2003年3月26日号掲載記事より
花王、独コグニス社の香料事業を買収、化学品事業をさらに強化
花王は、ドイツの世界的な化学品メーカーのコグニス社(ドイツ・デュッセルドルフ)より、香料事業を買収することで合意に達したと発表した。買収金額は3600万ユーロ(約47億円)に上り、当局の承認を得て、4月中には買収手続きを完了する予定。今回の事業買収は、コグニス社の香料事業全般にわたっており、営業権、技術、ノウハウなどが対象。特に技術面では、環境や身体への安全性が高いとされる香料素材のアンブロキサンが中心となっており、アンブロキサンは化粧石鹸やシャンプー、衣料用洗剤、衣料用柔軟材など家庭用品の香料素材として広範に使用されていることから、今後とも大きな成長が見込まれる。01年におけるコグニス社の香料事業の売上高は、3000万ユーロ(約39億円)であり、今回の買収によって、花王の香料事業の売上高は、グローバル・ベースで150億円規模に近づくことになる。
王子製紙系列の家庭用紙生販事業の新会社、「王子ネピア」が4月1日発足へ
王子製紙家庭紙カンパニーとネピア、ホクシーの3社は3月14日、東京の銀座東武ホテルで記者会見を開き、昨年12月に発表した「王子製紙グループ家庭用紙事業生販統合」に関して、新会社の社名、役員人事、組織などを発表した。新会社の社名は「王子ネピア」で資本金は8億円。王子製紙100%出資の子会社としてスタートする。事業内容は「ティシュ及び紙パルプ加工品、ならびに紙おむつの製造、加工ならびに売買」に定められた。02年度の売上高は780億円、経常利益は63億円で、今後は付加価値商品の開発・販売を通じて、収益率を高めるとともに売上げ拡大を図る。事業所は、本社を東京・銀座の王子本社1号館内に置くとともに、7支社、4工場、19営業所、20駐在所の体制とした。社長には王子製紙・執行役員家庭用紙カンパニー家庭用紙生産本部長兼名古屋工場長で、ネピア非常勤取締役の清田憲正氏が就任する。同氏は、社長就任後も王子製紙・執行役員を務める。新会社の人事は「役員3名体制」を採用し、清田氏をサポートする専務には、営業本部管掌としてネピア専務の山下洋志氏が、業務本部・生産本部管掌として王子製紙家庭用紙カンパニー名古屋工場長兼ネピア加工社長の井上恵太郎氏がそれぞれ就任した。
第11回サンビック会総会が開催、小野社長「15年度売上高882億円目標に」
第11回サンビック会総会が3月13日に開かれ、ホテルグランヴィア岡山にサンビック幹部及びメーカー101社など202名が出席した。小野社長は15年度の「あらた」に向けての経営課題として、①収益力の向上・強化②コスト競争力の強化③営業力の強化④リスクマネジメントの高度化⑤財務基盤の一層の強化⑥人材の育成--の6つに取り組み、売上高882億円、経常利益5億7000万円を目標に活動するとともに、「あらた」の15年3月期連結予想として、売上高3700億円、経常利益64億円を見込んでいることを発表。さらに「あらた」の中期5カ年計画による19年度の目標は、売上高5000億円(北海道485億円、東北450億円、関東1500億円、中部740億円、甲信180億円、関西500億円、中四国470億円、九州675億円)、経常利益2%を計画していることも明らかにした。また、田井中専務・営業本部長からサンビックの提案型営業「ニュービジネスモデル(営業編)」の説明、4月から包括的業務提携(サンビックの100%子会社とした上で合併)を行うサンショー(鳥取市)の熊田省吾社長のあいさつも行なわれた。
ピップフジモトが春の展示会を開催、医療用品系メーカー等104社が出展
藤信会・ピップトウキョウ・ホープオーコーチ共催による「第78回藤信会春の展示会」が、「セルフメディケーション&快適ライフステーション」をテーマに、3月4~5日、東京・浜松町駅前の都立産業貿易センター本館で開かれた。参加メーカーは、ベビー用品・医療用品・日用雑貨など合計104社(95小間)。ピップトウキョウの企画展示では情報発信を中心とした調剤薬局品揃提案コーナー、販売促進提案コーナー、ソリューションサポートなどが設けられ、来場者の関心を集めた。中でもソリューション・サポートコーナーでは店舗の商圏分析、レイアウト分析、カテゴリーマネジメントが紹介され、好評となった。2日目には井元ピップトウキョウ常務・執行役員、中森同MD第1グループゼネラルマネージャー出席の下、記者会見が行われ、井元常務は「今回は得意先で最も構成の大きいドラッグストアに向けたセルフメディケーションに注力した提案を行った。これは①ベビー用品②シニアカテゴリー③ヘルスケア用品④健康食品⑤介護用品⑥クロスMDプロモーションである。クロスMDプロモーションでは5月から10月のテーマ別に関連商品を集め、お客様に買いやすい関連販売を提案した」と語った。
