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2004年1月7日号掲載記事より

愛知の清水ドラッグ、群馬のドラッグ太陽の2社が1月5日付けで相次ぎ破綻

 1月5日、清水ドラックストアー(愛知県豊明市)が、名古屋地裁へ民事再生法を申請。さらに同日、ドラッグ太陽などを展開する群馬の太陽(群馬県館林市)も東京地裁へ民事再生法を申請した。昨年10月にもオリエックス(本社東京都港区)およびドラッグライオン(本社高知市)の両社が31日付けで民事再生法を申請するなど再編や熾烈な価格競争が続くドラッグストア業界は、今年も新年早々の相次ぐ破綻で、波乱の幕開けとなった。

第46回近畿日用品化粧品業界年詞交歓会に業界関係者358名が出席

第46回近畿日用品化粧品業界年詞交歓会に業界関係者358名が出席

 2004年日用品化粧品業界の幕開けを告げる第46回近畿日用品化粧品業界年詞交歓会(近畿石鹸洗剤工業協同組合、大阪府化粧品日用品卸組合、石鹸新報社共催)が、1月5日、大阪市内の新阪急ホテル大ホールで開かれ、メーカー・卸業者ら358名が参加した。今年は景気回復のきざしが見え始めてきたこともあって、参加者1人ひとりの顔も明るく、少しでも多くの人とあいさつ交わすために、会場を巡り歩く姿が印象的で、誰もが日用品化粧品業界の活性化を確信できるような熱気がみなぎる交歓会になった。
 今年も近畿圏からの参加者に混じって、東京からはライオン藤重専務、ユニ・チャーム高原会長、エフティ資生堂山中取締役、エステー化学峰執行役員専務、エステー・マイコール越山専務、フマキラー大下社長、日本香堂大久保副社長、プラネット井上専務、アース製薬大塚社長、同森藤常務、中央物産花井取締役、三重からはカメヤマ新庄社長、同藪田専務、広島からは西日本共和米田社長、同栗栖取締役ほか各社首脳陣が駆けつけた。
 参加団体を代表して、年詞交歓会会長・宮崎仁之氏(牛乳石鹸共進社社長)、近畿石鹸洗剤工業協同組合理事長・瀧山謙氏(日本合成洗剤社長)、大阪府化粧品日用品卸組合理事長・廣富透氏(ウエキ会長)、日本家庭用殺虫剤工業会会長・上山直英氏(大日本除虫菊社長)、日本衛生材料工業連合会会長・高原慶一朗氏(ユニ・チャーム会長)の5氏が登壇。
 代表であいさつした廣富氏は、「“供給過多の消費市場”に対する“売り場面積の膨張”というミスマッチがムダな価格競争を引き起こす要因になっている」と指摘した上で、「業界を活性化させるキーワードはスペシャリティであり、製配販の3者が独自性・差別性を打ち出していこう」と呼びかけた。
 続いて来賓を代表し、ライオンの藤重専務があいさつ。「高齢化社会の進行、都市への人口集中、単身世帯の増加という新しいニーズが生まれている。我々は毎日の暮らしに役立つ清潔・健康・美を提供するという商売の原点に立ち返り、新鮮な感動を消費者に与えることが大切」と述べた。
 このあとユニ・チャームの高原会長が、日本の主要業種の現況を挙げながらバブル経済崩壊後、景気は3度上下を繰り返し、今また上がる傾向にあると指摘。成熟期に大切なことは、「量をいくらではなく、何をするかだ」として、企業は新しい生活スタイルに対応できるはっきりとしたビジネスモデルをつくる必要性を強調。「感情に流される悲観論ではなく、強い意志を伴う積極論で1人ひとりが実践していくことが日本の再生につながる」と述べた後、乾杯を高らかに発声、交歓会に入った。
 宴半ば、パルタックの近者専務が「みんなで力を合わせて明るい年にしよう」と三々七拍子で中締めを行い、交歓会を終了した。

