今週の注目トピックス

2025年12月17日号掲載記事より

本紙が選ぶ2025年10大ニュース

本紙が選ぶ2025年10大ニュース

①ツルハホールディングスとウエルシアホールディングスが経営統合
②小売業の大型M&Aが相次ぎ成立、再編の動き目立つ
③物価高、日用品・化粧品の消費にも影響
④夏の猛暑、長期化で季節品好調も夏全般は不調
⑤大阪・関西万博開催、日用品・化粧品業界企業も出展
⑥あらた・PALTAC・プラネットが共同で商品データベース管理会社設立
⑦アジア・オセアニア石鹸洗剤工業会会議(AOSDAC)、10年振りに日本で開催
⑧日用品・化粧品卸売業の変化、新たなステージに
⑨物流費・人件費高騰、物流協業の動きが活発化
⑩マンダム、経営陣によるMBO(非公開化)を発表

花王、「ライフスタイルイノベーションセンター」和歌山事業場内に竣工

花王、「ライフスタイルイノベーションセンター」和歌山事業場内に竣工

 花王は12月9日、和歌山事業場(和歌山市)内のハウスホールド研究の中核施設を再構築し、「Lifestyle Innovation Center(ライフスタイルイノベーションセンター)」を竣工した。(写真)
 同施設は、家庭用・業務用ファブリック(衣料用)ケア製品およびホーム(住居用)ケア製品の研究開発力のさらなる進化と、多様なステークホルダーとの共創を通じたサステナブルな社会の実現を目的としている。
 施設内には、実生活に即した評価が可能な試験環境を整備した。また、共創エリアには、原料・機器メーカーや大学、行政機関などとのオープンイノベーションを想定した協業ラボを設け、サステナブルで実効性のある商品・技術開発を推進する。
 花王は、企業理念「花王ウェイ」とESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を指針に、ファブリック・ホームケア領域の事業を支える中核研究拠点として、ライフスタイルイノベーションセンターを立ち上げた。生活者のリアルな家事行動を科学的に捉え、「清潔・衛生・快適」といった価値と環境への配慮を両立させる商品・技術開発を推進する。衣類・住空間・家電の相互影響まで実生活条件で検証し、定量評価と官能評価を組み合わせることで、生活者が「きれいになった」「使いやすい」と実感できる製品に必要な設計要件を明らかにし、効果と心地よさを兼ね備えた製品を、継続的に生み出すことをめざす。

ヨーク・HD、グループ各社の潜在力を結集 石橋社長が事業戦略を説明

ヨーク・HD、グループ各社の潜在力を結集 石橋社長が事業戦略を説明

 スーパーマーケット事業などを展開するヨーク・ホールディングスの石橋誠一郎社長は12月5日、都内で記者会見し、同社の現状報告と今後の事業戦略を説明した。石橋社長は、「『日常のゆたかさ』を提供し、『くらし』に関わる社会課題を解決するグループ」を目指すべく、自社の成長領域と成長スピードで戦い、持続可能な成長を図っていく方針を強調。グループ各社の潜在力を最大限に引き出し、ショッピングセンター(SC)全体の集客力を高める取り組みを重視していく考えを示した。
 ヨークHDは、セブン&アイ・ホールディングスのスーパー事業再編に伴い、食品スーパーマーケット事業と専門店・その他事業を統括する中間持株会社として昨年10月に設立された。今年9月には、米投資ファンドのベインキャピタル傘下に入り、新生・ヨークHDとして新たな経営体制のもと、再スタートを切った。
 グループの基本戦略は、セブン&アイHDとは異なり、「自社の成長領域と成長スピードで戦い、持続的な成長を図る」点にある。グループ各社の潜在力を最大限に引き出し、SC全体の集客力を底上げする取り組みを重視している。
 その実現に向け、食品スーパーをSCの土台と位置づけ、その競争力強化を最優先とし、ヨークベニマルのノウハウをイトーヨーカドー首都圏店舗へ展開することで、食品売場の魅力向上と地位確立を図る。ヨークベニマルは、商品供給が可能な範囲ではエリアを限定せず、新規商圏の開拓にも動く。併せて、SC館全体の魅力向上を担う専門店事業をイトーヨーカ堂からクリエイトリンクへ移管し、専門店強化による集客増を目指す。

