2003年5月28日号掲載記事より
サプリコ設立総会が開催、旧ビッググループメンバー中心に38社でスタート
全国の地域卸約40社が参加していた旧ビックのメンバーと森友通商が設立した新会社「(有)サプリコ」の設立総会が5月17日、東京都墨田区のライオン両国ビルで、メンバー29社34名出席のもと行われ、役員、事業計画などを承認、初代社長に秋葉吉秋氏(秋葉商店社長)、会長には森友徳兵衛氏(森友通商社長)が就任した。新会社への参加卸店は旧ビッグのメンバーを中心とした38社で構成され、メンバー社の売上高の合計は約600億円。新会社は、事業は旧ビッグの事業を継続し、「共同販売企画」「共同商品開発」「小売業本部などに対する商談代行」を主な事業として活動する。また、注目されるのが、メーカーと商談し、決定した商品をメンバー社が拡販する「共同販売企画事業」で、これによりメーカーは短期間に広域に商品を細かな販売店までの配荷が可能となる。さらに、新会社では選任者を置き、商談代行機能を強化するとともに、共同商品開発の新オリジナルブランド「良品スタジオ」も開発していくこともあわせて発表された。
全卸連、卸の機能、役割の啓発が重要に、単位組合の再編・連合化にも着手
全卸連(三木田國夫会長=パルタック)の2003年度(第29回)通常総会が、5月16日に経団連会館・国際会議場で開かれた。定刻、三木田会長が「我々卸の存在は業務の中身や機能を変えながら、小売業とメーカー間の重要な中間流通として、業界発展に寄与してきたと自負しており、むしろ中間流通としてよりも、流通の中心として、効率化の鍵を握っているという認識が強くなっている」とあいさつ。今回の総会ではEDIインターフェースの「eWEScom」の普及、センターフィー等の取引上の諸問題などを含む議案の審議や、各部会からのさまざまな報告がなされた。そうした中、注目されているのが、各地区の単位組合で組合員数が減少を続ける中、活動が困難になって来た組合の合同化(連合化)の動きである。すでに九州地域は一本化(連合化)が承認されていおり、地域組合の組織はできるだけ残し、活動そのものをブロック化で実践していくことを狙いとしている。これは事実上、全卸連活動全体のブロック化推進という意味も含まれており、今後はこの地域組合の連合化の動きがさらに増してくるものとみられている。
チェーンストア協が15年度総会を開催、新会長に東急ストア川島社長が就任
日本チェーンストア協会は5月16日、東京・赤坂プリンスホテルで平成15年度通常総会を開き、任期満了に伴う役員人事で、会長に東急ストア社長の川島宏氏を選出した。大手5社以外からの会長就任は、同協会で初のこととなる。川島新会長は「業界環境は厳しいが、規制緩和、食品の安全・安心に関わる問題を含め、これから発生するであろう課題を精力的に協会役員、会員とともに取り組んでいく」と決意を述べた。総会では各議案が審議されるとともに、平成15年度は「スピードと変革」をテーマに、①重点事業を軸に、積極的な政策提言を行い、協会のプレゼンスを高める②生活者の視点を重視した対応と、会員サービスのより一層の充実を図る--を基本方針に掲げながら、9項目の重点事業に取り組むことが決定した。
AJD15年度全国大会、樋口本部長「シニア層に向けた取り組みを開始」
オールジャパンドラッグチェーン(AJD)は5月20日、山梨県の甲府富士屋ホテルに加盟社、参加メーカー・卸ら計408名を集め、15年度全国チェーン大会を開いた。定刻、樋口本部長(クスリのサンロード)は、「AJDでは昨年、加盟社の体質強化を目的に、販売支援小委員会、経営体質強化小委員会からなる経営強化委員会を設置した。販売支援小委員会では、販売方法を単品ごとに研究。成功事例を確立し、その結果を全加盟社に発信する予定で、シニア層をターゲットとした「クオリティ50シリーズ」でも研究の取り組みがスタートしている。現在AJDは、加盟社207社4935店舗、1兆2000億円の規模があり、国内ドラッグストアの全店舗数は1万3000店と言われており、約3分の1がAJDチェーンの店舗ということになる。この販売力・スケールメリットを結集することで、高い集客力と販売個数の伸長を図るとともに、利益の高いAJDブランド商品を開発・展開していく。来年、医療制度改革が実施されるが、単なる物販だけではなく、医療を軸としたサービス提供に向けた取り組みも実施する」とあいさつした。
小林製薬15年3月期連結決算、3事業での新製品及びM&Aが奏功し増収増益に