パルタック第75期決算は増収増益に、リテールソリューション確立へ意欲

パルタック第75期決算は増収増益に、リテールソリューション確立へ意欲

 パルタックは昨年12月12日、リーガロイヤルホテル大阪で業界紙記者懇談会を開催した。同社からは三木田社長、初参加の山岸副社長をはじめ、箱田専務、曽根常務、柴田総務本部ゼネラルマネジャーの各氏が出席、9月末で終了した第75期の決算内容を報告。
 当期は昨年4月に合併した小川屋と加納商事の半期分の寄与、およびドラッグチェーンの売上が順調に伸長したことにより、▽営業収益3610億1900万円(前年比13.4%増)▽営業利益52億5700万円(同19.5%増)▽経常利益76億3200万円(同15.9%増)▽当期純利益35億1300万円(同6.3%増)の大幅な増収増益を達成。1株当たり年間配当金も1円増配して18円となった。また、11月には東京と仙台に相次いで大規模ハイテク物流拠点(RDC)を竣工し、全国の流通基盤がほぼ整ったことから、今後は小売業と一体となったリテールサポートに力強く取り組む姿勢を明らかにした。
 当期の経営成績は、計画比でも営業収益0.3%増、営業利益1.1%増、経常利益6%増とそれぞれ目標を上回ったが、当期利益はRDCの稼働に伴う有休不動産の売却損・除却損(約14億円)等により目標の36億円を2.4%下回った。期中の主な投資はRDC東京(60億円)、仙台は旧大須賀のセンター改装(3億円)、またRDC近畿の増床に伴う費用など。
 今期の業績予想は合併した2社の半期分が引き続き寄与することから、▽営業収益4000億円(10.8%増)▽経常利益86億円(12.7%増)▽当期純利益45億円(28.1%増)の増収増益で計画。1株当たり年間配当金も18円で据え置き、1株当たり当期純利益は約30円増の164円を予定している。


2004年1月7日号 記事一覧

M&A・設立

  • あらたと木曾清が包括的業務提携を締結、将来的にグループ参画も視野に
  • 富士フイルムバッテリーが富士フイルムアクシアと経営統合

会合・発表会

  • 日石工組東日本支部、昨年12月12日に情報交換会・忘年会を開催
  • 花王、取引先・仕入先関係者ら560名を招き新年賀詞交換会を開催
  • カネボウの化粧品及びHP事業本部の賀詞交歓会に得意先関係者1500名が出席
  • 近畿化粧品工業会の平成16年度新年会に製配販から425名が出席
  • 資生堂グループの平成16年度賀詞交換会に仕入先関係者ら役1000名が出席
  • ライオン主催の平成16年度賀詞交歓会に得意先関係者ら約1000名が出席
  • 東京卸組、東化工含む4団体主催の連合新年会に業界関係者ら1000名が出席

経営・施策

  • ライオンの2首脳が会見、付加価値商品開発で市場活性化目指す

製品・サービス

  • リンクス、ハリウッドの幻の化粧品の名を冠した新コスメブランドを発表
  • ニトムズ、水周り用の「はがせるキッチン・サニタリーシリーズ」を新発売
  • デュラセル、デジカメ用リチウムイオン電池「デュラセルCP1」を新発売
  • コーセーコスメポート、サロンスタイルを一新、新キャラに柴咲コウを起用
  • FT資生堂、ティセラに新香調を追加、携帯電話を使ったキャンペも展開
  • シック、世界初の男性用4枚刃カミソリ「シッククアトロ4」を2月9日に発売

宣伝販促

  • ジレット、マッハシンスリーターボホルダーの替刃増量キャンペを実施

人事・組織

  • カネボウHP販売、昨年12月付けで堤正会長の同職退任を発表
  • 資生堂、1月1日付けの本社およびアジア地域の関係会社の人事異動を発表
  • エステー化学、1月1日付けで組織変更及び新役員人事を発表
  • 大日本除虫菊、営業部の組織変更及び新人事を発表
  • カネボウHP販売、堤会長のカネボウ顧問就任を含む新役員人事を発表
  • 資生堂販売の和歌山支社長に、中川隆氏が1月1日付けで就任
  • チバスペシャルティケミカルズの新社長に田中正孝常務が就任
  • 日本リーバの代表取締役会長にJ・トゥールモンド氏が就任

調査・統計

  • 石洗工15年1~10月期販売統計、皮膚用洗浄剤の液体タイプへの移行明確に

イベント・展示会

  • 環境総合展示会「エコプロダクツ2003」に過去最大の416社が出展
  • 第4回JAPANドラッグストアショーが2月13~15日に幕張メッセで開催

時評・コラム

  • 時評 科学的ニーズ対応のために

連載・講演

  • 進路一考(6) 稲垣重久

年頭所感

  • 勇気の先にお客様のスマイルを 資生堂社長 池田守男
  • 自由で創造的な運営を 日本チェーンドラッグストア協会会長 松本南海雄

その他

  • JACDS、深夜・早朝のTV電話による情報提供について厚労省に質問状を提出
  • 花王ヘアケア研究所の美髪研究論文が、米国化粧品技術者会から表彰


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。