桃谷順天館、「シェフドボーテ」体験型ポップアップストアを京都にオープン

桃谷順天館、「シェフドボーテ」体験型ポップアップストアを京都にオープン

 桃谷順天館は、京都市内に新スキンケアブランド「CHEF de BEAUTE」(以下シェフドボーテ)の体験型ポップアップストアを12月4日~26日までの期間限定でオープンした。(写真)
 シェフドボーテは、「自分の肌に合うものは、自分の肌が一番よく知っている」をコンセプトに、従来のスキンケアの常識にとらわれず、テクスチャーや香りなど、五感で肌に“訊いて選ぶ”という新発想のスキンケアブランドとして今年7月に誕生。現在は、オンラインショップを中心に展開している。
 今回オープンしたポップアップストア(約25㎡)は、阪急電鉄京都河原町駅から徒歩約6分の四条河原町エリアの閑静な場所に位置しており、店内には季節や肌感覚に合わせて選べる5つのテクスチャーのローション「hadakikiローション」、4種類のテクスチャーから選べるクリーム「hadakikiクリーム」、スキンケアを始める前に手全体になじませるためのフレグランスオイル「skin fragrance」の各アイテムをディスプレイ。その場で触れて体感した上で自分に合ったアイテムを選べるようになっている。
 同社では、ポップアップストアで得られた知見を、同ブランドのオンラインショップへ反映するほか、来春は同地で店舗フロアを拡大し、シェフドボーテブランドの常設旗艦店として再オープンする予定である。

サンスター財団、工場交代勤務で働く人の口腔健康調査 職域支援が必要

 サンスターグループのサンスター財団はこのほど、徳島文理大学を中心とする研究グループとともに、工場に勤務する人の歯科口腔保健に関する調査研究を行った。その結果、交替勤務のある人の方が、口腔清掃状態が悪く、歯肉出血も多いにもかかわらず、1年以内の歯科受診率やかかりつけ歯科がある人の割合が低いことが明らかになった。
 本研究では、交替勤務の該当群は、非該当群に比べて口腔清掃状態が悪く、歯肉に炎症があることが示された。また、1年以内の歯科受診率やかかりつけ歯科がある人の割合が低いなど歯科保健行動や食習慣、健康意識についても課題があることが明らかになった。
 同財団では、「交替勤務の場合、睡眠のみならず、食事や歯みがきなどの生活リズムを保つのが難しい可能性があり、職域での歯科口腔保健施策において、より手厚い支援を整えていくことが求められる」としている。


2025年12月17日号 記事一覧

会合・発表会

  • 花王、「ビオレUV・暑熱ケア新商品発表会」開催 社会課題解決に注力
  • NSファーファ・J、26年上期新商品発表会開催 「次の10年見据えて」

経営・施策

  • コーセー、コーセーコスメポートなど、「水循環ACTIVE企業」に認証
  • PALTAC、ユニフォーム刷新と再資源化へ 女性の視点が変える物流現場
  • JACDS、会員企業広報担当者が選ぶ10大ニュースを発表
  • 花王、東京ディズニーランド/シー協賛10周年 花王提供エリアを紹介

製品・サービス

  • DECENCIA、敏感肌向け美白化粧品発売 ビタミンC誘導体用いた新技術
  • PR ライオン 「ルックプラス」から新製品 新しいお掃除習慣を提案
  • ファンケル、「マイルドクレンジングオイル」シリーズをリニューアル
  • 大島椿、「大島椿ヘアスプレー」LIPSベストコスメ受賞
  • コーセーミルボンコスメ、美容室向け「インプレア」春夏新製品発表会開く

宣伝販促

  • フマキラー、イタリア子会社ZAPI社と「マジンガーZ」がコラボ販促開始
  • ダリヤ、「サロンド プロ白髪川柳」2025年の年間グランプリ発表
  • ライオン、「LION Scope」でLiLiCoさんインタビュー掲載

人事・組織

  • ファンケル、2026年1月1日付人事異動を発表

決算

  • フマキラー、26年3月期中間決算は減収増益で推移 下期の施策発表
  • MTG、25年9月期決算は過去最高の増収増益 Refaブランドが大幅増収

調査・統計

  • 粧工会 2025年1~9月化粧品統計 化粧品合計が8カ月ぶりプラス成長に
  • 東家同 25年11月度市況概況価格調査 T.P値上げ価格維持
  • KSP-POS 2025年11月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • サラヤ、「関西バイオものづくりオンライン月例発表会」で「ソホロ」紹介

施設・店舗

  • 大木ヘルスケアHD、本社事務所(業務本部)を移転

時評・コラム

  • 時評 青森県東方沖地震が示す教訓
  • 転新欄万 流通の大変革途上の年を実感


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。