠剤化
宣伝販促
- カネボウHP販売、「レシェ」で業界初のサブウェイ広告を東京メトロで実施
- 東芝電池、ギガエナジーのイメージカラー「赤」を訴求した販促を展開
- 日本リーバ、モッズヘアの新キャンペ「Red Rules Works」を渋谷で開催
- シード、ソフトメイト「お風呂deテレビが当たる」キャンペーンを実施
人事・組織
- 花王、9月21日付けで広報部門・企業文化情報部長に田口正浩氏が就任
調査・統計
- 石洗工16年1~7月期販売統計、洗濯用液体洗剤が堅調、全体では回復基調に
- 西化工16年1~7月出荷統計、美容液は2ケタ増も、染毛料は大幅減に
イベント・展示会
- リテールテクノロジーサミット2004で流通業界のオピニオンリーダーが講演
- 自動認識システム協会主催の展示会「自動認識総合展2004」が東京で開催
- ソニーマーケ、特約店向け展示会「Sony Dealer Convention 2004」を開催
時評・コラム
- 泡沫 新生カネボウHP販売の広告戦略
- 時評 「猛暑残像」を早く取り払え
連載・講演
- グローバル時代における新流通情報システム最前線 坂本真人氏
その他
- らいたあ ローソク業界の現状-原料値上げが悪影響、価格修正の成否は
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。