エステー化学、北関東から北陸エリアの5県を管轄する「関東支店」を開設
エステー化学は、北関東から北陸における幅広いエリアをカバーする営業拠点として、新たに「関東支店」(加藤孝彦支店長)を、埼玉県さいたま市東大宮に開設、3月12日から業務を開始したが、同18日、大宮市のパレスホテル大宮に、北関東地区代理店15社26名を招いて開所式を行った。関東支店は、今まで東京支店とともに本社内にあったものを、細分化された市場環境への敏速かつ合理的な対応を行っていくために分離独立させたもの。今後は北関東から北陸にかけての5県(埼玉・群馬・茨城・栃木・新潟)において、地域密着の営業活動を展開していく。また、同社ではこのほか、札幌支店(営業所から格上げ)、高松及び金沢営業所(オフィスから格上げ)と、地域密着型の営業拠点の充実・強化も実施したことが発表された。
2003年3月26日号 記事一覧
経営・施策
- 資生堂、カメリアサークル店・8000店対象に化粧品専門店の経営支援を強化
- ライオンの早期退職優遇制度の第一次募集に50名の定員に対し65名が応募
- 日本精蝋、原油価格の上昇で、ワックスを4月1日出荷分から値上げ
製品・サービス
- ネピア、ユーカリエキスを配合したミッフィーベビーウエット等を新発売
- マスターフーズ、2003年春の新製品を発表、盲導犬育成支援キャンペも実施
- 大王製紙、テークケアから横モレ防止機能を強化した尿取りパッド等を発売
- ジョンソントレーディング、JOYPETブランドからペット用品の新製品を発表
- 長瀬産業ヘルスケア事業部、オルネージュブランドから新ファンデ等を発売
- 花王、バブクールから「ジャスミンティーの香り」を新発売
- 資生堂、「ベネフィーク」から紫外線対策用美容液、リップ等を新発売
- ユニチャーム、ムーニーらくらくおしりふきシリーズ2品をリニューアル
- 東邦、トロピカルフルーツエキス配合のトータルブランド・ロピアンを発売
- ユニチャーム、ムーニーキッズおしりスッキリ流せるシートをリニューアル
- 小林製薬、「ゴミサワデーシリーズ」を含む、改良・追加品を発売
宣伝販促
- ライオン、ブルーダイヤの改良に合わせ、キャンペーン景品をリニューアル
研究・開発
- ライオン、若いOL&主婦の健康意識調査結果を発表、冷え性に悩む人多く
- 花王ヘルスケア研究所、歯の白さをコントロールする「小柱間隙」を解明
調査・統計
- 家庭紙市場動向、パルプ物は需要回復傾向も、古紙の回収率低下で品薄に
- システムハバの入浴剤購買行動調査、温浴アロマ・香りタイプが人気
イベント・展示会
- 能率協会がJMA2003年提言を全国3都市で開催、開発経営への転換呼びかけ
- ミント普及協会が第3回ミントな人を発表、タレントの吉岡美穂らが受賞
- ジョンソンディバーシー、第10回フードセーフティー経営戦略セミナー開催
- 日華商事が春の商談会を京都で開催、メーカー47社が出展
- ポーラ化粧品本舗主催の創作香水コンクールの最優秀賞が決定
- ライオン歯研ほか主催の「第60回学童歯みがき大会」が6月4日に東京で開催
施設・店舗
- 孔官堂、3月24日付けで本社住所を大阪市福島区海老江5-6-18へ移転
- ハーバルケア、化粧品、アロマ、石鹸等の専門店3店を首都圏でオープン
訃報・葬儀
- 伊勢半グループのルボタン社長・安藤隆氏が逝去、享年54歳
その他
- 医療品卸の森川産業がHPを開設、独自選定の製品で構成した棚割等を紹介
- 東洋アルミのバレーボールチーム、第52回黒鷲旗全日本バレー選手権に出場
- PRページ t-フラバノン配合の育毛剤「サクセス薬用フラバサイト」発売
- マッチ時報第287号
特集 【防虫・消臭・芳香剤】
- 防虫剤市場、単価下落、増量合戦等でトータル7.2%減に
- 芳香消臭剤市場、液体オンタンククリーナーの伸長でトータル2.3%増に
- 防虫工鈴木会長インタビュー、「防虫剤は家庭内在庫少ない恵まれた市場」
- P&G、「ファブリーズ除菌プラス」を含むシリーズ3品の消臭力をアップ
- 小林製薬、ブランコロン、好気香炉等の新ユーザー獲得目指す新製品を発売
- トクヤマHP、癒しのニーズに合致し「お茶犬消臭剤」が好調に推移
- エステー化学、シャルダンリキッドが好スタート、発売5日で50万個を出荷
- 大日本除虫菊、新感覚芳香消臭剤「クリーンフロー花の香り」を新発売
- オカモト産業、お香の香りが楽しめる芳香消臭剤「お香気分」を新発売
- 小林製薬、ブルーレットの年間売上が100億円を突破、初の100億ブランドに
- 白元、風水彩香が300万個を超える大ヒット、風水のコンセプトに高い評価
特別企画
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