小林製薬は5月19日、本社5Fホールに関係業界紙を集め、15年3月期決算記者発表会を開き、小林副社長が前期の決算内容と今期の業績予想について説明した。小林副社長は「15年3月期連結業績は、売上高2109億2200万円(前年同期比3.1%増)、営業利益158億5200万円(同16.3%増)、経常利益129億5100万円(同7.1%増)、当期利益66億500万円(同0.2%増)の増収増益となった。増収増益の主な要因は、製造販売事業、卸事業、医療関連事業の3事業部門において既存のブランドおよび製品の強化、新製品の上市などを積極的に手がけたこと、また、M&Aなどの戦略を進めてきたことによるものである。単体実績での減収は、医療機器部門における合弁解消による、売上高の減少が主な要因で、メーカー部門自体の実績は決して悪い数字ではない。今後も『新製品開発』と『コストダウン』を課題として取り組むとともに、ドラッグストアに続く業態としてCVSへの展開を図っていきたい」と語った。
サンスター15年3月期連結決算、売上高649億円、経常利益17億円で終了
サンスターはこのほど、平成15年3月期連結決算短信を発表した。それによると、15年3月期連結業績は、売上高649億8600万円(前年比△3.6%)、営業利益34億9300万円(同△10.2%)、経常利益17億7800万円(同△42.5%)、当期純利益400万円(同△98.5%)となった。部門別売上高では、オーラルケア事業部門が496億100万円(同△98.8%)、コスメタリー事業部門が110億1400万円(同△89.2%)、その他事業部門が43億7000万円(同△90.6%)となった。同社では、「グローバルに通用する『顧客価値創造型カンパニー』への変革に向けた課題に取り組むため、コア・ブランドへの経営資源の集中、コミュニケーション戦略による市場育成、『One and One in Uniqueness』を提供できる企業として事業、商品の付加価値増大に努めていく。グローバル戦略では、特に欧州市場において、サンスターローザンヌを中心とする市場の育成やコア・ブランドの開発、育成に注力するほか、中国市場の開拓にも努めていく」としている。
2003年5月28日号 記事一覧
会合・発表会
- 全卸連第29回通常総会、eWEScomの普及、小売業との諸問題解決が課題に
- 和歌山卸組第21回通常総会が開催、土井理事長を含む全役員の留任を決議
経営・施策
- ジェフネットとACニールセンが業務提携、製品情報、市場データ共有で合意
- マンダム、5月14日開催の取締役会で取締役の任期変更等の議案付議を決定
- 小林製薬、自己株式の取得、新株予約権発行の承認を株主総会に付議
宣伝販促
- ライオン、ブルーダイヤの新CMタレントに歌手の氷川きよしを起用
- 日本香堂が梅雨期のお香キャンペを実施、ルーミィクールの新TVCMを投入
人事・組織
- サンスター新社長に牧山専務が就任、オーラルケア及びH&B本部長も兼任
- マンダム、本社及び子会社の役員・人事異動及び担当変更を発表
決算
- ショーワ15年3月期連結決算、売上高164億5000万円、前年比4%増を達成
イベント・展示会
- 京阪百貨店が15年中元内見会を開催、選びやすさ重視した1000品目で展開へ
訃報・葬儀
- フタバ化学社長・志水徹男氏が急逝、享年78歳、新社長は志水双葉氏が就任
時評・コラム
- 泡沫 SARS対策にゆれる日本
- 時評 改正消費税-総額表示と端数処理
その他
- 植木が、社員30名による4泊5日のボルネオ島研修旅行を実施
- シャボン玉友の会だより第78号
- 日本能率協会、「お客様」の声データ解析セミナーほかのセミナーを開催
特集 【歯の衛生週間】
- 歯磨工、子供を持つ新米夫婦に向けた口腔衛生関連の取り組み等を実施
- 口腔衛生の普及を啓発 日本歯磨工業会会長 高橋達直氏
- 健康で美しい歯に 花王社長 後藤卓也氏
- 安全で良質な歯ブラシを 全日本ブラシ工業協同組合理事長 佐野清氏
- 花王、リンゴ酸配合の「クリアクリーンプラスホワイトニング」が好調に
- ライオン、ムシ歯になりやすい人に向けた新歯磨を「クリニカ」から発売
- 小林製薬、タフデントをリニューアル、スミガキ等の新製品がヒットの兆し
- ピジョン、乳幼児の乳歯をケアする「親子で乳歯ケアシリーズ」を新発売
- ヘルステック、カネボウフーズと提携し、歯間ブラシ付きガムを限定発売
- サンスター、GUMデンタルペーストを改良、3種の歯磨で店頭展開を実施
- P&G、クレストスピンブラシの好調続く、歯垢除去効果高い同プロも新発売
- ジレットジャパン、世界最速の3Dブラシ搭載のオーラルB3Dエクセルを発売
- ジャックス、デンタルプロ歯間ブラシのブラシホルダー付き企画品を発売
- ライオンが体と歯に関する健康調査を発表、「歯の健康に自信」は6割に
- エビス、国産にこだわり安心・安全性の高い歯ブラシを市場で展開
- エスケー石鹸、石けんハミガキの需要が急増、OEM対応の新工場を新設中
- 全日本ブラシ組合、恒例の歯ブラシ感謝祭を大阪市北区の歯神社で開催
- グラクソSK、アクアフレッシュホワイトニングシリーズを強化
- J&J、「リーチパワーブラシ」が好調に推移、替ブラシ2点も新発売
特別企画
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